昨日は富士山噴火の噂が流れてて、
Twitterが面白かった。
興味深いのは、
噂だけが先行してて、
こわいとか、噴火しなかったじゃん嘘つきとか、
お前は信用しないとか、
「ソースを確認してない」
ものがあまりにも多すぎたことだ。
ソースは、みんな大好き、
たつき諒「私が見た未来」という漫画の表紙だ。
彼が見た予知夢を集めた漫画で、
雑誌「ほんとにあった怖い話」に連載されたもののまとめコミック。
この表紙に、
「大災害は2011年3月」というメモがあり、
これが東日本大震災を当てた、
ということで話題になった。
その表紙には他にも予知夢のメモがたくさん書いてあり、
富士山噴火と、予知夢を見た日が8.10とあったから、
昨日の富士山噴火の噂に繋がったわけだ。
「2011.3の東日本大震災を当てた予知夢の漫画家が、
富士山噴火の予知夢も見ている。
その日付は8.20」
が正確なソースである。
「富士山噴火が2021.8.20」ではないことに注意されたい。
「的中率9割」という噂も流れた。
しかしこのソースは、
その漫画の作中に見た予知夢が、
会った人が夢で見た人に似てたとかの個人レベルらしく、
災害の予知夢など皆無らしい。
これは明らかに数字詐欺である。
本人も迷惑してるかも知れない。
適当な夢を書いたら偶然当たっただけかも知れないのに。
で、
今調べたら、
たつき諒も、私が見た未来も、
wikiすらない。
漫画自体はすでに絶版で(再販の噂あり)、
メルカリなどで高騰している。
世情が不安なのはあきらかで、
方向性を持たない不安がずっと続いている。
だから、
方向性のある不安が現れると、
みんなそれに飛びつきがちだ。
ワクチン入りのトマトの陰謀論はすごいなあと思って、
これは何か科学的に陰謀論が解明される材料になるのでは、
とすら思った。
これらのことをTwitterの140字では書けないだろう。
つまりTwitterは、
ソースに当たり、落ち着いて考えるだけの知性を、
人から奪うのだ。
思考は枠組みによってもたらされる。
枠が狭ければその中しか見えない。
ツイ廃はつまり、狭い枠から世の中を見る馬鹿である。
噂の出元までたどる知性がない。
僕はそのソースを知ってたので、
昨日一日わくわくして過ごした。
火山弾が飛んできても、建物内ならなんとかなるだろうとは読んだ。
万が一に備えてカップラーメンは買っておいた。
問題は火山灰で、電子機器に侵入すると一発でダメになるらしい。
スリット排熱なんて秒でアウトだそう。
その備えのためにマスキングテープは買い溜める。
どうせ足りてなかったし。
火山灰は晴れた日に、積もったものが舞い上がる時がキツい、
というところまで調べて、
家の隙間をチェックするところまではしておいた。
140字でどうしよう、心配、
とか動物みたいに言ってないで、
ググって調べるんだ。
その知性こそが、人間の発明したインターネットだろうに。
今ならまだ昨日のTwitterを見れるから、
富士山 噴火 あたりで検索するとおもしろいぞ。
世界を変えるのは行動であり、
行動には目的と知性と準備が必要だ。
心配してても事態はひとつも変わらず、
流されるのみである。
これは人生の鉄則で、
人生を描く物語では、
その鉄則から外れることはない。
2021年08月21日
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