2022年05月02日

【薙刀式】漢直を俯瞰してみる

漢直は、
「複数の順次打鍵ストロークを、
qwertyローマ字定義以外のところに当てたもの。
2打系と、3打まで許容する系がある。
極論すれば単語登録でできるし、
(メモリが許せば)ローマ字テーブルでも実装できる」
程度の理解であったが、
これを機にちょっと深掘りして、整理してみることにした。


【漢字の種類】

常用漢字…2136
小学校で習う漢字…1110(1年生80)
中学校で習う漢字…1130

へえ、小中で常用漢字全部クリアするんだな、
知らなかったなあ。
ということは、
漢字テストは中学までは義務で、
高校は教養テストなのか。

JIS第一水準…2965
JIS第二水準…3390

第一水準あれば、固有名詞を除いた出版物ができると言われる。
滅多に使わない字(盈虚など)も第二水準だろうね。
ざっくり5400字の漢字が、日本語にはある。

ちなみに、
中国の簡体字…2235
中国常用漢字…3500(簡体字とあわせて5735)
台湾の小学生…3000
中国の小学生…4718
だそうです。中国、意外と少ねえ。

中国では音によるピンイン入力がメインだそうだが、
他はどうなってるのかは知らない。
部首合成のソウケツもあった。
ただし漢字圏の国は英語によって突破していて、
漢字をITに含めていない感じがあるね。

中国の小説家とか、どうしてんだろね。
それこそピンインなんだから音声入力が有望だな。



さて。

僕はブラインドタッチを30キー程度しかできないので、
30範囲に収めたい。
30×30=900なので、常用漢字には足りない。
40×40=1600で、これでも足りないけど、40はつらい。
ということで、2ストロークでは足りず、
3ストローク系で、30範囲のものなら、
使える可能性が高いわけだ。


【ひらがな、カタカナ、記号、英字】

漢直は漢字だけでなく、ひらがな以降のすべてに対応するべきだろう。
qwertyローマ字をそのまま使う系、
行段系ローマ字(phoenix)、
独自系(T-code)など、
それぞれの考え方があるようだ。
また、カタカナを区別するものと、カタカナはさすがにIMEでやってくれ、
の区別もあるっぽい。

英字はどうするのかな。
全角は含んで半角はIMEオフからなのだろうか。
そこも色んな考え方があるだろう。


これらの「考え方」を総覧したり、
比較したりしてる人がいなかったため、
自分で調べざるを得なかった。

漢直やりたいんだけど何をやればいい?
という新規参入者がいるかは知らないが、
以下参考にされたい。

ちなみに僕の関心ごとは、
「薙刀式に融合しやすい漢直はなにか?」だ。
カナ漢字変換で文章を書いたり編集するのは、
薙刀式で極めた、といってもよいので、
これに漢直を融合する可能性を探りたいのだ。

漢直にもともと入ってるカナよりも、
薙刀式のほうが遥かに優秀な自負はある。
しかし「日本語の漢字以外のカナだけ」を取り出した議論は、
これまでほぼなかった。

岡さんの資料によって、
薙刀式の得意なカナ、繋ぎの語(助詞、語尾など)が、
かなり多く含まれていることが大体わかったため、
薙刀式と漢直は、融合しやすいのではと予想する。

対抗馬は新下駄で、親指を使わないからより相性がいいだろう。



【各方式の設計思想比較】

漢直WSの収録配列を見る限り、
T-code、TUT-code、G-code、phoenixが四大流派なのかな?
このへんの歴史を知らないし、
多くのリンクが消滅しているため、
もし歴史を俯瞰できるものがwiki以外にあったら教えてください。
(風、超絶技巧入力、超漢字、TRONの漢字部分など、
名前は聞いたことがあるもののどういうものかはわからない)


T-code
 40範囲、2ストローク(=1600、うち1300<常用漢字)
 ひらがな 独自2打
 カタカナ 独自2打、別置
 -派生
 TT-code: 多ストロークで拡張したもの
 Try-code: スペースをプリフィックスとした3打鍵拡張

TUT-code
 30範囲、3ストローク(=27000、うち2打725、3打1800)
 ひらがな 左右分離行段2打
 カタカナ なし
 -派生
 TUT-code改: 拗音などの短縮入力、鏡像反転サポート

G-code
 40範囲、2ストローク(=1600、うち1000<常用漢字)
 ひらがな 左右分離行段2打、ただし母音先
 カタカナ 同置で、子音先と逆順打ち
 -派生
 G-code拡張: 3ストローク拡張870字

phoenix
 40範囲、3ストローク(=64000、うち3000>常用漢字)
 ひらがな 左右分離行段2打、逆順も許容の同時打鍵
 カタカナ なし



とりあえずこんな俯瞰でいいのかな。
たしかqwertyローマ字と共存したやつなかったっけ。



30範囲に入るのはTUTか。
スペースの両脇に漢字キー(無変換、変換。どちらでも可とするか、
別キーとするか)をもうけて、
これを通常シフトのように使えば、
薙刀式と相性がよいはず。

でも各方式にはひらがなとカタカナが含まれてて、
そこを空けて漢字を効率的に並べた方がいいよな…
ふむ…
一旦TUTと軽く融合させたうえで、
独自漢直を作る必要があるかを検討することになるのか…?
それが最強の槍式だろうか…

その他の漢直ももう少し調べるか…
posted by おおおかとしひこ at 20:17| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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