Macでは「かな」「英数」と呼ぶ。
WinではIMEオン、オフと呼ぶのが誤解のない呼び方のよう。
僕はMacのやり方が最もスマートだと思う。
Macの場合、
最下段に、左Command、英数、スペース、かな、右Command、
と並んでいる。対称的でわかりやすい。
CommandはWinにおけるCtrlと同じ機能。
なんとMacの方がショートカットが使いやすい。
これに慣れるとWinのCtrlが遠すぎて使い物にならない。
(左Ctrlを手のひらで打つやり方があるらしい。
そんな方法を開発しなければならない段階で、
WinのCtrlの位置は設計ミスだ)
で、さらに英数、かなはそれより近い。
これだけでIMEのオンオフが出来るのだから、
MacはJISキーボード一択である。
これ以上スマートなやり方はない。
一方、Winは混乱している。
元々の、JISにしかない全角半角キーは遠すぎる。
これをブラインドタッチしようと思ったら、
最上段小指外を正確に打てなければならない。
僕は出来ないので、
それがゆえに90年代から10年代くらいまで、
Winを触らずにMacしか触っていなかった。
しかもトグルというのも訳がわからない。
今オンかオフか、わざわざ右下の小さい表示を見るか、
打ってみて間違ってたらBSするしかない。
お前もUSBの裏表かよ。
Winの場合、最下段は、
左Alt、無変換、スペース、変換、ひらがなカタカナ
となっている。
無変換と変換とひらがなカタカナは、
いつどうやって使うのかの定義がわからない。
正確にいうと、
何通りものIME操作が混在していて、
しかもユーザー定義がなかなかの自由度でできるため、
もはや何のキーか分からない混乱が混在している。
それを整理しようとしたのか、
最新のWinでは、
無変換にIMEオフ、変換にIMEオンという、
ついにMacと同じ方式を採用した。
正確に言うと、IMEのオンオフ専用のキーコードを新設したそうだ。
Windows95から26年かかって、
ようやくMacのパクリをして、
しかもそれ専用のキーコードがなかったという設計の悪さである。
親指シフトのFacebookにIMEのオンオフの話題があった。
https://m.facebook.com/groups/oyayubishift/posts/4692231904138025/
無変換でオン、
英数キーでオフ(A横のCapslockはデフォルトで英数キーと呼ぶ。
シフト+Capslockで本来のCapslockになるそうだ。
そんなん知らんがな。このキーも廃止でいいんじゃないか。
ちなみにMacのCapslockは、右シフトの下、絶対に触らない位置にある。
優秀)
というのが親指シフトのデフォルトらしい。
知らなかった。
全角トグルより遥かに使いやすそうではないか。
(両方とも左手なのか)
無変換キーは入力文字がないときは何も起こらないキーで、
入力文字があるときは、
ひらがな→カタカナ→1文字目カタカナ…と切り替えるキーだ。
(三つ目以降の機能いつ使うの?)
とても近いこのキーをIMEオンにするのは賢い。
上で引用したみなさんのやり方や、
野良で見た情報も追加して、
一覧してみる。
★のついたものは何らかのエミュレータ必須。
【Mac/JIS】
英数、カナ
Ctrl+スペースでトグル(USと共通操作)
A横のCtrlでトグル★
【Mac/US】
Ctrl+スペースでトグル(JISと共通操作)
Option(Alt)+`でトグル
左Command、右Command★
【Win/JIS】
全角半角でトグル(デフォルト推奨)
Alt+全角半角でトグル(USと共通操作)
Ctrl+スペースでトグル
A横の英数でトグル★
英数、ひらがなカタカナ(デフォルト推奨)
英数、無変換
無変換、変換(最新の推奨)
【Win/US】
Alt+`でトグル(JISと共通操作)
ああ、完全にバベルの民ではないか。
トグルだったり明示的切替だったり、
ローカルルールだらけだ。
なにひとつ共通化できない。
薙刀式はこれに対して、
Win、Mac、JIS、USで、
統一的に動作する方法を提案している。
どのキーボードにもある、
文字部分で切り替える提案だ。
FG同時押しでオフ、
HJ同時押しでオン、
という、
「普段同時押ししないキーの同時押し」
(標準運指ではどちらも人差し指に当てられているキーを、
手をずらして人差し指+中指で打つやり方)で、
オンオフを切り替える方針である。
崩壊したバベルの塔にもう一度戻り、
すべてを共通化しようという志のもとに作られた方式である。
30%キーボードでもそのまま使える、
すぐれた方式だ。
PCのことは詳しくないのだが、
IMEの切り替えによって、
各ローカル言語が使える仕組みなのかな。
英語(IMEオフ)/ローカル言語IMEオン
の切り替えに共通して使える、
グローバル視点でのキーバインドだと僕は考えている。
多言語IMEの切替需要がどれくらいあるか分からないが、
RT、YU、VB、NMの同時押しもまだ余ってる。
(YUはよく出る綴りだから、避けた方がいいかもだが)
第二言語IME、第三言語IME…のように、
明示的に切替られる方法である。
需要は知らないが、設計としては洗練されて美しいと思う。
「普段同時押し(アルペジオも)しないキーでIMEを切り替える」は、
他のキーでも応用できる。
昔僕は、「→を押しながら←」とその逆に、
IMEオンオフを当てたことがある。
結局カーソル単独キーのあるキーボードを使わなくなったので、
今はFG/HJ一択だけど、
たとえば「←を押しながら↑→↓」で、3種のIME切替、
ということは可能だろうね。
そもそも、
「英語入り混じりの日本語文」があり得るから、
IMEの切り替えが頻繁に必要とされる。
なるべくそんな文章を書かない、
というのが優れた書き手の技量というものだ。
おそらく、
MSやAppleは、
この「頻繁にIMEを切り替えて文章を書く」
という需要を把握してないと考えられる。
Macは最初の英数カナという設計が優秀だったから、
需要の把握とかどうでもいいが、
Winはあまりにも惨憺たる出来だ。
メーカーの無知に振り回されるのは、
あるいはメーカーとしての「これがデフォルトです」
の無能さに振り回されるのは、
書き手として耐え難い。
自衛するしかないのだ。
ということで、
色々俯瞰すると、
・自作キーボードで、いいところの親指位置で、英数/かな方式
・Mac/Winで英数/かな方式
・あらゆるプラットホームで、FG/HJ方式
が、
洗練されたやり方ではないかと思う。
IMEオンオフの切り替えが「1」の左とかどういう考えで配置したのか全く理解できないし、トグル方式もどうかしてると思います。
MacのJISキーボードは本当によく出来てると感心します。元々Ctrlキー自体もMacがControlとして編集用の修飾キーとしてつくったのち、commandキーをアプリ用のショトカキーとして作ったら、winが後からパクってctrlに全部詰め込んだせいで、全く別の操作を全部Ctrlにぶちこんでて面倒臭いことになってるんですよね。
QWERTY配列自体がどうこうももちろんありますけど、いったんそこに目を瞑っても、あとは「ー」(長音記号)が個人的には我慢ならないポイントですかね。自分も寝る前にQWERTYのモバイルキーボードに触ってると、長音記号でかなり手こずります。これはMacでもどうしようもないですし。IMEオン時はLの隣に置くみたいなオプションをWinやMac系にいれてもらえないかなと思います。
僕はWindows95〜9までほとんど使ったことないのですが、
話を聞く限り、日本独自のIMEが沢山あったようです。
そこでローマ字テーブルも自由に変えられたようですね。
(昔はFEPと呼んだようですが)
度重なるバージョンアップで少しずつ振り落とされて、
いまATOKと一太郎くらいしか残ってないのでは。
(MS-IMEのカスタマイズに残る複雑な操作系の痕跡は、
各種IMEを統合してきた香りがします)
また、「ー」って頻度でいうと0.5%しか出てこないのに、
毎回イライラさせられる記憶があるということは、
1000回に5回でも人はイライラする証拠だと思われます。
「ちょっとくらいええやん」は、
文章書きには良くない要素ということです。
もし手書きで「ー」の度に「紙を裏返さないといけない」
となっていたら、そのうち全員それをしなくなり、
別の記号を発明するでしょう。
そうした「現場の工夫(設計者のミスを補う)」を、
デジタルは止めたのです。
これがデジタルのもっとも悪いところだと僕は考えています。
使う/使わないしか選べないですからね。
そこにDvorakJという、
「配列を自由に変えられるもの」(エミュレータ)
の存在を知ったので、
僕は「使いやすいキーボード入力」をつくり、提案している次第です。