2022年01月04日

デジタルは人を幸せにしない: 現物がそこにあること

こんなツイートを見つけたので。
> 風魔の小次郎、電子版で6巻くらいまで読んだのだけど、やっぱりこれは紙の本で見るべき漫画だ……とひしひしと感じる。解像度不足。絶対紙で見たら印象違う。絵で勝負してるもの…

そう。あの絵が、実物(印刷だけど)として、
今この手の中にあること。
これこそが漫画の良さなんだよね。


デジタル漫画は、
この「いまここにある」がない。
所詮データで、
スマホを消したら消えてしまう感じの、
Twitterの発言のようにはかない。

デジタルは劣化しないから永遠に残るとか言われたけど、
サーバーの停止やサービス終了で、
完全にこの世から消えるという、
別の儚さがあることを我々は知った。

デジタルは可塑性があり、
すぐに消えるもの。

最近のデジタルって、そんな感じがしてくる。

アナログの、
「いまここにある迫力」に、
どうしても及ばない気がしてくる。


映画がフィルムだったころ、
時間が物体になったような気がした。
だから「名画」と呼ばれた気がする。

デジタルになってからの映画は、
「名パフォーマンス」な感じがあり、
永遠の記録のはずなのに、
刹那的になってしまった気がする。

デジタルは映画を幸せにしたのかなあ。
僕は不幸にしたと思っている。
posted by おおおかとしひこ at 16:13| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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