オールコンベックスキーキャップで研究中。
スイッチはEverglide Tourmaline V2.5(ロングスプリング62g)。
考えていることが、ふたつある。
1. キーキャップの材質によって打鍵感が変わる
2. 重いキー+撫で打ちの実験
1. キーキャップの材質によって打鍵感が変わる
ABSとPBTとPOMくらいしかない市販のキーキャップに比べて、
3Dプリントで出すキーキャップは、様々な材質が使える。
なんか変な碁みたいな状態ではあるが、
緑: アクリル
黒: MJFPA12GB
白: ナイロン
だ。いずれも#2000まで研磨して条件をそろえた。
アクリルはトッププレートに使われるくらい、
打鍵感を柔らかくするものである。
ついでに磨くと手触りが気持ち良い。
ナイロンは3Dプリントの中でも安価なポピュラー素材。
MJFPA12GBは、硬めのナイロンにガラスビーズ粉末が入り、
硬くてサラサラしてる感じのやつ。
それらをしばらく打ってみた感想。
アクリル(緑)が圧倒的に良くて、
ナイロン系を大きく上回った。
値段: 緑>>黒>白
柔らかさ: 緑>白>黒
表面のツルツル: 緑>黒>>白 ナイロンは表面の毛羽立ちが気になる
指が痛くならない: 緑>白>黒
打鍵が軽快: 緑>>黒>白 たぶん、痛くないから、結果軽快になる
触ってて気持ちいい: 緑>黒>白
と、すべての面において、
アクリルが最強。
値段が2〜3倍くらいするのも最強…
フルセット2万ちょいかかるので、
もう少し少量実験してからフルセットプリントするか決めたい。
さらにDMM.makeを眺めていると、
PP(ポリプロピレン)を見つけたので、
これもテストプリントしている最中。
タッパーぽいやつだから、柔らかいはず。
色も乳白でカッチョいい。
でもまあまあ高い…
Agilistaという素材でシリコンゴム並みになるやつもあるが、
アクリルの1.3倍くらいの価格になったので、
現実的ではない。
で、アクリルでオールコンベックスをフルセット作ったら、
打鍵感がサドルプロファイル越えな気がするんだよな。
えー…せっかく一年以上かけてつくったのに、
こんなシンプルなのに負けるのかよ…
まあしょうがない。それが研究というものさ。
逆にサドルプロファイルを同じ材料でつくれば、
同じ土俵で比較できる。
だがアクリルで2.8万、ポリプロピレンで2万と見積もりが出た。
むう、自キ活、金がかかる…
遊舎やDMM.makeで売ってるキーキャップ買ってください…
開発費に回せるので…
2. 重いキー+撫で打ちの実験
Gateron Pro Silverで散々実験したことと、
逆を試している。
Everglideのトルマリンスイッチは、
62gのロングスプリングで、
黒軸的な挙動をする。
(リニアの黒軸よりロングスプリングなので打ちやすい)
このスイッチはトップハウジングに特徴があり、
ステムの両肩接触部の面積を最小限にするように、
内部がふつうより三角に抉られている。
これによって、「初動がなめらか」という、
他にない特徴をもっている。
材料が非公開なのだが、
触った感じ、
ステムがウムピエ、トップハウジングがPC、
ボトムがナイロンと予想。
イニシャルがスッと落ちる、
滑らかな黒軸、と表現できようか。
これに37gを入れて軽くしようとしたのだが、
ストックのままで使ってみると案外良かったので、
しばらく飽きるまでこれを使おうかなと思った。
ストロークの半ばまでしか打たず、
底打ちをしない、
縦方向の撫で打ちをマスターしたくなったので。
つまり、横方向に撫でるように指を動かして、
しかも縦方向には底打ちしない、
両方備えた、真の撫で打ちができるのでは?
と思った次第。
重いスイッチの安定感、高級感は、
それはそれでよくて、
指が触れる誤打を心配しなくていいから、
「確実に今押したはず」のキーしか反応しないのが、
安定感に繋がっていると考える。
また、指が繋がった時の加速感も気持ちよく、
疲れないのなら重いスイッチ派に転向できるのでは?
と今思い始めている。
まあしばらく使ったら考えも変わるかも。
とりあえず次のパラダイムを模索中。
2022年04月13日
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