2022年03月22日

【薙刀式】打面を高くすると、指が伸びて撫で打ちが楽になる

サドルプロファイルキーキャップ、とくにrev2は、
なんであんなに背が高いのか?

打面をそもそも高く取るためなんだよね。
じゃあそれは何のためか?
どういう良いことがあるのか?


そもそもこの3D曲面で打面を作ろうという話は、
「親指は他の4指と違う角度に付いている」
ことからスタートしている。

ふつうに手を構えた時、
親指は4指の打面よりも、
ずいぶん下に位置している。

キーボードで一番低い部分を親指に当てるなら、
4指の打面をそれより上に位置させるべきだ。

これが、サドルプロファイルが背の高い、
第一の理由である。


自作キーボードの作例でも、
keyball61のように、
4指担当をMX、親指担当をロープロのchocと振り分け、
打面の高低差をつけているものもある。
合理的なアイデアだ。

だけど既存のキーキャップではうまく曲面が作れないことと、
MXとchocのスイッチの性能差(chocはどうしても安っぽい)があることが、
ネックになっているような気がする。

だから僕は、同じMXのいいスイッチを並べた前提で、
曲面の異なるキーキャップを取り付ける方向へ行ってみたわけだ。


実際には両手はテントするため、
小指側が下がっている。
小指をつけ、親指を低い位置に構えた時に、
人差し指中指が親指より上に位置するような、
そんな位置関係になっている。



さて、第二の、そして本命の理由は、
打面を上げると、指が伸び、撫で打ちしやすくなることである。

ためしに、通常のキーボードの下にパームレストなどを置いて、
数センチ上げて打鍵してみると良い。
手首を起こさないと打てないからやや不快だけど、
この時指が伸びていることに気づかれたい。
この伸びた指が、撫で打ちに都合がいいことが分かると思う。
打面が高くなると、指の腹がキートップ面に近づくのである。

これは大昔HHKBを使ってた頃、
パームレストの上に乗せた状態で触ったら、
なんだか面白い手の角度になるな、
と気づいた頃からの観察だ。

「撫で打ちがしやすい」とはっきりと分かったのは、
サドルプロファイルrev2の開発半ばだろうな。

おそらく、
サドルプロファイルrev2を打つとき、
普通の手首の角度よりも、
やや起こし目にしないと打ちづらいと思う。

通常のキーボードの下にパームレストを入れたときほど無茶ではないが、
かなり自然な角度で起こすようになっているはず。
そうして自然に指を伸ばす
(ピンと伸ばすんじゃなくて、アーチを保ったまま緩やかに伸ばす)と、
丁度いいようになっている。はず。

これによって、
普段の打鍵よりも指が伸びるので、
指の腹がキートップ面に近づき、
そのまま撫で打ちがしやすいのだ。



自分の打鍵の観察→もうちょっとこうしたいという本能的な欲望
→それは何故いいのか?の観察
のループを回しまくって気付いたことのひとつが、
打面を高くすることの有効性だ。

ネガは今のところないんじゃないか。
持ち運びに嵩張る欠点はあるけどね。
久しぶりにDSAとかをMiniAxeにつけると、
こんな薄いキーボードなのかよ、とビビるよね。



キーボードは薄くあるべき、
というのはずっとある信仰なのかもしれないが、
打面を高くすることの意味は、あまり語られていないのでは。
チルトを入れるとまた議論が変わってきてしまう。

僕の言っているのは、
チルトなしで、平面ごと上にガバッと上げるようなイメージだ。
で親指だけはそのまま、みたいな感じ。
posted by おおおかとしひこ at 22:26| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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