コルネができたので楽しくて、
カタカタと薙刀式を走らせていたのだが、
やはり手を広げて打ち続けるのは疲れた。
一時の快楽と快速さと、
疲れない快速さの違いはなんだろう。
遅筋を使い続けるかどうかなんだろうか。
人間の筋肉には二種類あり、
素早く強い力を使えるがずっとは使えない速筋と、
力は弱いがずっと使い続けられる遅筋。
(最近の研究ではまたこれも変わってるらしいが)
速筋を使ったタイピングは、
乱打タイパーのような、
力を込めて素早く痙攣するように打つような、
やり方だろう。
これは短期的(数分くらい)には速度が出るだろうが、
持続(数時間)しないと思う。
じゃあ遅筋タイピングってのはどんなか考えると、
「ほとんど動いていないように見えるタイピング」
かも知れない。
ストロークも短く、
打鍵軌跡も最短距離で、
次打つキーがなるべく近くにある感じ。
薙刀式の特徴は、
この、「次打つキーが近くにある感じ」
なんじゃないかなあと思った。
コルネは手を広げて打つため、
論理配列が同じだとしても、
キー同士の距離が広がる感覚があり、
その運動分疲労が増えた気がする。
実際、TPは近くなっても、
N/は遠くなるわけで、
後者をより使う薙刀式では、効果はあるどころか、
逆ファクターで効いてしまっていると思った。
以前の光るキーボードでの動画でも確認したけど、
長い蛇が動いてるような軌跡、
つまり次に打つキーが、前に打つキーの近くにある、
という感覚がよく示されていたと思う。
これはqwertyローマ字と比べて対照的で、
あっちこっちに指が飛び交う運指は、
これだけで疲労感が違うだろうなと想像できた。
薙刀式は小指と薬指の頻度を極端に下げているが、
これは弱い指を使わない効果だけでなく、
運指範囲を限定的に狭くして、
次使うキーが近くなる効果もあると思う。
定量的な評価は難しいが、
片手で見た時に、
n回目の打鍵の時の
前のキーから次のキーへの物理距離をd(n)として、
(前回打ってなければ、打った時点まで遡った最後のキー)
左手Σd(n)+右手Σd(n)で計算できるかも?
統計頻度では計算できないから、
具体的な文章を突っ込むことになるか。
そしてアルペジオ効果も、ある程度計算に入れるべきか…
左右交互打鍵は速度の指標ともいわれたが、
疲労度についてはあまり議論されていない。
左右交互打鍵よりもアルペジオのほうが、
速いし、かつ疲れないと思うんだよな。
新下駄や飛鳥も、
こうした尺度に優れていると思われるが、
すらすらと長文を書けるのが、
僕は薙刀式だけなので、
比較できないのが残念だ。
指の速さなんて、思考速度の前では知れてるので、
実際のところ疲れない配列が、
一番実戦向きじゃないかなあ。
ステノワード最強といえども、
集中力の限界で一時間稼働で休憩が必要らしいし。
数時間かけて、
疲れずにコトコトと打てている、
兎と亀でいう亀的な配列が、
実戦最強なんじゃないかなあ。
薙刀式がその一角を占めそうではあるが、
他に対立候補はなんだろ。
新下駄と飛鳥以外、あまり思いつかない。
シン蜂蜜小梅もいい感じだとは思う
(文字付きの打鍵動画がないので、想像だけど)。
親指シフトは小指と親指に負担が大きいし、
月は打鍵数が多すぎる気がする。
もっとも、
長文を沢山書く需要が、
そもそも新配列で考えられていたことも、
そんなになさそうだけど。
長編小説を書きたい人に勧められる配列は、
薙刀式だと思うんだよな。
2022年01月30日
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