2022年01月21日

【自キ】静36(仮)、スケルトンモデル出来

Blenderとだいぶ仲良くなった。


トッププレートと側面ケースをわける、
いわゆるトップマウントの予定だった。
キースイッチの3D曲面は触ったら変えたくなるだろうし、
そのたびにトッププレートだけはめ変えれば、
試作費コストが下がると思ったのだ。
でもデザインの構造上、
トッププレートを挿入する作業スペースが取れないので、
インテグレートマウント、つまりトッププレートとケースの、
一体型を想定する。
そのプリント費が1万5000円くらい。
これは金持ちの道楽になりそうだな…

で、ホットスワップにも対応させたくて、
ただの井桁トッププレートにせず、
PCBのマウント部分もトッププレートに結合させたのが、
このスケルトンモデル。
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手前に見えるのはTRRSジャック部分のテストプリントデータ。

最終的にトッププレート部分はケースとマージされるのだが、
この部分だけあれば、
空中配線すればキーボードとして動くはず。

なので、
・3D曲面はこれでいいか
・ソケットはうまくはまり、ホットスワップになるか
・空中配線初体験、ていうか手配線初体験
・ケース内部に仕込む、パーツマウントがはまるか
などのテストをするため、
トッププレート+足だけのものをつくった。

まあまあデカいので、このプリント費だけでも9000円。
うむ…



Dactylが、トッププレートから、
壁を真下に伸ばしたような形をしている理由を理解する。
空中配線作業がしづらいからなのだ。
ケースのデザインをもっとしゃれたものにすればいいのに、
と思うものの、組み立てができなくなるリスクがあるな、
ということまで理解できた。

3Dキーボードは、
井桁にスイッチをはめて、
スイッチのリーフ部分を、
裏から半田付けするようになっている。
だからハンダゴテをケースに触れるわけにはいかない。

でも僕は洒落たデザインにしたいので、
トッププレートのみ別にプリントして、
ソケットをはめて、
ソケットを空中配線して、漁師の網のようなものをつくり、
その網を、本体の中にセットする、
のような手順で完成させることを想定している。

Lime40のつくりかたは、
とても薄いPCBを発注して、
曲げた状態でスイッチを半田付け、
応力のかかった状態で、
金属トッププレートにねじ止めする構造だ。
空中配線を避けるなら、
配線済みのPCBを使うべきだろうが、
3D曲面を「曲げたPCB」でサーカスのようにクリアする。
これは真似できねえ、と思ったので、
網の空中配線を別場所で作り、
それを中に運び込む方法を考えてみたわけ。

なんてことを想像しながら、
このフレーム兼ソケットマウント兼スイッチマウントだけを、
まずはスケルトンモデルとしてテストしようとしている。


ここまでくるのに、
Blenderをずいぶんと勉強した。
3Dモデリングにおいて「トポロジー」という考え方がある。
諸々のエフェクト(モデファイア)を、
適用しやすい滑らかな曲面という意味で使われるそうな。

面が裏返ったり、曲率が高すぎたり、ねじれるとヤバいことなどは、
なんとなく分かっていた。
平面に穴を開けるとややこしくなることもなんとなく分かっていた。
なるほど、立体幾何だなこれ。
紐の結びとか折り紙とかの数学だわ。
これを11次元に拡張したのが紐理論のはず。


色々失敗してわかったことは、
曲面が凸のときと凹のときで、
モデファイアの効果が変わってしまうらしいこと。
なるほど、凸に曲がるのか凹に曲がるのか、
意識しながらモデリングしないと、
意図した形にならないのか。

とくに3D曲面は、
凹とか凸とか気にせずに、
俺の指の自然な位置で決めている。
これが第一条件であり、
3Dモデリングはそれに合わせるべきで、
モデリングの都合で3D曲面を妥協するなら、
これを作る意味がない。

ということで、
ずいぶんとモデリングとしては難しい形を、
ようやくクリアできた。
オーバーハング部分が常に難しい…


DMM.makeのプリントだと、
厚さ0.8mm以下の部分は破損の恐れがあり、
最初につくったプレートは、大量の警告をされてしまった。
厚みモデファイアを使って、
つなげたトップ面に厚みをつけてトッププレートにしてたんだけど、
厚みが複雑な形に凹凸してるところは、
想定よりずいぶん薄くなるんだよね。
あと立体が破綻する箇所を目視で見つけないといけない。
(トポロジー=なめらかさの壊れてる箇所だ)

なので、3D曲面の、上面と下面をそれぞれ別に面としてつくり、
それを3D上で繋ぎ合わせるやり方で、
厚みを確保したものが出来上がった。

このへん、うまくいったら、
まとめておきたいかな。

Adobe Illustratorの3D版やろ、
くらいに思っていたBlenderは、
なかなか手強い野郎だぜ。
Fusion360だとこの辺使いやすいのかなあ。
Fusion360はもっと幾何学的な設計に向くだろうと勝手に思ってて、
有機的な曲面だからBlenderの方がいいはずだと判断したが。

ケースはすでに完成しているので、
このスケルトンモデルでテストしてオールグリーンならば、
ケースとマージできることになる。

ということは、
次の山は空中配線と、ProMicoに直結してファームを書くことだ。
下調べはしてあり、ファームのベースは複数選んであるので、
どのやり方がわかりやすくあとで修正が効きやすいか、
一個一個検討してからやる計画。
簡単な回路図を書くといいらしい。初回路図だ。

プリントまで一週間はかかるので、
その間に電子工作の勉強だな…
posted by おおおかとしひこ at 11:27| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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