2022年01月31日

【自キ】LED半田付けのコツ

初のLED半田付け、
割れる壊れるとビビる情報しかなく、
40個壊した話とかもネットには出てくる。
キットについてる予備は1個…
(秋月電子とかで買えますよ)

やってわかったコツをまとめておく。


1. 温度調整ハンダゴテを使うこと。

これは絶対。ビルドガイドには320度とある。
これを守ればまず大丈夫だと思われる。

LEDは、2秒くらいまで320度に耐えるらしい。
240度なら割れない説もあるが、
それで溶ける半田を探すのが難しいと思った。

とりあえず320度でやって1/42壊した程度なので、
温度調整はまず前提条件。


2. 細いコテ先と半田を使うこと

太い筆で繊細な絵が描けるはずがない。
僕は0.6mm径を使ってるけど、
これちょっと太い。
予備半田の量が多すぎて、
盛り上がりが大きすぎた。

0.5mm径以下がやりやすいと思う。
ちょっと調べたら、糸はんだという0.3mmがあった。
これくらいでいいんじゃない?


3. 半田の度にコテ先クリーニングを欠かさないこと

半田内に含まれるフラックス
(表面張力をあげて、液体っぽく振る舞わせる)
のコゲや、微妙に余った半田がコテ先に付着したままだと、
次の精度が悪くなる。
僕は一個の半田付けをするたびにクリーニングしていた。
つまり一個LEDをつけるのに4回やるわけ。
めんどうだが、精度をあげるためだ。


4. マステで固定すること

ビルドガイドでは予備半田が推奨されているが、
僕の持ってる0.6mm径だと、
予備半田が結構盛り上がってしまい、
パーツをセットした時に浮いてしまう。

表面実装ダイオードとかだと、
浮いてる上からピンセットで押さえて、
コテで温めてスンって溶けて落ちるのが気持ちいいんだけど、
LEDの端子の細かさだとそれには半田の体積が大きすぎ、
沈んだ時にずれやすかった。
(径の細い半田ならそうならないかも)

なので、片方二端子を露出させた状態でマステで固定、
その半田が終わればマステはずし、残り二端子、
という段取りだとうまくいった。


5. マステを左手で押さえながら

右手でハンダゴテ、左手で半田を流し込むとして、
左手中指ないし薬指で、
LEDを固定しているマステに触れておく。
「LEDの温度は320度に2秒は耐える」
ことを体感するためだ。

320度に2秒耐えられる指はないから、
アツッ!てなる前にハンダゴテを外すためだ。
見てるだけでは温度は分からないよね。
半田の溶け具合で融点はわかるが、
それがどれくらいでパーツに伝わってるかは、
触るしかないよな。
まあ、天ぷら屋も素手で油に触るわけだし、
一秒くらいの短時間なら、
手に高温が伝わらないのだろう。

半田がうまく行く時はとくに問題ないのだが、
半田のつきが悪いとか、
半田の位置が悪くてコテ先に乗ってしまったなどの、
うまくいかないときに、
この肉体温度計が役に立つ。
「熱くなりそうだから、一旦冷やして仕切り直し」
が判断できるからだ。

半田ミスった、さらにコテ先動かして綺麗にしたろ、
と、連続して加熱してしまうのが一番ダメなはずで、
半田ミスったら、
冷やして触っても大丈夫まで冷やしてから、
再加熱して2秒以内に作業、
というのが正しいやり方と思われる。

コテ先を、端子とランドの両方に当てて加熱、3秒
→一旦コテ先を離す
→左手で半田をランドないし端子に接触させる
→コテ先を半田の接触してないほうに当てる
→うまく加熱がいってれば、
 端子とランドは同じ温度なので、
 液体金属としての半田が両方に流れてつなげる
→溶けた瞬間に両方をつないだら、2秒キープ
 (酸化被膜をつくるため)
→コテ先クリーニング

が、一連の流れ。
全部で5秒+コテ先離して半田を差し出し、コテ先つける時間。

どこかでミスっても、手が熱くなる警告を感じたら、
コテ先を離して、室温まで冷やし、
最初の加熱からやるべきだ。

「LEDは連続2秒までしか加熱できない」を徹底すること。
一回室温まで冷やせばリセットだと思われる。
(内部のガラス的な部分が熱に弱いはず。
熱膨張に耐えられないのだろう)


6. ライトを斜めから打つようにしておく

ちょっとしたコツのようなものだけど、
真上の室内灯ではなくて、
デスクライトで低め(10cmくらい)から、
低めのライトを当てておくとよい。
モノの立体感がまして、
金属端子が光る角度に、自分を位置させることが出来るからだ。
ルーペを使うと作業しづらいので、
僕はこの方法で裸眼でやってます。



後で知った情報によれば、
全LED半田を一気にやるのではなくて、
先にファームを書き込み
(rules.mkのRGBLIGHT_ENABLE = yesを忘れないように!
これがnoだとLED関係のコマンドは全て無視される)、
LEDナンバーの若い順から、
一個半田付け→結線してつくのを確認→ケーブル外す、
のループでやったほうが、
どこで間違えたか発見しやすいそうだ。
(ケーブル挿したままの半田付けは容易にショート事故があるので、
絶対禁止な)

LEDはナンバーの若い順から直列繋ぎになっているため、
どこかがダメだとそれ以降は全部つかなくなるそう。

基本は、つかないLEDと一個前のoutの半田部分に、
コテを当てて溶かして2秒キープして、
正しく酸化被膜を作ればいけるはず。

加熱しすぎてトゲトゲした半田は定着しないので、
フラックスを足して表面張力を復活させれば、
ランドと端子の加熱さえ同時に出来てれば、
そこを満たすように液体金属として流れてくれる。

フラックスはあとで腐食の原因となるので、
イソプロピルアルコールで洗浄しておこう。

どこを導通チェックして、
どこが問題かをわかるには、
https://marksard.github.io/2018/08/04/make-the-crkbd/
の記事が参考になるよ。

どことどこが繋がってるかは、
PCBの銅線を目でたどるしかないよね。
回路って感じだ。

ProMicroの何番ピンからか出てきて、
直列繋ぎになっているはず。


僕がハマったのは、
ナンバーの最後のやつのLED。
半田が悪いのか割れてしまったのか切り分けられない。
でも何回半田を溶かして再溶着しても付かないので、
外すことにした。
ここからが大変だった…

4端子同時に溶かすことが出来ない…
2端子溶かしてちょっと浮かして、
反対側の2端子を溶かせば…
と思ったら、バキッ。
残った2端子が、ランドごと剥がれる事故。
慌てて残りの2端子の半田を溶かしてはずす。
ギリ金色のランドが残っていたので、
遠いそこを空中ブリッジするように半田をつけた。
(両方に予備半田をして、真ん中に半田を渡すようにした)

ランドが残ってなければ、被覆線で直結しないとダメだったろう…
ひやひやだぜ。

なお、裸Y字端子で治具を作ってる人がいたので、
再掲。いつかこれやってみてえ。
https://www.google.co.jp/amp/tsukuru-hito.com/a9321478.html



終わってしまえば、
細い半田とコテ先があれば済む話だなと感じた。
ただ細いコテ先は温度が十分に伝わりにくい
(接触面積と伝温効率は比例するからね)ので、
マイナスドライバー型のコテ先を買うといいと思う。
ていうかコテ先交換できたのか、
知らんかったわ。(根本がねじ式になっている)

次やる時はそうする。


表面実装ダイオードの半田なんか、
これに比べればうんこちんちんだぜ。
(向きの確認が鬼なだけで、半田自体は楽な部類)
posted by おおおかとしひこ at 22:43| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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