2021年11月13日

【薙刀式】いくつかの欠点

薙刀式は、人がつくりしものなので完璧ではない。
いくつかの欠点は自覚していて、
なんとかしたいとは思っているが、
これ以上の妙案が出なくて困ってはいる。

そのいくつかを、ととさんが指摘しているので整理しておく。
https://mobile.twitter.com/icekun/status/1459395937088851969



・「れ」の位置は/でよいのか?

これは他に解がなくて困ったことになっている。
「れ」の頻度は少なく、1.3%程度のはずで、
右小指中段の「ー」「つ」と合わせても、
使用率3%なのだ。
qwertyのエンターとBSで16%くらいになるのに比べれば、
数値上は圧倒的に楽なはずなのだが、
薙刀式の運指が快適であるあまり、
欠点に見える部分の一番かも知れない。

「られる」「れる」が難しい話もたまに聞くし、
僕も右小指が痛くならないわけではない
(次の日には回復するレベルではある)から、
もう少しなんとかしたいとは思っている。

左小指下段「ほ」または中段「ろ」と入れ替える案もあるが、
「ほう」「ろう」がイマイチになったり、「どれ」がしんどくなったりと、
一長一短ではあるが、右小指が辛いなら試してください。
(自作キーボードで変荷重にする物理解決案もあり。
ぼくはつねに30〜35gの押下重にしている。
親指は12g)

あと右手のホームポジションを、
JKL/と、小指を一つ下げるのはおすすめ。
逆に左手を、AWEFにしておくのも、Rが取りやすくなる。
中指がすでに伸びていると、それに合わせやすくなると思う。
(ちなみにv14(仮)では、
R裏を「ぬ」にして、R自体の頻度を少し下げている)

さらにちなみに、
コラムスタッガードキーボードだと、
「れ」がすごく遠くなるのでおすすめしない。
これがゆえに、僕はコルネを買わなかった。
格子配列や、Alice系、せめて1/4下がり程度のコラムスタッガードがよいのでは。


・連続シフトが左右に渡る問題

逆手シフトのほうが疲れなくて推奨なんだけど、
逆手で始めたのに連続してるうちに同手になることは、
たまにある。
「まもなく」とか。
センターシフトの宿命だよなあ。

スペースキーの大きなNiZを使ってた頃は、
律儀に左右親指で連続シフトを親指を替えながら打ってたが、
左右分割にしてから、左右親指をつなげずに、
最初に押したやつをおしっぱになったなあ。
このへんは物理が変わると変わるかも。

現在の僕は、EDCと、FVGB、
つまり「りにをま、ちみ」は、
ほぼ同手の左シフトで取ってて、
それ以外は全部逆手シフトにしているから、
このやり方は参考になるかもです。

同手シフトは基本的に押しにくくて推奨ではない。
なるべく逆手シフトに矯正すると楽になる。


・人差し指の連続使用

人差し指重視ゆえに、同指連続がわりとある。
右手だと、たくNH、なあMJ、さあ【U】J、あなたJMN、おのおの【NJNJ】
左手だと、みち【BH】、そこそこBVBV、かこFV、まち【KH】、
あたりか。
このへんは苦手ワードと思って集中練習すると、
慣れることは出来る。
でもアルペジオのような速さにはならないので、
光と影でいうところの、影の部分ではある。
その言葉が来たら諦めて割り切るしかないかな。

人差し指を下げて他を上げるかは、
判断の分かれるところだろうね。
悪運指が0になる保証もないし、
トレードオフだと思う。


・「フェ」がつらい

諦めてください。笑

さらに、
フュ、ヴュ、フォ、ウェ、ピャ、あたりは、
結構な難易度なので、
無理して三本指でなんとかしないで、
Q小を使って二打にされたし。

それでも一打の気持ちよさ中毒の人用に、
練習ドリルを。

カフェ カフェイン フェア フェスティバル フェチ
サンタフェ フェードアウト フェイク フェイス フェチズム
フェラーリ ロックフェラー ロックフェス プロフェッショナル
プロフェッサー フェルマータ デカフェ イカフェ
フェイト フェイタル
フューチャー フュージョン フューチャリスト
オーシャンヴュー パブリックヴューイング ヴューワー
フォーム フォース デフォルト デフォルメ アフォーダンス
パフォーマンス フォイル フォール フォトジェニック
フォトグラファー
ウェル ウェブ ウェーブ アウェイ ウェディングドレス
ハイウェイ ウェットティッシュ ウェットコンディション
六百 八百(ピャのつくメジャーな言葉はこれしか見つかってない)

完全に頻度と難易度は反比例するところだと思う。
(それこそ「おもう」のほうが断然使うわけで)
このへんは、標準運指ではない指の使い方(最適化運指)を、
使う必要があるかと。




何年も毎日考えて妙案が出ないから、
解がないような気もするし、
突然解決するかもしれない。
解なしを証明できないので、
「ほかにあるかも」と思い続けるのが、
配列沼かもしれない…

とくに薙刀式はカナの数が少ないから、
「ちょっと改造すればよくなるのでは?」
と思いやすい配列だと思う。
でもないんだよな…


欠点は長所の裏返しという説もあるから、
利便性は十分分かったとして、
それを受け入れるかどうか、
という付き合い方もあると思う。

とはいえ改造バージョンは僕も興味津々で、
そこにヒントがあるかも知れないので、
改造版は積極的にあげてくれると助かります。
posted by おおおかとしひこ at 16:03| Comment(2) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
薙刀式は記憶負担が少ないので、77才の身ですが活用させていただいています。

「フェ」がつらい とのコメントがありましたので、私の使用している対応策です。大岡氏の運指の基本を崩していますが、配置を鏡面にしているので配置の記憶は楽です。

(no shift面 割当)
・きてし← →削るすへ
ろけとかっ くあいうー
ほひはこそ たなんられ
(shift面 割当)
〜むりぬ⇐ ⇒さよえゆ
せめにまち わのもつや
ほひを、み お。ねふれ

右手面小文字は基本どおりq+右面です。外来拗音等は、小文字を鏡面で左手に配置して運指を楽にしました。左右面とも「ぁ,ぃ」を上段にも配置しています。これは濁音キー「 f j」等との競合防止のためです。
(拗音用の小文字配置)
ゅぇぃぁ無 無ぁぃぇゅ
無無ぃぁっ 無ぁぃぅゃ
無無無無ぉ ぉ無無無無

(主音が右手の打鍵例、鏡面小文字の利用)
ファ=.r フィ=.e フェ=.w フォ=lb フュ=lq ふ=シフト. ぶ=.f
ウァ=lr ウィ= e ウェ=lw ウォ=lb う=l
ヴァ=jlr ヴィ=jle ヴェ=jlw ヴォ=jlb ヴュ=jlq ヴ=jl づ=fl
クァ=hr クィ=he クェ=hw クォ=hb クヮ=hg く=h
(左手打鍵を容易にするため、右手濁音キー「j」の利用)
ぐぁ=hjf ぐぃ=hjd ぐぇ=hjw ぐぉ=hjb ぐゎ=hjg
スィ=od ズィ=ojd

(主音が左手の打鍵例、ウとの競合防止から鏡面主音の利用)
ツァ=su ツィ=si ツェ=so ツォ= n つ=シフトl づ=fl

その他、3キーの同時押しは負担が大きいので、可能な範囲で2キーに省略しています。例えば、外来音のための半濁音キー「m」等は、省略しても他音と競合しないものは2キー打鍵にする等です。
Posted by 宮本 勝彦 at 2021年11月14日 11:14
> 宮本 勝彦さん

なるほど。こうした工夫は、
それぞれがやるのはとてもいいと思います。
自分がそうすると決めたやつは間違わなくなる、
という経験則があるので。

オフィシャル上は、
理論的美しさを重要視するので、
無理のある外来音はちょっと残るかなあ、
と考えています…
Posted by おおおかとしひこ at 2021年11月14日 12:47
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。