テントすること(親指側を上げ、小指側を下げるように、
キーボードを山形にすること)は、
エルゴノミクスの代表的な解決法のひとつだけど、
それが撫で打ちには相性悪いのでは?説。
机の上に手のひらをバンと置くと、
小指側が机の上につくが、
親指側はきちんとつかない。
つけようとすると肘を張らなければならず、
この無理な力が疲労の原因である。
ここまでは、人体構造上の前提だ。
「だからテントするとよい」
が、必ずしも真ではないのでは?
と最近疑問に思っている。
テントは、
突き刺し打ち系の打ち方では自然かも知れない。
手首の水平回転をあまり使わず、
手のひらの鉛直方向に対して、
鉛直方向の力しか使わないのであれば、
テントは安定的に手や腕や肘、肩が楽になると思う。
だけど、
テント角が決まっていない謎がある。
左右分割の距離、ハノ字の角度、
肘の位置、机の高さなどの複合的要因があるものの、
未だベストのテント角に関する方程式は確立されていない。
5度、7〜8度はよく聞くが、11や12の人もいる。
ネジでテント角を毎回調整できるタイプもあるし、
海外では70度や90度の作例もチラホラ見る。
僕は逆チルト+テントがいいと思っていたのだが、
毎回決まらなくてイライラする。
環境を同じにしても毎回OKが違うような気がしていて、
おそらく体調や座り方でも変わってくる気がする。
じゃあ今日打つ前にキャリブレーションしたり、
途中で疲労に応じてキャリブレーションしないといけない?
それはちょっと道具として不安定だな。
腕のねじれ角を想定したテントは、
同じ姿勢をとり続ける静的エルゴノミクスに過ぎないのでは?
というのが、
最近の疑問である。
そういえばエルゴノミクスは戦闘機の椅子から始まっているから、
元々静的な対象なのだ。
(寝返りを想定した動的エルゴノミクスには、
たぶん発展してないよな…)
しかも僕は、
手のひらの鉛直方向に対して、
水平方向に力を使う、
撫で打ち派閥だ。
テント面を撫でることが、ベストのエルゴノミクスか?
などと考えた。
これに対して、球形ならばいいのでは?
というのがサドルプロファイルによるアプローチ。
最近は、オールコンベックスキーキャップで、
各1Uで撫で打ちすれば、
全体の形状はどうでもいいのでは?
というアプローチをずっと試している。
戦闘機の椅子に固定されたようなのが、
サドルプロファイルだとすれば、
こっちで勝手に寝返りが打てるようなのが、
オールコンベックスだ。
で、これならば、
テントは0でよいのでは、
と現在は考えている。
相変わらず親指キーの当たり方が痛いので、
斜め親指キーをすでに20パターンくらい試した。
それでもなかなかしっくり来るやつがなくて、
昨日1.25Uの水平のやつをZ軸回転した、
上から見て、\ /
になるような角度のやつを試したら、
指が当たる部分は多少痛いものの、
肘が楽になったという怪現象に遭遇した。
斜め親指キーは、
わずかであるが腕がひねられてテントになる。
それが肘へ疲労をためていたのでは?
という仮説。
ということは、
指が当たって痛い凸にせずに凹をこの角度でつくればエンドゲーム?
かもしれない。
すべてのキーキャップが水平になったことで、
机面に並行に手のひらかが動くことになり、
動的にはそれのほうが直感的で手が適応しやすいのでは?
というのが僕の現在の仮説である。
僕は手の形に合わせたコラムスタッガードよりも、
格子配列のほうが使いやすいと直感的に感じる。
それは、格子配列のほうが幾何学的で、
「手が直感的に合わせやすい」からだ。
手にキーボードが合わせるのが、エルゴノミクスの概念だけど、
「手が合わせやすい、幾何学的な形をしているべき」
というのが、格子配列の根拠では?
と最近考えている。
つまり動的エルゴノミクスだ。
同様に、テント面という直感的に合わせづらい面ではなく、
「机の面」のほうが、もろもろを手で合わせやすい。
だからテントはいらないのでは?
というのが最近の仮説。
これはチルトもいらないのでは?
にも発展する。
つまり、
ふつうに水平に置く、オールフラットが答えでは?
というシンプルな解に、一旦戻ってきたのだ。
ほんとかどうかはわからない。
これから耐久試験。
なぜエルゴノミクスはこれだけ研究されているのに、
なかなか「これだー!」がないのだろうか?
「人によって違うから」がひとつ。
「人が動的に合わせやすいような幾何学的な形をつくり、
それに合わせる技能を学ぶべき」という、
ピアノ的なものがもう一つの答えではないか?
ということで、後者を実験し始めている。
ほんまかどうかは、長期的にやってみないとわからない。
2022年05月02日
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