かつての親指シフターの方が、
親指シフトを打ってた時の感覚を称して、
このように表現していた。
(ということは今は出来ないということ)
え?
いい筆記具ってみんなそうだけど、
そうじゃない感覚で文字なんて書いてるの?
たしかに僕がqwertyを使ってた頃は、
「脳から文字が直接出る感覚」
からは程遠かった。
約束事だからしょうがない、と割り切ってやってた感じ。
フリックは、
脳から出るほどではないが、
qwertyに比べれば、
指先から文字が出るくらいにはなっている。
薙刀式は、脳から直接文字が出る感覚だ。
しかし手書きのほうが、
漢字も直接脳から出てくる。
薙刀式の方が書くのは速いが、
脳から出た純度は低い。
漢字変換の手間とn択のノイズがあるからね。
そもそも、
脳から直接文字が出ないような筆記具は、
筆記具として最低だと思う。
鉛筆をそのように手懐けたのは、
どれくらいかかったろうね。
記憶にないが、小学校の年単位かかったのかな。
数ヶ月なのかな。
高学年でシャーペンというものに出会った時、
秒で手懐けた。
筆は結構かかったな。年単位か。
絵筆はいまだ手懐けていない。
ていうか、その暴れが筆の魅力だからね。
ペンは漫画を描いてたころ、
Gペンじゃなくて丸ペンだなと分かってから、
すぐに手懐けた。
キーボードは?
qwertyはついに無理だった。
何年かかってもだ。
今現在、qwertyを手足のように使えている人は、
どれくらいいるのだろう?
自由文で1000字/10分越えぐらいの人。
日本全国で1%もいないと思うんだよね。
薙刀式なら、それが出来るようになる。
僕は、qwertyで出来なかったから、
出来る道具を作ったようなものだ。
なぜqwertyで脳から文字が出ないのかでいうと、
qwertyの運指が難しいからだと思う。
そんな指使い、今までやったことないから、
新スキルとして学ばなければならない。
たとえて言うなら、銃をマスターするみたいな、
全然違うことをマスターするのに近い。
そしてqwertyは、その中でも扱いが難しい部類だと思う。
遡れば、qwertyローマ字は、
脳から直接文字が出るように作られた配列ではない。
外国の使うキーボードに合わせて、
都合を合わせるだけの、嘘の配列である。
アナログ世界なら、
嘘から始めても、
文字の配置を変えたりキーの形を変えたりすることで、
勝手に獣道が出来ていくものだ
(弊社では、各自が書類にハンコを押すのが一々面倒なので、
ハンコ置き場があってデスクさんがまとめて押している。
厳密にはルール違反だろうが、ルールの方が現実の運営より弱い。
もっとも、この習慣はコロナでなくなり、ハンコ置き場だけが放置されたままだ)
が、
デジタル規格なので決まったものから動かなかったにすぎない。
それが時代の潮流から、
すでに取り残されている気がする。
タイパーやqwertyライターは、
「偶然それがうまく出来た人」でしかない。
そしてそんな人はとても少ない。
(多くのライターは腱鞘炎だ)
脳から直接文字が出る感覚は、
薙刀式だけの特権ではないだろう。
新配列使いの人ならば、
誰でもその感覚を享受できていると思う。
あとは、それが自分の感覚に合うか合わないか、
だと思う。
合うものがたった一つしかないのか、
複数が合うのか、合うやつにしても相性の差があるのか、
などを知りたいが、
新配列を使う人が少ないため、
このことは分かっていない。
ただカナ配列を複数やると干渉することが知られていて、
カナ配列は、個人の中では一つに収束するようだ。
(カナとqwertyは併用できるらしい)
おすすめは、
いくつか配列を一週間程度触ってみて、
たとえば一ヶ月で4個くらい触って、
感触の良かったやつを深掘りする、
くらいの感覚かな。
僕がGペンが合わなくて丸ペンに行ったように、
複数の筆記具を試すことは大変重要だ。
楽器や球技やバイクでも、似たようなことがあると思う。
(全部やってないが)
自分に合うかどうかは、しばらくやって並行しないと分からない。
漫画家の間では有名な話だけど、
ペン軸のケツを削って短くすると、
トルクを小さくできて、
細かい作業がやりやすくなる。
ペン軸を太くするためにティッシュを巻く人もいる。
そうした改造アレンジで、
自分に馴染ませることも、
僕は必要だと思っている。
脳から直接文字が出ない筆記具なんて、
筆記具として最低だ。
脳から直接文字が出る筆記具を使おう。
2022年02月07日
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