2021年11月08日

【薙刀式】JIS配列は、親指を駆使して日本語を打つ?

本来JIS配列って、
そういう思想で作られたはずなのに、
現状はそうなってないんだよね。


僕は日本語入力をMacで覚えたので、
変換にスペースを使い、
次候補にもスペースを使うやり方に馴染んできた。

ところが、
98→MS-DOS→Windowsと進んだ世の中の潮流では、
そうではなかったらしい。

当初から、三分割スペースキーの形で、
NFER、スペース、XFERとあり、
これらで変換操作をしてきたようだ。
(詳しくは不明。わかる方いたら教えてください)

これがWindowsに継承されて、
無変換、スペース、変換の3キーになったらしい。

当初は変換と次候補は、変換キーで行われた。
前候補はどうすんだ?
スペースか無変換なのかと思ったら、
シフト+変換だそう。

親指で完結させればいいものを、
ここで小指をもってきた設計の微妙さが、
今でも尾を引いていると思う。


Macはとてもシンプルだ。
スペース、シフト、カーソル、エンターしか使わない。
それぞれ、
変換、次候補、文節伸長用、候補選択と文節移動、確定だ。
最低限しかなく、
バカでも使えるように配慮されている。

あとは全てA横のCtrlキーとのショートカットを使って、
特殊なことをアップグレード出来るようになっている。
(emacsバインドと同じで、動線が非常に練られている)

こうした、
バカでもマニュアルなしで使えるようにしておき、
それだけだと手間がかかるやつは、
洗練されたアップグレードへ案内するやり方は、
とてもスマートだ。


だがWindowsはそうしなかった。

何故かはしらない。
事情を知らない僕から見ると、バカだからとしか思えない。

しかもややこしいことに、
途中からスペースでも変換キーを兼ねるとしたらしい。

じゃあ変換キー何のためにあるんや。
捨てろや。あほちゃうか。

かくして、
無変換と変換は、ちぢこまって小さくなり、
端へ追いやられるキーとなった。

何のためにあるのか、もうメーカーも分かってないと思う。
なぜ残すかというと、「それがJIS規格だから」
という理由しかないだろう。


三分割スペースだった頃は、
親指を駆使して変換確定させていく、
キーバインドがいくつかあったはずだ。
僕は詳しく知らないが、
MS-IMEに統一される前のいくつかのFEP、
VJEやATOKなどなどの方式があったはず。


「文字は8指で、
変換操作は親指で」
という思想自体は、
シンプルで素晴らしいと思う。

英語キーボードの日本語拡張として、
シンプルで強い発想だ。

ただ実装で、小指を使ったり、
高々3キーでは足りなかったところが、
バカだなあと思うしかない。


JIS規格を決める時、
そこが議論されなかったのだろうか?
「もっと合理的な日本語入力法はないのか?」
と議論されなかったのか?
それとも、当時の技術的限界だったのだろうか?

あるいは、決めたはいいが、
あとからあとから進化があり
(連文節変換など)、
現状にJIS規格が置いてかれたのか?



「文字は8指で、
変換操作は親指で」
という思想は、
いま自作キーボードに転生している。

左右分割型の、親指クラスタがそれだ。

まだ発展途上で、
スペース、BS、エンター、
Del、シフト、Ctrl、レイヤーキー
あたりを入れ込むのが精一杯で、
日本語入力を洗練しよう、
というところまでは来ていないが、
ここにカーソルを入れ込めば、
ほぼいけるのでは?
と僕は思っている。


「JISキーボードは日本語入力に特化してる」
とメーカーは嘘をつく。
一体どれのことを指している?

無変換はカタカナ変換にしか使わないし(Ctrl+Iでいける)
変換は再変換にしか使わないし、
Capsで英数(IMEオフ)、
変換の横のひらがなカタカナでかな(IMEオン)、
1の横の全角半角でIMEトグル(今どっちかわかんねえよ!
Window移動したら勝手に変わるのもなんとかしろ!)
あと結局シフトとカーソルを使う、
折角補完入力できるのに、それがQ横のTabとシフトTabという、
めためたな動線のキーボードが、
「日本語入力に特化してる」なんて、
ちゃんちゃらおかしくない?

USキーボードは、
全角半角がないので、Alt+`でIMEトグルなんで面倒です、
あと『ろ』キーがないから_出せないです、
(システムをUSにすればシフト-で出せる)
半角\出せないです、
印字と出力が記号類で変わります、
以外に、
日本語入力のデメリットが実はないんだよな。


複雑に進化しすぎて、
バカでは使えなくなってしまったガラケーが、
バカでも使えるシンプルなiPhoneに駆逐されたことを思う。

もはや、
無変換と変換は何に使うか、
わかってる人は数万人クラスに減ったと思う。
10万人使ってないシステムは、
社会的とは言えないだろう。
それはもはや少数民族だ。

いずれ、
JISキーボードはなくなるのではないか?
だって進化してないんですもの。
むしろ退化してるんですもの。

「文字は8指で、
変換操作は親指で」
という思想に収斂してないんですもの。

親指だけで、変換や候補選択や、
文節移動や伸長や確定ができて、
はじめてこの思想が体現される。
あ、IMEオンオフもだな。

これに相応しい、真のJISキーボードが出来てれば、
「JISキーボードは、
日本語入力に特化している」
と断言しても構わない。

現状は、
「JISキーボードは日本語入力に特化しようとしたが、
中途半端な操作体系にしかならず、
現場は混乱し、
マスタークラスの人は減り、
誰も全貌を把握しておらず、
物理キーボードも衰退をはじめて、
最初から体系をすべてマスターする方法がないし、
したとしても動線がめためた」
という、
今の日本の写鏡のようになっている。



一方僕は、
親指はシフトとスペースに特化させて、
操作体系も8本指に任せることにした。
薙刀式の編集モードである。
(今動画撮って編集中!)

これさえあれば、
30+スペースキーで、
よく使うすべての日本語操作が可能で、
それ以外のキーを使わないことが可能だ。

つまり、
「日本語入力に特化した31キーの体系」
を僕はつくったといえる。

縦書きと横書きで自動的に切り替わらないことが、
最大の欠点だけど、
それはWindowsの仕様の問題だからやむなしとして、
それ以外は何もいらずに31キーで動かせる。

なんならMacよりも使いやすい。


このように、
日本語入力の体系を洗練させようとしている人は、
僕以外にあまりいないのかな?

文字配列だけを洗練させて、
他の操作はOSやカスタマイズに任せる、
という文字配列勢が殆どで、
文字操作まで入れ込もうとしている例は、
飛鳥、新下駄、蜂蜜小梅(仕様書にはない)、
くらいだろうか?
親指エンターとかBSくらいは、他にも少しあるか。

TRONカナ配列もなにやらやろうとしていた痕跡が、
TRONキーボードにあるのだが、
仕様はよくわからない。
どなたか詳しい人教えてください。


薙刀式は、31キー独立で、日本語入力が可能だ。
(エディタの縦書き/横書きに対して、
縦書き/横書きに自動的に切り替われば完璧)

日本語入力以外の操作は、
勝手にキーを増やせばいいという考え方。

こうした、
「日本語ユニット」としての考え方は、
iPhoneのフリックに近いのかも知れない。

自作キーボードでも、
タッチパネルを中央に搭載した作例が先日生まれた。
ここにフリックユニットを入れたら、
キーボードいらなくならね?と妄想した。

日本語入力は、こうしてユニット化出来るべきかも知れない。


今のJISキーボードは、
癒着を剥がせない奇形種みたいになっている。

「全ての人が使いやすい、
日本語入力のシンプルな方法」は、
今のところフリックだけだ。
だから薙刀式は、打倒フリックが目標なんだよね。

フルキーボードなんかどうでもいいとすら思っている。
36キーのMiniAxeで、日本語キーボードは十分なんだもの。

(日本語入力以外の作業は、
もう少し大きな別キーボードを使ったほうが楽。
Adobeとか。
でもモデファイヤとテンキーの別ユニットがあるだけで、
別キーボードは不要かも)
posted by おおおかとしひこ at 12:08| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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