分かりやすい図をゲットしたので議論してみる。
薙刀式は、人差し指、中指、親指をメインに使い、
薬指、小指は補助的に使う。
これは配列論では筋肉の弱さで説明されていたが、
次の神経系統の図でも理解できると思った。
人差し指、中指、親指は、
同じ神経系統、正中神経に属し、
薬指、小指は尺骨神経に属する。
親指の根本、つまり「掴む」のは橈骨神経に属するっぽい。
薬指がややこしいな。両方入ってんのか。
「神経が通っている」という感覚は、
「思い通りに速く細かく動かせる」
ということだと思う。
従来の配列論では、単純筋肉による疲労が議論されてきたが、
この、
「思い通りに動かせる」こともポイントだと思う。
ミスが少なかったり、
高速打鍵が出来るからだ。
むしろ、実際のタイピングでは、
ミスが少なく、そして思うことを素早く打てることが大事で、
力を抜いた打鍵が理想だろう。
筋疲労はもっと後の話じゃないかとすら思う。
qwertyのAが、最も使うキー(12%)なのに、
最も筋肉の弱い左小指で扱うことは問題だが、
「最も思い通りに動かせない指」で、
運用し続ける苦痛の方が、
問題にするべきかもしれない。
タイピングで問題を感じない人は、
左手尺骨神経が発達した人だと思う。
僕は発達してない人なんだな。
また、上の図から、僕の問題、
「左薬指を動かそうとして左中指を動かしてしまう、
またはその逆」の原因が明らかになる。
僕の左手は発達が未熟で、
尺骨神経と正中神経が、薬指で混線してるってことだ。
両方の神経で制御してるから、
どっちだよ!ってことがあるのだろう。
また、親指シフトが、
「他の4指と掴むように打てるのは親指だ」
と主張しているが、
実際のところ「掴む」ようには打ってなくて、
他の指と同様に「叩く」「押す」ような動作をしているのは、
橈骨神経で制御してるのではなく、
人差し指、中指と同様の、
正中神経で制御してるからでは?
という仮説が成り立つ。
親指の同時打鍵が得意な人は、
同じ神経系統、正中神経で親指を制御していて、
別の神経系統、橈骨神経で親指を制御しようとすると、
同時打鍵が苦手かも、
という仮説も成り立つね。
あるいは、親指の同手シフトは、
人差し指や中指はできるけど、
薬指や小指は苦手、という理由も、
異なる神経系統の同期があるからではないか、
という仮説も成り立つ。
あくまで図を見て思ったことだけど。
誰かお医者さんがいたら、この仮説に答えていただきたい。
僕は幼少期、沢山絵を描いて過ごしたので、
右手の正中神経だけが発達した可能性が高い。
文字を書く感覚も同じで、
だからその他の神経系統は、右手の正中神経ほど発達せず、
アンバランスなままだと考えられる。
逆にピアニストとして育てられた子供は、
正中神経を飛び出させず、
満遍なく神経を発達させて、
どの指も等価に使えるようになるはずだ。
タイピングに有利なのはピアニストだろうが、
世の中に多いのはピアニストではない。
ということは、
満遍なく指の神経が発達していないのが、
世の中の前提と考えるべきだろう。
回りくどいようだけど、
これで、
薙刀式が、人差し指、中指を8割使い、
親指をも使う理由がわかったような気がする。
普通の手で使いやすいようにできてるわけだ。
「字が汚い人がタイピングで報われる」
という逆の現象も、
「右手正中神経の発達が微妙で、
字を綺麗に書けるほど器用ではなかったが、
結果的に各神経系が大体等しく、
指を全部動かすタイピングには適応できた」
と説明できそうだ。
僕は、
右手の薬指は、中指補助くらい動くのだが、
左手の薬指は、小指補助くらいしか動かない。
この非対称性も、
右手の薬指は、発達した正中神経優位で動かしていて、
左手の薬指は、貧弱な橈骨神経で動かしてるか、
そもそも神経系統が発達していない、
という仮説で説明できそう。
こうした神経系は、幼少の頃で決まり、
オッサンになってからは発達しないらしい。
神経にはある程度可塑性があるが、
ある程度までらしい。
ということで、薙刀式は、オッサン向けの配列、
ともいえそうだ。
あ、オバサンもどうぞ。
ピアニスト向けには、
もっと全指を等しく使える配列の方が、
使いやすいだろうか?
新下駄の指分布を見ると、
よりピアニスト向けのような気がするが、
まだ小指や親指が足りないと思うかな?
以前、
ピアノを弾ける人が薙刀式を試して、
「薬指と小指の使用率が物足りない」
と別配列に転向した例も見たしなあ。
指の疲労は、筋肉だけでなく、
神経の疲労もあるかもしれない。
自律神経が疲労するともいうから、
正中神経や尺骨神経が疲労することもあるだろう。
その観点から、長期的な打鍵を考察できるかも。
2021年11月13日
この記事へのコメント
コメントを書く