2021年08月25日

自分より少し行動力のある人を書こう

作者自身を主人公にしないために、
主人公を作者と違う人物にすること。
行動力に関して変えておくと、
はかどる。


つまり、
その主人公は、あなたより行動力がある人である。
実行力もあるだろう。
何も出来ないのに行動力だけある人はいない。
ある程度「やれる」という自信があるか、
「やってきた」という自負があるか、
そういう心理が行動力に繋がっているはずだ。

つまり、その主人公は、
あなたより「やれそう」な人で、
実際に「やる」人である。

そのように考えると、
自分じゃとてもじゃないができない冒険もできるようになる。
その人にはできるからだ。
自分じゃ切り抜けられないピンチも切り抜けられるようになる。
その人にはできるからだ。
あるいは、あなたにいないタイプの仲間がいるかもしれない。
そうした仲間に頼ることもあるかもしれない。

とにかく、主人公はあなたではない。
あなたが出来ないことをできる。
しかしスーパーマンではない。
あなたが少しだけ背伸びした実行力や行動力だと、
リアリティがでると思う。

たとえばできる先輩や、
自分より勝っているところがある同僚などを参考にしてみるといいだろう。
その人は何がどう優れていて、
どのように考えているからそれが出来るのか?
を観察することだ。
そして出来れば一緒に時間を過ごして、
なるほど、この人ならこれくらいのことが出来るな、
という頭の中に「モデル」をつくることである。

仕事でもいいし、プライベートでもいい。
自分より女を口説くのがうまい人と一緒に合コンにでも行き、
その人が持ち帰るさまを観察するとよい。
自信がある部分があなたと違い、
能力がある部分があなたと違うだろう。
そうした人をモデルにするのだ。

もちろん、完全にあなたより上位互換になるわけがない。
その人はその人なりに弱点があると思う。
あなたが簡単にできることが、全然苦手なこともあるだろう。
等価交換ではないが、人間とは凸凹しているものである。
そして、その長所や短所は、
毎回同じではなく、多少の揺れがあることも想像できるようになると、
さらにリアルになるだろうね。


主人公はあなたと違う。
あなたは勇気がなく、
現実を切り開いていく実行力や決断力に乏しく、
世界を変える力はないかもしれない。
しかしあなたの描く主人公が、
そうでなくてもいいのだ。
フィクションだからね。

あなたの書く主人公は、
決断力や実行力や自信や行動力が、
あなたより少しある。
だから、あなたじゃないやり方で、
事態を切り開くことが出来る。

それが、妄想や願望じゃなくて、
リアリティがあるためには、
取材は欠かせないと思うよ。

ひょっとしたら、あなたより慎重で、臆病かもしれないじゃない? 
あなたのほうが無謀で計画性がないだけかもしれなくて、
成功する人はまた違う臆病さや恐怖を持っているかもしれないよ。
先入観と違うのが、人間というものだよね。
posted by おおおかとしひこ at 00:42| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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