良く話に出る住所の順。
日本: 県、市町村、番地、名前
アメリカ: 名前、番地、市町村、県
なぜ逆なの?と思うじゃない?
これ、日本は間に「の」を入れて、
アメリカは間に「of」を入れると、
自然言語になるんだよね。
日本人は、
どこどこ村の○○○、
アメリカ人は、
Mr. ○○○ of どこどこ、
と言う風に表現するわけだ。
これは数学的には順番を置換できる。
ただ言葉は変わらざるを得ず、
○○○はこの番地に住んでいるが、
それは○○○村で、それは○○県、
みたいに、
言葉をだいぶ足さないと出来ない。
英語も同様で、
日本語も英語も、
その母国語の持つ構造の、
簡単な方を選んで言葉を紡いでいるわけだね。
(エネルギー最小の原理)
僕はよくエクセルシオールカフェで、
ロイヤルミルクティーの豆乳入り、Mサイズをホットで頼む。
(冬場)
ただどうも、レジに入れる順番が違うっぽいことが、
バイトが入れ替わるたびに注文の順番を直させられるので、
わかってきた。
どうもレジの打ち込む順番は、
ロイヤルミルクティー、ホット、M、豆乳オプション、
の順で打ち込まないと認識しないっぽい。
手慣れた店員なら注文を頭の中で変換して、
レジの要求する順にアドリブを効かせて打ってくれるが、
入ったばかりのバイトは、
まずホットかアイスはとクソ寒い時にも聞いてきて、
サイズはいかがなさいますかとすでにMを忘れてるんだよね。
で、豆乳のことは忘れて418円ですとか言ってくる。
概念の順番を変更することが、
いかに難しいかと言う例だ。
ちなみにもう十年くらいこの現象を観察していて、
今バイトの入れ替わりの時期なのか、
これに遭遇したので書いてみた。
これまでの観察では、
新人バイトでも、男は大体アドリブが効くが、
女はアドリブが効かない。
頭の中で構造を変換できるかどうかに、
男女差があることが経験的にわかっている。
地図を頭の中で回転できるかどうかの能力差だと感じる。
あるいは、「言われたことを忠実に守るのが良い子」
(この場合レジが上司)
みたいな教育の影響もあるかもだ。
(同様の例は、JRの券売機がTwitterにあった。
https://mobile.twitter.com/GeoBuilRailTrip/status/1500449697940443136
)
さて、脚本論である。
脚本というのは、構造である。
ある構造を幹に、ディテールの枝葉を生やしたものだ。
だからディテールが気に入らないからといって、
構造に手を入れることは、
エクセルシオールのバイトちゃんみたいになってしまう危険が常にある。
構造をいじるときは構造をいじる、
ディテールをいじるときは構造はそのままで、
ディテールだけいじる、
のようにしなければならない。
リライトがうまくいかないのは、
今構造をリライトしているのか、
ディテールをリライトしているのか、
見失うことにあることが多い。
ディテールの直しのつもりが、
構造に手を入れないと修正できないこととわかり、
グダグダになっていくことは、とてもよくある過ちだ。
ということで、
構造を直すと決めたら、
日本人とアメリカ人の住所のように、
きちんと変換できるのか?
という話をしようとしている。
たまに、豆乳入りの料金取られたのに、
牛乳のままのロイヤルミルクティー出されて、
くそうと思うことがある。
おれはラクトフェリン分解酵素が少ねえから、
豆乳のほうがいいんだよ…
A⊆B⊆C⊆D
みたいな図を描こう。
B⊆A⊆C⊆D
に変更したら、構造がまるで変わってくる。
エクセルシオールみたいにならないことだ。
ちなみにバイトちゃんのために、
俺の概念の順番を変えることは多分ない。
俺は豆乳入りがまず優先だ。
好みの子だったら変えてもいいが、
それくらい、頭の中の概念の順番は、
強固に人を縛る。
ちなみにこうした構造をカスケードとよび、
プログラムで書く場合、
構造を変えたらその回路を書き直すのは、
0から書いた方が間違わなくて安全、
くらいに複雑である。
エクセルシオールもJRも頑なに変えないのも、
プログラミングに開発費を追加投入しないからだろう。
2022年03月15日
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