2021年11月23日

【薙刀式】1000人に何人か気づく

新配列に手を出そうという人は、
1000人に何人かのオーダーだと思う。

そういう人は気づいてしまったのだ。
qwertyの不合理に。


「qwertyは不合理だ」と思う人には、
二通りあると思う。

ひとつは、qwertyがマスターできなかった人。
たとえば僕だ。
最近はフリックはできるが、qwertyは下手な人も増えてる。
新しいメソッドとしてのqwertyブラインドタッチが、
フリックに比べて合理的な動線とは思えない。
つまり新しく学ぶ方法としては、qwertyは不自然だと思う人。

もうひとつは、
qwertyを人並み以上に打てるうえで、
なんか疲れるなあと思う人。
カナに比べれば打鍵数が多い、というのに納得したり、
頻度に応じたカナの配置、というのに納得したりして、
qwertyを相対的にいいものと思えなくなってくる人。


入り口で挫折した人か、
出口付近で別ルートを探すか、と思う人の違いだ。


後者の人には、
新下駄や飛鳥などの高効率な配列、
月などの高速配列が向くと思う。

前者の人には、
新JIS、蜂蜜小梅、薙刀式がおすすめだろう。


ふたつのクラスタを分けるのはなんだろ。
指の運動能力かな。
これは若い頃は鍛えられるだろうが、
おっさん以降は難しい。
秒10打なんておっさんは無理だ。
秒5打ならがんばれる。

とはいえ、
新配列はブラインドタッチ前提
(ブラインドタッチで威力が出る)だから、
そこまで学ぼうとする、
強い動機が必要だと思う。

簡単な方の薙刀式ですら、
動かすまで二週間はかかるから、
そこまで忍耐するだけの動機がないとその壁を越えられない。

新配列ではじめてブラインドタッチに矯正する人もいる。
そうしたら、
その配列の学習+ブラインドタッチの、
二重の学習が必要になる。
まあqwertyに比べれば合理的な動線だから、
養成期間は圧倒的に早くなるだろうが。

その強い動機をつくるためにも、
新配列のゴールイメージは豊富な方がいい。
薙刀式が動画を出し続けるのも、
こういう風になる、というゴールイメージを共有するためだ。
絵に描いた餅ではなく、実際に機能することを示すためだ。
詐欺ではなく、取り組む価値があると示すためだ。



qwertyで事足りている人たちの中で、
1000人に何人かの割合で、
ふとこれ変じゃね?と気づく人がいる。

みんなが同じ方向に歩いている交差点で、
一人だけ「この方向はへんだ」と気づいて、
脇道に逸れることのできる人だ。

とくに日本は同調圧力が強いから、
それに負けない人が、
脇道に逸れたり、流れに逆らうことができる。

「みんなqwertyなのに何故違うのか?」
という問い(日本では容易に非難や詰問になる)
に対して、
「この方が合理的だから」
ないし、
「この方が自分にしっくり来るから」
と、
堂々と答えられる人しか、
新配列を続けられないと思う。

あまつさえ、
自分でエミュレータを入れたり、
ファームウェアを整えたりなどの、
DIY的な手間をかけなければならない。
キーボードのボタンが自動的に薙刀式に変わればいいが、
そんなわけにもいくまい。


1000人の中で、
洞窟の中で毒ガスに先に気づくカナリアのような人が、
何人かいる。

論理的な新配列だけでなく、
物理的な新配列、すなわち自作キーボードも同じくだ。
本質的には同じことで、論理的か、物理的か、
の違いしかない。

「これは変じゃない?」
「これは無駄じゃない?」
「もっとましなものはないの?」
「なんかつらいんだけど」
のような、具体的には何していいか分からない、
言葉になっていない悩みを抱える人には、
論理の新配列、
物理の自作キーボードがおすすめだ。


腱鞘炎をきっかけに、
新配列や自作キーボードを知る人も多い。
手を壊す道具は、
道具として失格だと思う。

車に乗ってて痔になったら、
車が悪いのであり、
座り続けた人が悪いのではない。

車がそこまで座り続けることを想定してなかったとしたら、
痔にならない車を開発すべきであり、
そこまで乗らないでください、
とお願いするべきではない。

あるいは、
痔にならない座り方が無意識に出来るような、
新しい車の形を発明するべきだ。



qwertyローマ字は、
日本語を書くためのベストの方法ではなく、
新配列たちに比べれば10位にも入らない合理性の悪さだ。

左ロウスタッガード109キーボードも、
日本語を書くためのベストの道具ではなく、
あらゆるPC操作をするベストの道具でもない。
自作キーボードたちに比べれば、
10位に入らない合理性しかない。

1000人のうち999人が、
交差点で同じ方向に歩く。

「変だ」と気づく一人が、
この界隈を発見するといいなと思っている。


新配列はまだその段階だと思う。


自作キーボードに比べて、
映え写真がないのが宣伝の妨げだよね。
オシャレ配列図くらいしかないからね。

百聞は一見にしかずだから、
そんなにいいなら動画を撮れば済むと思う。
そしてタイピングゲームをする動画より、
配列の解説を書く動画より、
普通の文章を書く動画がベストだと思う。
新配列はタイピングゲームでハイスコアを獲ることが目的ではなく、
自分の解説をするための道具でもなく、
何気ない普通の文章を書くための道具のはずだ。

旅に行った話とか、タイピングと関係ない趣味の話とか、
家族の話とか、初めてバイトしたときの話とか、
コロナで激動した周囲の話とか、
久しぶりに出社したら周囲の飯屋が変わってた話とか、
なんでもいいと思うんだよね。
10分以上それを書く動画があれば、
「書く」ことがわかると思う。

画面と手元が両方入るアングルで、
何かにスマホを養生テープで貼りつけて撮影するだけだ。
もっとオシャレに撮ることも出来るけど、
まずはどんなもんか示せることの方が重要。
用兵は拙速を尊ぶ、は僕の座右の銘だ。


1000人に数人の人に届けるのは難しいが、
その人が検索した時に引っかかるものを、
置いておくべきだと思うんだ。
posted by おおおかとしひこ at 11:02| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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