2021年11月10日

【薙刀式】再変換、確定アンドゥ

確定した文字列を確定前に戻して、
候補を選び直して、再確定させられたら。
BS連打→打ち直しよりよっぽど速いのに。

それを叶える機能がふたつある。
再変換と確定アンドゥだ。

この人はそのうち再変換を、自キの赤いキーにバインドしたようだ。
https://mobile.twitter.com/mikumo/status/1458357927585091587

薙刀式では、編集モードで最も使う機能のひとつで、I位置。
確定アンドゥは使わず、再変換のみ利用する。
その理由をまとめておく。


再変換と確定アンドゥは微妙に仕様が違う。
なぜ微妙に違う二つがあるかは知らない。
再変換に統一すればいいのに。


二つの仕様をまとめた。
以下のキーバインドはMS-IME。


【再変換】

・変換キー単打、またはShift+変換キー。

・入力中文字がないとき、キャレット位置の前の単文節を、
 確定前変換後状態に戻す。
 ただしこの機能が呼び出せるエディタと、出来ないエディタがある。
 前者はwordなど、後者はiTextなど。
 (前者は変換時の文節単位でアンドゥツリーを形成しているようで、
 Ctrl+カーソルの文節移動位置と一致するようである)

・選択範囲を指定して再変換すると、
 その全部を確定前変換後状態に戻す。
 ※薙刀式が採用してるのはこれ。エディタによらず可能なため。

・しかし「確定前に自分が入力した文字」に100%ならない。
 「漢字から推測された読み」に変換するため。
 経験的に、合ってる率70%切るかな。


【確定アンドゥ】

・Ctrl+BS。押しづらい。
 ブラインドタッチだと、左上と右上だぜ。

・確定した直後に限り、再変換と同じ機能。
 エンター後、1キーでも触ってしまったら、
 以後BSキーとして機能する。(なんでや)

・再変換と違い、確定した複文節すべてを確定前に戻す。
 ただし「どこから最新まで」は安定しないことがある。

・読みの再現率は、再変換と同程度。
 同じアルゴリズムかは不明。



薙刀式では、確定アンドゥは捨てた。
再変換も選択範囲を指定後のみ有効と考えた。
(範囲指定なしで再変換キーを押したとき、
対応エディタなら一文節再変換してくれる)

なぜそうかというと、
僕の打鍵速度があがってしまって、
「再変換したいと思ったときには、
すでに次の文を書いている」
ことが9割9分だからだ。

キャレット位置の直前を再変換したいと思うことはほぼなく、
そのちょい前を再変換したい、と思うことが日常だ。
あ、って思った時は少し先にいる。車は急に止まれない。

なので、
「戻って再変換」がもっとも多い(体感99%)ケースだ。
これは薙刀式動画でも確認できるだろう。

確定アンドゥなんて、打鍵速度が遅いときにしか使えないんだよ。



で、「戻る」「選択する」「再変換」「最新部に復帰する」
を薙刀式では一連の動線にしてある。
縦書きで、
^を前一文字選択、Vを後一文字選択、
再変換を再、確を確定+エンドとすると、
右手部の編集モードはこうなっている。

  再
確↑^
 ↓V

J位置が↑で、
JJJ…で戻って(MM…で位置間違えを直し)、
KKK…,,,…で範囲を決めて、Iで再変換をかけて、
TY(左右カーソル)ないしスペースで候補選択、
Hで確定して最新部へエンドで移動、
という流れだ。
(ちなみに、L.に5文字移動、;/に5文字選択が入ってるので、
これらを駆使して大規模移動選択も可能)

この流れるような動線がないと、
再変換だけしても指の繋がりが悪い。
このワンパッケージで再変換だと、僕は考えている。


自作キーボードの赤キーはたいへん面白いビジュアルだけど、
その先の合理的動線までが再変換だと思うんだよね。

ていうか、そこまで考えとけやMS。


タイピングスピードが遅ければ、
ポツポツ打って、あ、再変換しよ、よっこいしょ、
で間に合うかも知れないが、
たららららららと打ってるときに急には止まれない。
なので思考の谷間まで打ち切り、
おもむろにちょっと前を直そう、
みたいなのが最近の現実だ。

このへんは「自分がどうやって書いてるか」
と連動する部分だと思う。


この再変換の動線は、編集モードの屋台骨のひとつだ。

DF押しながらで(候補選択のTYを除く)、
すべて完結してしまうので、
1アクションとは言わないが、
「まとまった1シークエンス」になるようになっている。

デジタルがアナログに勝るところは、
無限にアンドゥや書き直しができるところで、
こうした直しの効率の動線を整理することは、
デジタル日本語入力を洗練する重要ポイントだと思う。

自作キーボードのキーマップだけではまだ不十分で、
ここまで練り込むべきだと僕は思うんだよね。



再変換や確定アンドゥは、
打鍵速度が遅くないと使えない機能のような気がする。
高速打鍵でも、「戻る」「復帰する」まで一連の動線でできれば、
再変換はかなり機能する。
この一連が標準キーボードでは出来ないから、
高速入力者はミスを減らす方向に誤って進化した、とすら僕は思う。

いくらでも間違えてええんや、なんぼでも直せるで、
というのが優秀な道具だと僕は考える。
ミスしないことが目的ではなく、
いい文章を書くことが目的のはずだ。
優先順位が狂ってると僕は思う。
posted by おおおかとしひこ at 23:57| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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