2021年08月18日

【薙刀式】FEPからIMEへの歴史

僕はMacのことえりしか使ったことがなくて、
Windows9のMS-IMEを使うまで、
Windowsのことは知らなかった。
脚本や小説を書くにあたって、
ことえりよりMS-IMEの方がマシだった
(当時はGoogle日本語入力もライブ変換もなかった)ので、
エイヤとMS派に転向したのであった。

しかしそこは、MS-IMEが、
日本語変換をやってきた各社を駆逐した荒野であったことが、
以下の歴史からわかる。
https://www.itmedia.co.jp/enterprise/spv/0809/20/news002.html


松茸、WX、VJEというのは聞いたことがある。
(WX風、VJE風の操作系が、
MS-IMEのカスタマイズから選べたはず。
今はなくなったかな)

SKK、ATOKは、
日本語入力を考え直して調べた時に知ったものだ。

Japanistは先日親指シフトのハードキーボード終了とともに、
開発を終えた。

今サードパーティといえば、実質ATOKしかないのだろうかね。



昔のソフトって、デカイ箱のパッケージ売りだったよね。
1万とか何万かしたのだろうか。高そうという記憶がある。
(Mac用のフォトショは箱で持ってた。
当時で6万とか8万くらいだったような記憶)

これらのFEPがMS-IMEに敗北したのは、
性能ではなく、無料か有料か、の違いではないかと想像する。
課金してまでそれを使い続ける人が、
いなかったのだろう。
そして各社は潰れたのだろう。
志があっても、ビジネスが出来なければ潰れる。
事業というのはそういうものだ。

結果、
無料の微妙に糞みたいなやつと、
有料の優秀(らしい)ものに二分化したのだろう。

そして、「有料で優秀なものがある」
ことを知る前に、無料のシステムに慣らされてしまい、
デファクトスタンダードが完成するのだろう。


「いや、まあ今でなんとかなってるし、
そこまでしなくても」
の完成だ。



誰か僕にATOKを布教してくれまいか。
ほんとは、松茸やWXやVJEなるものを、
使ってみたいのが本音だ。
そこに捨てられた合理性があるならば、
拾ったり発展させてみたい。

現状のMS-IMEは使い勝手が最高とは言い難いが、
使い物にならないわけでもない。
それがすごくよくなる先行者がいるのなら、
先行研究をしたいんだよね。
FEPのマニュアル?のようなものがわかるなら、
調べたいのだが出てこない。
posted by おおおかとしひこ at 11:11| Comment(12) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

MS-DOS の ASM(アセンブラ)て 書いた FEP、 は Winのソフトのモデルに 移行できなかった。
ATOKも 何年もかかった。
一太郎と ATOK、 ワープロ 松 と FEP 松茸、 WZエディター と FEP WX
一太郎と ATOK と WZは 残ってる、
PoBOX Wnn など 電気メーカーのは ガラケーの方に ゆきました。
変換の性能は 2文節最長一致 あたりでした。

Posted by mmx at 2021年08月19日 15:19
>mmxさん

なるほどねえ、ガラケーの方へ行ったのか。
コードを使いまわせなくて大変だったでしょうねえ。
プラットフォームを持った方が勝つのは、
土地を奪った方が勝つ、人類の基本ですかね。
技術者集団の日本は、土地の奪い合いということに気づいてなかったのかも知れませんね。
Posted by おおおかとしひこ at 2021年08月19日 16:58
日本語入力は切り替えが面倒ですが、

・Mac標準(旧ことえり)
・かわせみ2
・かわせみ3

を辞書をざっくり分けて使っています。

Googleのはダメすぎて消しました。

今からATOKの試用版をインストールしてみます。
Posted by Yuichi Abe at 2021年08月20日 12:03
>Yuichi Abeさん

IMEの情報を調べても、変換精度のことばかりが出てきて、
使い勝手とかキーバインドについての議論があまりないんですよね。
カスタムするにしても全部できるかどうかも事前に分からないし、
みんな「使い勝手」に興味ないんじゃないか、
って疑うくらい。

操作の動線の最適化とか、
実はPC業界は「知らない」「気にしてない」のでは?
という疑いすら出てきますね。
Macのことえりが操作動線としては完成されすぎてるだけかも?

「ATOKのここが便利!」という情報があればお待ちしております。
Posted by おおおかとしひこ at 2021年08月20日 12:47
たしかにIME関連のキーバインド等はあまり情報は無いですよね。

最近は某女性のブログの影響か、音声入力とフットスイッチをよく見かけるようになりましたがそう簡単にいくのかしら・・・と若干斜めに見ています。

Macにおいては標準のIMEが一番馴染んでいますが、他を知らないと自分が使っているものの良さがわからないこともあるかもしれないのでATOK含め、色々試しているところです。

「一日X万字入力してます!」みたいな方たちからはあまり動線の話は出てこないのでおそらく気にしていないのではと推察しております。

ATOKに自分の辞書の1万語ほどをインポートしてみたので、しばらくカスタマイズしながら使ってみて移行するほど便利になるかどうか後日レポいたします。
Posted by Yuichi Abe at 2021年08月20日 17:10
>Yuichi Abeさん

古参の人たちは辞書を育ててるから、
そこで動線とかに気がいかなくなる説があると思います。
僕は自分辞書はQMK用の記号しか入れてないので、
全裸でやってるのに等しいですね。
自分の文体をなるべく持たないようにやってきたし、
固有名詞は固有名詞モードくらいあれば手が足りると思ってますが。
Posted by おおおかとしひこ at 2021年08月20日 18:42
追加

Win3.1 は MS-DOS互換モードが あって、それで 動いていた のも ありました。
Win95 からは FEP が 動かせる 互換モードは なくなり ました。

原稿を書く人と 入力する人 が 分業の時代で 、原稿を書くエライ人は 操作系を知りません。
だから CM は 変換辞書 と誤変換の少なさ、 辞書 1万語 の 頃は 単語 全削除 全登録 (全手作業)を して 使う猛者も いました。
特定分野なら可能。
Posted by mmx at 2021年08月22日 21:10
>mmxさん

さらなる昔話を有難うございます。
やはりライターはオペレーターではなかったのですね。
じゃあ、オペレーターたちは、
「もっといい方法はないのか」とならなかったのでしょうか。
新しい職業だから、ついていくので精一杯で、
その先の合理化まで見えてなかったのかな。

逆にオペレーターはライターじゃないから、
「この程度の文章をデジタルで書くのに、
こんなに手間がかかるのはおかしい」と疑問に思わなかったのかもなあ。
僕が疑問に思った初手がそこだったので。
Posted by おおおかとしひこ at 2021年08月23日 02:09
紙文書の処理の速さで すんで いるうちは 操作系の 速さに 注目が 向かないかも。
コロナ禍で 会社生活の オンライン化が進んで 操作系の 話も かなー。
「オンラインの ままでイイや と 最適化した 人の 出現」

テキストに 中国(入力 修正)の痕跡を 見かける ことが ある。
テキストを エディターで 見ると 中国語の文字(コード)が 1字 2字 チラチラ ある。
ブラウザの画面で まったく 見分けられない、 検索でヒットしないので わかる。
TV局の 番組ページとか、 テキスト作成の仕事は 下請けで どこに流れるか わからない。
中国の入力センターに 発注、のパターンでは 操作系の 話は出ません。
Posted by mmx at 2021年08月23日 09:36
>mmxさん

なるほど、女の次は中国か。ベトナムかもだけど。
文句を言えば切るぞ、という意識では、
動線の不合理や洗練など望むべくもないか。
蟹工船はまだつづく。
Posted by おおおかとしひこ at 2021年08月23日 10:30
私はMS-IMEを愛用している。
エーアイソフト WX-IIの後継。
キーバインド自由自在。
逐次変換強力(私は逐次変換モードを使用していないが)
読点を打つまで変換キーを押さないようにしてゆくと、学習機能が最大限に発揮されて、みるみる賢くなってゆく。
「読点を打つまで変換しない」ために、キーバインドで「スペースバー」の機能を変換に割り当てない。
すると、文章の途中で英単語や欧文の文章を交えても、ちゃんと最後まで(IMEのバッファが足りれば)打ち続けることができる。
大事なのは、誤変換が起きたら、確定する前にちゃんと修正してやることで、誤変換をほったらかしにするから、次も同じ変換をする。そのことをわかっていない方が、世の中多すぎる。そんなもの、ATOKだってほかのIMEだって同じだ。
・・・「辞書を練る」「IMEを育てる」という言葉、通じますか・・・?
わかっていただける方がいないもので。
Posted by 湊屋新太郎 at 2024年10月13日 12:36
>湊屋新太郎さん

ふたつ質問があります。

A 確定前に誤変換を修正して確定
B 確定した後もう一度同じ変換をして、そこで修正して確定した

だとどちらがどれくらい学習に影響するのでしょう?


二つ目の質問は、
「それを初学者が知る情報」は、
どこにまとめてありますか?

知らないことは知りようがなく、
また知りたくてもそのための検索ワードがわからない、
という二重の負のループがあると感じます。


筋肉を練るには、しばらくいじめて、回復期間を取れば良い、
と部活をやった人ならば知っています。
しかし辞書を練る方法について、
体系的な説明をされてる人がいないことが問題だと、
僕は怒っています。

わからないことに怒るのではなく、
説明に辿り着けない(または説明が存在しない)ことに、
怒っています。


ちなみに僕はWX-IIという名前も知りませんし、
使ったこともないです。
そのマニュアルを検索したところ、
以下の大学図書館に4冊しか現存してません。
https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN09845010.amp
これを、MS-IMEを使うすべての人に解放する方法を、
僕は知りたいですね。


ちなみに「MS-IME 辞書の育て方」で検索したら、
単語登録や予測変換の使い方の記事ばかりが出てしました。「知る方法がない」というのはまさにここです。
湊屋さんが沢山記事を書き、広めるべきかと思います。古きひとが知ってる常識を、若者は知る術がないのです。
Posted by おおおかとしひこ at 2024年10月13日 13:38
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