2021年11月28日

【薙刀式】最小労力

我々の目的は「最小労力に至ること」だろう。
仮にエンドゲームに達して、
「すべての日本語を書くための最小労力ができた!」
としよう。

しかしそれは0ではない値を取ると思う。
ぶっちゃけ、
どんなに効率化したとしても、
「長い文章を書けばそれだけ疲れる」のだ。


僕は手書きで小説や脚本や、
なにかをたくさん書いてきた。

その方が楽だったからだ。

人生での「書き物」の、
エネルギー最小値に、すでに達していた気がする。

その最小値に比べて、
サイトメソッドはエネルギーが大きいし、
qwertyローマ字はエネルギーが莫大すぎるし、
BSやエンターやカーソルやシフトやCtrlなどによる、
IME操作はエネルギーが大きいし、
キーボードはエネルギーを使いすぎる。


僕が「入力統合環境」を目指して、
文字の論理配列から、
IME操作のショートカットや動線整理やら、
スイッチを改造したりしたのやら、
指の動線を最小化しようとして3Dキーキャップを作っているのは、
すべて、
「手書きの最小値」との比較で考えていると思う。


で、
仮に最小値になる、
つまり手書きとイコールになる、
ないしそれを下回るものに至ったとしても、
「疲れること」自体に変わりはないんだな、
と、
ゴールした後のことを想像した。

つまり、
最小労力法の方式に関わらず、
「一日中書けば疲れる」のは変わらないんだな。

ただそれが、
風呂と睡眠で、次の日回復してさえいれば、
まあ問題ないということだ。


僕は手書きで腱鞘炎になったことはないが、
(指紋がすり減ったことはある。タコは出来なかった)
qwertyローマ字のブラインドタッチを学ぼうとして、
手が痛くなり、それを回避しようとして、
カタナ式開発中に腱鞘炎になった。
それからは、
ずっとその痛みと比較しながら、
「ここまでやると明日に響く」
の感覚を養ってきている感じ。

でも、
書きたい量は年々増えている気がする。

脚本理論的なものは、
かつて書籍レベルで手書きしてワードに清書で貯めていたが、
管理も面倒なのでブログ形式で、
ほとんどフリックか薙刀式で書いている。

それに加えて、仕事の分は、
手書き→薙刀式で清書、
のループをやっている。

今のところこれがエネルギー最小だ。


初稿をタイピングで書かないのは、
まだタイピングのほうが労力が大きいと実感しているからだ。

だってタイピング、両手使うじゃん。

右手も、ほとんど使わないとはいえ、
小指使わされるじゃん。

肘や肩のダメージも、手書きならほとんどない。

目の疲れは、やはりモニタの方が大きい。


あれ?
やっぱタイピングの最小労力って、
手書きよりどうしても大きくなるのかな?


いつかエンドゲームにたどり着けたとして、
手書き並になったとしても、
「手書きの疲労感」はあるんだよな。


手書きで疲れる時はほとんどない。

今のところ最高が、
小説で一日1万7000字というのがあるけど、
肉体よりも脳が疲れて、次の日は眠くて眠くて、
回復するのに数日かかった。
何も出てこなくなるんだよね。

で、おそらく、その間に、
手や肉体の疲れは回復してしまうのだろう。

タイピングでそうなったことはない。
一万字書くなんて考えられないもの。

コピー打鍵なら2万字はたぶん行けるだろうが、
初稿をそんなに書くのは今のところ、
手が無理だと思う。


一日5000字くらい、
というプロ小説家のペースはよくわかる。
それを10日キープで5万字、
20日で10万字(単行本一冊)、
休みを入れれば一ヶ月で一冊。

その他に構想などを考えれば、
年間4冊ペースはこれで守れそうだ。

5000字で「明日に疲れを残さない」ものが、
おそらくはエンドゲームになるのではないか?


とはいえ、
「猛烈に書きたい時」というのが創作にはあって、
一日2万字の怒涛がやってくる時もある。
(そのあとホワイトアウトするが)

そのときに、5000字までしか使えない道具に、
したくないんだよな…



手書きの最小労力のイメージからすると、
薙刀式による「書く」は、
短期的にはそれほど変わらず、
時に手書きを上回る速度だが、
長期的には手書きの数倍に跳ね上がると実感している。

この後半の部分を、最小にしたい。

寝返りみたいな、遊びが鍵なのかしら。
一日中書くようなときに、
何が起こってるのか知りたい。
監視カメラつければいいのかな。
posted by おおおかとしひこ at 11:47| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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