2021年07月23日

【薙刀式】qwertyのひずみ

qwertyローマ字にはさまざまな批判があるが、
手をゆがませる、という視点から批判してみたい。
ヒートマップで議論しよう。


EC933D58-6B95-4BDA-A110-5C0F9DC3278B.jpeg

これがタイプカウンターによる、
僕のここ50日分のヒートマップだ。
カウンターはqwerty換算なので、薙刀式を使っていようが、
僕がqwertyでこれを使ったとしたときの頻度が出ている。
内容は99%日本語。

この図を見て思うのは、
左ロウスタッガードに対して、
両腕を左に傾けたような、
ヒートマップになっているということだ。

基本の構えは、
GHを体の中心にして左右対称にFJに人差し指を置くべきだろう。
しかしこのヒートマップのように手を使うならば、
FJに人差し指を置いたまま体をずらし、
HJあたりに体の中心を置き、
左腕はやや左に傾け、
右腕もやや左に傾けたほうが、
合理的な指使いができるはずだ。
(キーボードを左にずらしてもいいけど)

左の手のひらは小指を中心に、
左にローリングした状態がデフォルトになるだろうし、
右の手のひらは被せるようにやや左にローリングするだろう。
また、左にヨー回転もすると思う。

左手は、Aを中心にすることになる。
添えるようにSに薬指をおき、
中指を伸ばした状態でEに置くことになるだろう。
すでにゆがんでいる。
この状態から人さし指をRTに構えると、
自然ではない指の形になるだろう。

右手はどうか。
KOIに中指薬指を置いておき、
人差し指をYUNのどこにもとばせるようにしておくだろう。
小指はエンターとBSに飛ぶ準備だ。

これがいびつでなくてなんだろうか。

qwertyに慣れれば慣れるほど、
このいびつな手と腕の形を強制されるということだ。
自然な手の使い方とはまったく違う、
特殊な構えである。


武術でも、習字でも、
自然な体の使い方がベストになるようにつくられている。

例外はなんだろう。舞踊だ。
バレエやいろいろなダンスは、
体を無理して違う形にすることで、
表現に昇華しているわけだ。

楽器はどうだろう。
自然な手の使い方にならないと、おそらくは体が死ぬ。
そうならないようになるべくは作られてきたが、
限界というものがあったに違いない。
弦の張り方などは、人体の構造とは関係ないからね。

だから、舞踊と楽器は特別だと思う。
人体の不自然なものを使い続ける、
という意味で。


文字を書くことに、それを強制するべきか?

僕はノーだと思う。

qwertyローマ字はもともとはqwertyタイプライターで、
そのもともとはピアノだ。
タイプライターは特別な人しか使えなくて、
専門家の育成が必要だった。

つまりどうあがいても、
この両腕を変な角度にして、
指の形を変な角度にするのは、
楽器の直系なのだ。

これは変だ。

qwertyが特別な人にしか使えないのは、
楽器が特別な人にしか使えないのと、
同じくらいの選民性があるということだ。

字は特別な能力だろうか?
僕は違うと思う。
自然な体の使い方で出来るように、
先祖代々日本語という手書きに集約されてきたものがすでにある。

それを選民したのが、qwertyローマ字だと言える。
(英語のqwertyの選民性は分からないので、
日本語に限っておく)


僕はつまり、
薙刀式と自作キーボードによって、
選民から日本語を奪還する活動をしているのかもしれない。


ことばはすべての人のものだ。
すべての人が文字を自然に書けるようにするべきだ。

タイパーとかいって自分たちだけに文字を独占して、
他の人に利益を供与しない独占者たちは、
さっさと薙刀式で駆逐しなければならない。

もちろんただ趣味でタイパーをやっている人がほとんどで、
悪意などないだろう。
しかし、
その特別な楽器が弾けない人が7割以上いることは、
忘れてはならない結果だ。
7割脱落するやり方をスタンダードにする意味はない。


日本語を書くのに、
qwertyローマ字がベストとは思えない。
体の使い方がゆがんでいる。

最近僕自身にまだゆがみが残っていることが発覚したくらい、
この無意識から脱出することは難しいのだ。


じゃあ、ベストは何か?
薙刀式がひとつの答えを出している。
それがベストかどうかは人によるだろう。
新下駄や飛鳥が合う人もいて、
そっちがベストという解釈もありえる。

新配列の脱落率は、今のところわかっていない。
もし7割脱落するならqwertyと変わらないかもだが、
仮にそうだとしても、
手の歪みは新配列で最小になることはたしかだ。
posted by おおおかとしひこ at 14:06| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。