2022年03月26日

【薙刀式】キータッチによる打鍵感の差異

Twitterから。
> セニョ杉エンジニアリング@senyotter01 Mar 21
> ピアノのタッチで音色が変わるかっていうのは昔から研究されていて、結局かなり前に「変わる」という実験データが出ている。それはタッチによって弦を打ちに行くハンマー類のしなり具合が変わるからなんだけど、キーボードも単に押下圧とフォースカーブだけでは打鍵感の説明はつかんだろう

そりゃそうだろうと思う。
押下圧、フォースカーブだけでは、
加速度が無視されてて、タッチとは加速度のことだからね。


同じ撫で打ちでも、
クンッて指を縦気味にして押し込む感じと、
指を平らにしたままスッと前に撫でる時と、
人差し指伸ばしの時に手首が横に動いている時、
元に手の位置を戻しながらホームキーを叩く時、
などでは、
感触が異なると思う。

とくに後者二つでは、
縦方向の力よりも、
横方向の力が強く、
スイッチのシリンダーの擦れをメインに感じることになる。
(ここに十分なルブが必要だと思う)

いつ、どんな時にそのキータッチが出るのかは、
ほぼ無意識なのでうまく言語化できないのだが、

・同じ構え、同じキーでも異なることがある(気分?)
・前の打鍵に影響をとても受ける

ことがわかっている。

ピアノではキータッチによる音色の違いがクリティカルだから、
とても大事に考えるべきだが、
デジタル入力であるタイピングでは、
キータッチは音色のためであるというより、
「その打鍵塊を最もエネルギー最小で打つ軌跡」に、
最適化されていると考えられる。

その指の位置から、その前の文字の打鍵から、
次の文字の打鍵も含めて、
もっともエネルギーが小さくなるような指の動きが、
おそらく合理的だろうからだ。

ただこれは熟練が関係していて、
よく打つフレーズに関しては最小ルートが出来上がっているが、
あまり打たない文字の組み合わせでは、
結構無駄な打ち方をしてることが、
経験的に分かっている。
十年同じ配列、キーボードで打ってれば、
だいぶパターンが出来てそうだがね。


改造キーキャップ、
改造キースイッチをつくっていると、
「打鍵は一通りではなく、
複数のやり方に全対応するもの」を、
求められていることがわかる。

そして自分の指を観察して、
こういう風に打ってるのか、と自覚し直したりする。

最近では右小指下段を寝かせているときと立てているときの、
区別がずっと気になってるが、
流れで変わるみたい、以上のことはわかっていない。

親指キーもまた謎で、これも微妙に変わるんだよね。
キータッチは奥が深い。
posted by おおおかとしひこ at 15:27| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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