かなりよい膝上システム用グッズ、「OBON」完成。
椅子の座面が高いとき、
太ももが下がり、太ももが下り坂になることが多い
(足の短い俺だけ?)。
なので、チルトスタンドをつけた。滑り止めがあるので、落ちず便利。
上面がポイント。
よく見ると水平じゃなくて、二つ折りの微妙なテントがかかっている。
左右分割キーボード前提です。
(そもそも一体型ならそのまま膝の上におけるだろうし)
そもそも机に置く用に調整してあるキーボードだから、
水平のお盆に載せればいいのでは?と思ったが、
実際につくってみるとテントが必要だと分った。
その理由は、「腕を胴体につけるから」。
胴体はまるい。
それに腕を沿わせると、机の上に手首をおくときより、
丸みに合わせて斜めになり、テントがかかる仕組みらしい。
膝上システムのいいところは、
前腕が水平になることだ。
伝統的に、ピアノ演奏では前腕が水平になるのがいいとされている。
(このため、ピアノ椅子は、高さを調整できるようになっている。
ピアノの高さを調整するより楽なので)
これが一番疲れず、力が入れやすいのだという経験則だ。
しかるに、事務机はピアノに合わせていない。
紙を置き、ペンを走らせるのに適した高さになっている。
ピアノはそれより低いのだ。
キーボードを打つには、紙とペンより低い高さであるべきだ。
(実際、英国のタイプライター用の机は事務机より低く設定されているし、
パソコンデスクなるものは、低い位置にキーボードが来るように設定されている)
その理想の高さはどれくらいだろう?
普通の机と、膝の間くらいではないか?
その高さに、机から懸架できるシステム「バビロン」をつくったが、
持ち運びやセッティング、撤収に難がある。
このお盆ならわりと簡単。
だがこれはふとももの高さであって、
理想の高さよりやや低い。
そのかわり、
「自分がパームレストになる」という利点がある。
ピアノは手首を浮かしたまま打つ。
これは長時間の文字書き用ではない。
長時間文字を書くときは、
手首をつけて書かないと疲れてしまう。
そのためのパームレストだ。
(高さがうまく合っているなら、パームレストは本来不要。
サドルプロファイルは、パームレストなしで打てるようにつくってある)
ピアノの理想よりやや低いかわりに、
膝上なら、手首を自分の胴体から鼠径部あたりを、
パームレストにできる利点がある。
人間の体というのは常に揺れている。
しかし机は動かない。
机の上にキーボードを置く通常のやり方では、
人間の揺れは自分で吸収しなければならず、
おそらくその蓄積が疲れになっていく。
自分にキーボードが固定された状態になると、
自分の揺れはキーボードの揺れになるので、
スタビライザーを介さなくて楽に打てると思った。
(相対位置が常に変わらない)
なにより、自分がパームレストになることで、
「自分にフィットしている」のが大きいかな。
あと、人間の肉体は柔らかくて、木材や机よりも、長時間手首を置けるのがよい。
冬場だからあったかいのは気にならないが、夏場は蒸れるかもしれない。
それは夏場に実験することになるだろう。
最初、木材でつくろうかと思ったが、
ミリ単位の微調整が必要だったので、
3Dプリントでつくった。
(テントの木工はむずかしいし)
原価で1万2000円也……。
でもこれで腱鞘炎を防げるなら、安いかもしれない。
実際打ってみると、結構楽なんだよね。
膝上システムが終着点なのだろうか?
これから長期的な実験をしてみる。
2022年01月05日
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