Twitterから。
>> 親指シフト(ニコラ配列)を使っている人から見た、新配列(新下駄、薙刀式、シン蜂蜜小梅、飛鳥カナなど)の評価ってどんなものなんだろう。これらを知ってて乗り換えない人がいるなら、どういう理由で親指シフトを継続しているのか知りたい。
>> Q@Qurarri
1. 知らないから。
2. 現状維持バイアス。
3. 親指シフトを愛しているから。
3.は宗教上のマターなので置いておき、
1と2を議論したい。
親指シフトが「第三の配列」だとしよう。
第一がJISカナ、第二がqwertyローマ字としよう。
親指シフターで、
「第四の配列」以降
(飛鳥、新下駄、月、シン蜂蜜小梅、薙刀式、
その他数百の配列たち)があると知ってる人は、
どれくらいいるのだろう?
9割くらいは、
第三の配列でおしまいだと誤認識してるのでは、
と僕は考えている。
なぜなら、
シフターの比較対象が、
あいも変わらずJISカナとqwertyローマ字だからだ。
そんな議論をもう40年くらいやってんのかな。
これ以外の新配列があることを、
全く知らないのではないかと思う。
どう考えても、
フリックと比較して議論できるはずだ。
「なぜフリックは普及したのに、
親指シフトは普及しなかったのか?」
という議論は見たことがない。
あるいは、
「親指との同時入力とフリックのスライド入力は、
どちらが合理的か?」
「親指シフトはフリックに全面敗北しているのでは?
(普及面においても、方式の合理性においても)」
なんて議論をしててもいいはずなんだがね。
(不勉強のため、あったら是非教えてください。
親指シフトFacebookも全部チェックしてるわけではないので)
もちろん、薙刀式vs親指シフトの話をしてくれても構わない。
沢山批判するべきだし、僕は議論旺盛であるべきだと思う。
議論は喧嘩ではなく、よりよい高みを目指すための建設である。
だけど親指シフターって、
「情報を更新してない人」に僕からは見えている。
OSがアプデされ、エミュレータの情報交換はあっても、
世の中にJISカナとqwertyローマ字と親指シフトしかない世界から、
更新されてないのではないかと思う。
音声入力と比べてどうとか、
電車の中で親指シフトでメールを書くにはとか、
現代に応じた話題がもっとあっていいと思うのだが、
ポメラぐらいで止まってるんだよね。
現役シフターって、どれくらいいるのだろう?
勝間さんを筆頭として、
作家100人くらいいたとしても、
日本全体から見ればわずかな宗派だ。
(作家1000人のオーダーはいないと思う)
実際、
ネットで書いてるような「新しい作家」は、
新下駄や飛鳥使いであることをたまにツイートしている。
少なくとも、
手を日々動かして、
その動線をどうしても効率化したい人には、
親指シフトでは足りないと僕は考えている。
だから想像だけど、
シフターは、もう現役で大量に書いてないんじゃないか。
現役で書きまくってる人はどこにいるんだろ?
勝谷誠彦は死んだし、勝間和代は音声入力やってるし、
北川悦吏子ももう引退でしょそろそろ。
若い作家は大量に書きたい。
エネルギーが有り余ってるし、
ガンガン書くべき時期が作家にはある。
そうした人たちが親指シフトを使ってるとは、
ほとんど聞いたことがない。
僕の情報網が甘いだけなのかもしれないので、
是非もりもり書いてるシフターを教えてください。
wikiにある著名人は、半引退クラスの人に見えるんだよね。
「作家が使ってる」は親指シフトのステータスの一つだったけど、
その権威はすでに現役じゃないんじゃないか。
「作家が使ってた」が現状を正確に言ってるのでは。
それでも親指シフトが効率的でよい配列だというならば、
新下駄や飛鳥や薙刀式に対して、
どういう立ち位置になりえるのか、
議論して欲しいと思っている。
どれだけ研究してもいい配列と僕には思えなくて、
効率性で親指シフトを選択する理由が見つからない。
僕がネットの片隅で、
ちょいちょいこうやって親指シフトを挑発しても、
明確な反論は届かない。
薙刀式で1500字(変換後)/10分の動画を上げているが、
これに匹敵する、あるいは凌駕する、
親指シフト動画は上がらない。
僕の活動が届いていないなら、
まだ頑張るけど、
じゃあどうやったら届くんだろうね。
むずかしいな。
第二の理由、現状維持バイアスはもっと根深い。
現状維持バイアスとは、
現状を変えるストレスを回避するために、
現状が有利であるという情報だけを入手して、
あとは捨てる傾向の無意識のことである。
このことで現状維持が強化され続け、
変化への対応が遅れるわけだ。
現状維持バイアスは、
「qwertyローマ字使いが、
配列を変えない理由」のことである。
「現状困ってないから」
「長年親しんできて、無意識レベルになっているから」
「若い頃手を鍛えたので、多少不合理でも耐えられる」
「合理的かもしれないが、わざわざやるコストを払う気がしない」
などは、
qwertyローマ字に対して新配列をプレゼンしたときに返ってくる、
代表的な拒否の言葉だが、
同じことを、
親指シフターは新配列に対していうのではないか?
親指シフトを現状維持したい無意識があり、
それがゆえに同じ考えに陥っているのでは?
ということである。
親指シフターがqwertyサイドに言われたことを、
そのまま新配列に返しているだけだとしたら、
こんなに不幸な連鎖はないよね。
「親指シフターが親指シフトに留まる理由」
はたったひとつで、
「現状を変えたくない」だけじゃないか、
というのが僕の仮説。
つまりシフターは、
現状をより良くするつもりはなく、
現状を変えるつもりがない、
というのが僕の想像だ。
親指シフトが三つの配列の世界限定では最高だが、
数百の配列の世界では、たいした地位ではないと、
僕は考える。
象牙の塔に閉じこもった人々と同じでは?
と挑発してみよう。
今まで僕が直接喋ったシフターは、
自キイベントで話したあぷろさんだけだが、
「そこまで速くなりたくないし、
楽に打てればそれで良い」と、
日本語配列に対してそこまで必死ではなかった。
その感じは、
qwertyローマ字にとどまる人と同じに、
僕には見えたんだよね。
もちろん、あぷろさんは日本語入力がメインの人ではないから、
気持ちは全然わかる。
でも彼以外の人が、
どういう理由で親指シフトに留まるかは、
想像でしかない。
僕は別に薙刀式に拘ってなくて、
もっといい方法があれば飛びつくつもりだ。
だけど僕の指はてんで性能が悪く、
新下駄や飛鳥を使いこなせるレベルにない。
だから、下の指レベルの人が、
新下駄や飛鳥並になれる配列があれば、
薙刀式以上に楽な配列があれば、
僕は即座に乗り換えたいんだよね。
そんな風に親指シフターが考えてるようには、
あまり見えない。
親指シフターは親指シフトを愛している人のような、
同語反復のような宗教的ループを感じる。
つまり、逃げ遅れた島の人々に、僕には見えている。
親指シフトと同程度簡単どころか、
それよりも楽に習得できて
(二週間で動かせる話はよく聞く)、
記憶負担が少なく、
キーボードを選ばない薙刀式を、
どのように評価してるかは聞きたい。
親指シフトよりはるかに効率が良く、
難易度は高いものの、
打てば指が繋がるようになっている、
新下駄や飛鳥の評価が知りたい。
親指シフトの欠点の半濁音同置を実現して、
マトリックスで拗音同置にして、
同時押しで二打不要としたシン蜂蜜小梅の、
評価が知りたい。
その他、カナ配列は数百ある。
月系列、TRON、
ローマ字だってEucalynやけいならべ、きゅうりやカタナ式など、
少し調べればたくさんでてくる。
これらの評価を知りたい。
かつて親指シフトをはじめたときは、
壁の外に出て果実を得る冒険者たちだったはずだ。
それがいつの間にか壁の中に閉じこもって、
壁の世界の外はないものとして、
ひっそりと生き続ける村に見える。
いよいよ富士通から供給が絶たれ、
壁の外を見ないで一生を終えるか、
壁の外の世界に何があるのか知る旅に出るか、
決断の時が来ていて、
前者の人が多いように僕には見えている。
実際にシフターが何人いて、
どういう活動をしてるかまでは知らない。
さて、これは建設的な議論のための挑発である。
反論求む。
2021年11月20日
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