物語創作の敵、メアリースー。
これは「一方的に(理由もなく)愛されている」ことが原因である。
じゃあ、「愛される理由」をつくればいいということになる。
一方的にテイクしている現象が、
とりあえずメアリースーなり、ご都合主義にみえるわけだ。
じゃあギブすればいいんじゃん。
まずギブがあり、その結果、愛されてテイクされる、
という風にすればよい。
主人公が愛され、感謝され、その集団の中心にいられるのは、
ギブがあったから、であれば、
それは因果関係であり、当然の帰結である。
(それだけテイクされるにはギブが足りないとか、
ギブに対してテイクが少なすぎる、
などのギブとテイクのバランスという問題は生まれ得るが、
ギブとテイクの因果関係がないという問題は回避出来る)
逆でもよい。
テイクがあったから、ギブで返す、
という展開でもよい。
ただこれは、「ずっとテイクしつづけて、
最後の最後にちょっとしたギブをして恩返しする」
というメアリースーの典型的なパターンも含まれてしまうので、
テイク後のギブはおすすめではない。
(慣れてきたらやってもよい)
なので、最初はギブ、アンド、テイク、
の順番でいいんじゃないかと思う。
一個だけ例外があるとしたら、
母親の愛情のみだ。
なぜ主人公は愛されてるのか。
なぜ主人公は好かれているのか。
それを創作することはむずかしい。
だから、最初から愛されている設定にせず、
「愛されるに至ったギブ」をストーリーの中で描いてしまうと良いだろう。
それがうまく書けたら、
その後モテモテになろうが、
何もしなくてもあなたはそのままでいいのと言われようが、
説得力があると思う。
要するにメアリースーは、説得力がないわけだ。
「なぜ主人公はモテるのか?」
「なぜ主人公は女ばかり相手にするのか?」
「なぜ主人公は大事にされ、気を使われるのか?」
に十分な説得力がないのは、すべてメアリースーである。
それは周囲に母親を求めているだけに過ぎない、
つまり甘えなわけだ。
「自分の居場所を見つけること」は、
人生でも、物語でも重要なテーマのひとつである。
だから、安易に居場所があるメアリースーは、
それに立ち向かわない分甘えているわけだね。
まずギブ。そののちテイク。
テイクアンドギブは世の中に存在しない。
きっと胡散臭いからだろう。
ギブからのテイクを考慮しよう。
もし母親意外に、
理由なく主人公を愛するキャラクターがいたら、
彼/彼女が主人公を愛するに至ったエピソードを創作すること。
それがストーリーの進行を妨げることになるならば、
そのキャラクターを削除してしまってもいいくらいだ。
2022年05月08日
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