2021年08月21日

【薙刀式】無変換と変換

僕はずっとMacで育ってきて、
5年くらい前から本格的にWinも使うようになったので、
無変換、変換、あるいは全角半角、ひらがなカタカナの、
役割がちっとも分かっていない。

これは一体何なのか調べたくとも、
うまくこれを統合的に説明したものに出会えない。
歴史的経緯もよくわからない。
98時代のNFER、XFERの名残りらしいが、
98時代から5年前くらいまで、僕はその歴史を知らない。

無変換と変換について、
すでに親指シフトの杉田さんが8年前議論していた。
https://m.facebook.com/groups/oyayubishift/permalink/682209468473642/
こういうの、Googleだとたどり着けないんだよね。


先に、僕の親しんだMacの日本語方式を説明しておく。

僕は94年くらいから、
ワークステーションUNIX、emacs上で、
Wnnによる連文節かな漢字変換を最初から使っていた。
なので単文節変換をしたことがない。
(杉田さんの昔話によると、
ワープロは単文節変換であったという)

そこから97年以降2016年ごろまで、
Macのことえりを使う。

実はふたつのシステムは、全く同じ操作法で使えるので、
僕は20年くらい、
まったく同じやり方で日本語を入力してきたのだ。

以下横書きとして。

・Command+Spaceで英数/カナをトグル、
 または英数キー/カナキーで直接切り替え
・連文節変換
・スペースで変換、次候補
・↓で次候補、↑で前候補
・候補の最後はオールひらがななので、↑が無変換代わり
・候補の最後から二つ目がオールカタカナなので、↑↑がカタカナ変換代わり
 (この二つの原則は最近崩れている)
・文節移動は←→(確定はしない)
・文節伸張はシフト←→、選択も同様
・確定はエンター、後退はBS
・取り消しは知らなかったが、アンドゥ(Command+Z)で戻れるのは知ってた

以上だ。
これ以外使わずに20年やってきた。

BS、エンター、カーソルがやや遠いなあ、
と思う以外に感想はなかった。
逆に、これ以上シンプルにする方法も見当たらないからね。

ところが5年ほど前に、
本格的に毎日長文を書くためにWindowsを使い出して、
ブラインドタッチを始めたときに、

全角半角のトグルの切り替えによる阿呆さ、
BSやエンターの遠さ、小指で取るとしたら二時間で痛めるおかしさ、
無変換と変換はいつ使うのかわからない、
スペースで変換できるのに変換キーの存在意義

などに訳が分からなくなり、
ついでにqwertyの指の動線の悪さに爆発して、
カタナ式という、
Macの日本語入力をWindowsで使えるような、
しかも指の動線を最小化したものを作った訳だ。
(のち、ローマ字入力よりカナ入力すべきだとわかり、
薙刀式へ至る)

BSをU位置、エンターをN位置と人差し指オペレーションにして、
スペースキーをシフトキーと兼ね(SandS)、
FJの間、YGHBに↑←→↓を置いて、
動線の最小化をはかったわけである。

Macのシステムは、
スペース、シフト、カーソル、BS、エンター、英数、カナ
の7種しか使わないよ、
というシンプルな構造だ。

それに対して、
Windowsは、
さらに無変換と変換を持ち込み、
操作系がごちゃごちゃになってると感じた。


歴史的経緯は知らない。
おそらくだけど、

ワープロ時代の単文節変換、
98時代、ワープロ併用時代、
Windows95、ワープロがWinに参入しきれず、
各種IMEの開発、ワープロ衰退、
各種IMEが忘れられる、
MS-IME一強

という経緯を辿っていると思われる。

Win95ができたときに、
JIS配列を統一しなきゃいけなくて、
そこに各社のワープロの方式を統合したような、
玉虫色のような方式に決まったはずだ。
(親指シフトがJIS化されなかったのは、
富士通の独占を各メーカーが恐れたからという説があるが、
正しい歴史認識かはわからない。
ただかつてJIS化のための会議が持たれたことの証言からすると、
判断保留の結論を、JIS化に賛成なしと曲解されたらしい。
判断を急いだのか、馬鹿だったのかは不明)

そのときに、
無変換キー、変換キーが定められ、
おそらくは、
その使い方は各メーカーでいじっていいよ、
ということだったのではないか?

杉田さんの記事に戻ると、
後退、無変換、変換、スペース、確定
のような感じで並んでいたものが多い印象?
(文章だけだとイメージしづらいので、
図が分かれば清書しますよ)

もちろん、各社のキーの機能はバラバラで、
マニュアルにしかもはや痕跡は残ってないだろう。
「こういうときにこういう使い方をした」
というのは当事者以外はもはや失われた知識だと思う。

ということで、物理マニュアルないし、
当事者に当たることを、
誰かやってください。(研究者もとむ)


僕が把握してる無変換、変換の使い方は以下。

【無変換】
入力文字未確定を、カタカナに変換。確定はしない。
変換時、前候補に戻る?(設定でやらないと無理?)

【変換】
変換、次候補。スペースで出来るのになぜこれを使うのかは不明。
文字未入力時、選択範囲を再変換。
(これはよく使うので、薙刀式では、戻る、範囲選択、確定、
確定してエンド、などとともに動線がよくなるように、
編集モードに並べてある)

おそらく、
前候補や、文節移動、文節伸張などもできるはずだが、
それがどのように動線を組むべきかわからないので、
僕は放置している。

それよりも使い勝手の良い、薙刀式をつくってしまったので。
薙刀式では、
親指は、シフトとスペース専用になっている。
その他の機能はすべて、
DFまたはJKを押しながら文字を押す「編集モード」
(ショートカットを集めたもの)に統合され、
動線を合理的に再設計している。



ワープロ時代の日本語操作法は、
単文節変換前提での、
「文字は8指、変換操作は親指」
という思想があったことが、
杉田さんの記事から推測できる。
もうちょっと細かい操作法がわからないと何とも言えないけど。

親指シフトの、無変換、変換は、
左右親指キーと兼ねてたのかな。
それすら僕は調べようがない。
なにせ当時の常識を知らないのだ。
その他、Japanist(やそれより前のIME)での操作法もよく分からない。
こうしたものの一覧が最低でもほしいし、
本音は手元と画面の動画で見てみたい。

「それはほんとうに使いやすそうだ」
と分かるのは、
ハンドルとアクセルとブレーキの写真よりも、
「こういうカーブのときはこうやって操作するんだ」
という操作動画だろうと想像する。


いずれにせよ、
もはやWindowsに、無変換と変換は必要なのか?
なくていいんじゃない?
いるという人は、何にどう使ってるか、教えてほしい。
(AHKで別のキーにしてる人をのぞく。
無変換キーコードと、変換キーコードの話だ)
posted by おおおかとしひこ at 14:40| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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