今回の脚本添削スペシャルの集まりはよくなかったです。
僕のスケジュールが確定せず、変則的なスケジュールではありましたが、
現実がフィクションより奇なりだったことも、
創作意欲の低下と関係していると思います。
コロナ禍、うんざりする五輪のごたごたなど、
現実の世界があまりにもどうしようもなく、
フィクションの世界がどう向き合うべきか、
決めかねる感じがあるのは分ります。
これにフィクションが勝てるのか、
と自分の実力に疑問を持つ気持ちもよくわかる。
しかし、フィクションは現実に対抗することが仕事ではないのです。
「現実と違うところに頭と体をを放り投げる体験」
こそがフィクションだと思います。
何もコロナと戦ったり、
五輪をうまくいかせる必要はない。
それと「関係ないところの話」こそが、
フィクションの力です。
全然関係ないところで楽しめるから、
現実の我に返ったとき、
何かの力が残っている、それがフィクションです。
「フィクションが現実には無力だ」
というのは、フィクションを理解していないものの発言です。
現実に対抗するのは、
政治や現実の仕事です。
それにはフィクションは邪魔です。
昼間の仕事では黙ってろ、でしょう。
しかしフィクションが力を発揮するのは夜です。
現実を離れ、明日までのわずかな間、
現実から逃れられるから、フィクションは素晴らしいのです。
寝て起きたとき、また戦おう、そういう力にフィクションは機能します。
まったく違う世界を冒険することで。
さて、今回の応募者はたったの一名。
最初のころに果敢に応募してきた、ほらさんです。
AR上に現れたAI侍という異物を用意して、
現実とはまったく別のファンタジーをつくってきた感じです。
(ジャンルはSFでしょうが、
内容はファンタジーに近いですかね)
原稿はこちら。
まずは読んでみてください。
キル.pdf
色々な感想があるでしょう。
次回以降、本格的に分析していくことにします。
自分ならどう思うでしょうか。
自分ならどうリライトするでしょうか。
どこは十分で、どこが足りないでしょうか。
一日、考えてみてください。
2021年07月23日
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