2022年01月11日

【追悼】福間創2: 繊細すぎる音楽

俺の知っている福間フーコロ創(はじむ表記だったが、
音楽家としての彼ははじめ表記。改名したか、芸名としたか)
は、小6のギャグ大好き少年だった。

彼の訃報を聞いて、初めて彼の音楽をvimeoで聴いた。
なんという繊細さよ。


そういえば、あいつずっと前髪長かったんだよね。
大人になってからの写真も同じで、
ずっと前髪が長かった。

本心を見せるのが怖かったのかもな。
シンセを演奏する彼の映像もいくつも見たが、
俯き加減でなるべく顔を見せたくない、
内気で繊細な少年のように見えた。

作る音楽も、
「私を理解しに土足で入ってこないでくれ。
しかし私はこのようであると言いたい」
という二律背反が同居したようなものたちだった。

死の直前のツイートも見させてもらった。
ただただ普通に生きてて、
メリークリスマスといいながら魚とご飯と味噌汁の写真を上げるあたり、
あいつらしいギャグだなあと思ってみていた。

あいつ、あんなに繊細だったとはなあ。


たしかに神経質な感じはあったけれど、
大阪のずけずけいく小学生の人間関係の中で、
彼は彼なりに「ギャグの達人」という仮面を、
身に付けていったのではないか、
と思えてきた。

僕の知ってるフーコロは、
クラス一の人気者で、一番ギャグが切れてて、
俺のギャグのライバルで、
って勝手に思ってたが、
本当の彼の中はもっと二律背反だったのかも知れない。

でも俺たちのギャグ争いの中で、
あいつは本当に楽しそうだったぜ。
だって俺も、ギャグをやる俺は仮面だったからね。

ギャグをする人としての、居場所を見つけたと思ってたんだよな、たぶん。



似てないキャラだと思ってたけど、
芸術をするこっち側へ来てるってことは、
俺と似た傾向があったのかも知れないなあと思う。
誰かに、わかって欲しいんだと思う。


49日の間はまだその辺にいるらしいから、
俺のところにも来てくれよな。
昨日はツイートにあった、
「人は定期的にチキンラーメンを食べたくなる」を実践して、
チキンラーメンを追悼に食ったぜ。
次は「レディーボーデンは俺と同い年」のツイートを実践しなきゃな。

病気のこともあったからだろう、酒の話は一切なかったが、
いつか飲んでみたかったなあ。
ギャグ抜きで、お前が本当にやりたかったことを聞きたかった。
もちろん俺が人生かけてやりたいことも話したい。


6年生のクラスでは、笑ってた記憶しかねえや。
ああ、階段落としの「ゴー!」が流行った時くらいか、
暗い話題だったのは。あれは俺の運動神経が鈍かっただけだ。
気にしなくていい。あのあと少林寺やって受け身取れるようになったし。

もともとお前のギャグだったコマネチ体操を、
俺とオガヒデが後半受け継いだのは、ライバル心があったからだ。
一回も組んだことなかったのは、
お互いが怖かったからだろうか。
いつかタッグ組みたかったな。

スターのお前を越えようと、
俺は一生の目標にしてたのかも知れない。

お前は止まった。その先へ、追い越させてもらうぞ。
posted by おおおかとしひこ at 15:36| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
まさか大岡くんのブログで、いまの大岡くんに出逢うとは。

小学校が同じだった者です。(女です。)懐かしくて、嬉しくてここに勇気出して書かせてもらいました。

このコメント、できれば公開しないで、
DMみたいに直接お話できたら嬉しいのですが。。。
Posted by ちゅうじょうやま at 2022年01月11日 23:09
>ちゅうじょうやまさん

コメントのメール欄に書いていただくと
(非表示になります)、こちらからDMしますわ。
だれやろ。覚えてるふりだけはしたくない…
Posted by おおおかとしひこ at 2022年01月12日 08:36
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