漢直は、
「複数の順次打鍵ストロークを、
qwertyローマ字定義以外のところに当てたもの。
2打系と、3打まで許容する系がある。
極論すれば単語登録でできるし、
(メモリが許せば)ローマ字テーブルでも実装できる」
程度の理解であったが、
これを機にちょっと深掘りして、整理してみることにした。
【漢字の種類】
常用漢字…2136
小学校で習う漢字…1110(1年生80)
中学校で習う漢字…1130
へえ、小中で常用漢字全部クリアするんだな、
知らなかったなあ。
ということは、
漢字テストは中学までは義務で、
高校は教養テストなのか。
JIS第一水準…2965
JIS第二水準…3390
第一水準あれば、固有名詞を除いた出版物ができると言われる。
滅多に使わない字(盈虚など)も第二水準だろうね。
ざっくり5400字の漢字が、日本語にはある。
ちなみに、
中国の簡体字…2235
中国常用漢字…3500(簡体字とあわせて5735)
台湾の小学生…3000
中国の小学生…4718
だそうです。中国、意外と少ねえ。
中国では音によるピンイン入力がメインだそうだが、
他はどうなってるのかは知らない。
部首合成のソウケツもあった。
ただし漢字圏の国は英語によって突破していて、
漢字をITに含めていない感じがあるね。
中国の小説家とか、どうしてんだろね。
それこそピンインなんだから音声入力が有望だな。
さて。
僕はブラインドタッチを30キー程度しかできないので、
30範囲に収めたい。
30×30=900なので、常用漢字には足りない。
40×40=1600で、これでも足りないけど、40はつらい。
ということで、2ストロークでは足りず、
3ストローク系で、30範囲のものなら、
使える可能性が高いわけだ。
【ひらがな、カタカナ、記号、英字】
漢直は漢字だけでなく、ひらがな以降のすべてに対応するべきだろう。
qwertyローマ字をそのまま使う系、
行段系ローマ字(phoenix)、
独自系(T-code)など、
それぞれの考え方があるようだ。
また、カタカナを区別するものと、カタカナはさすがにIMEでやってくれ、
の区別もあるっぽい。
英字はどうするのかな。
全角は含んで半角はIMEオフからなのだろうか。
そこも色んな考え方があるだろう。
これらの「考え方」を総覧したり、
比較したりしてる人がいなかったため、
自分で調べざるを得なかった。
漢直やりたいんだけど何をやればいい?
という新規参入者がいるかは知らないが、
以下参考にされたい。
ちなみに僕の関心ごとは、
「薙刀式に融合しやすい漢直はなにか?」だ。
カナ漢字変換で文章を書いたり編集するのは、
薙刀式で極めた、といってもよいので、
これに漢直を融合する可能性を探りたいのだ。
漢直にもともと入ってるカナよりも、
薙刀式のほうが遥かに優秀な自負はある。
しかし「日本語の漢字以外のカナだけ」を取り出した議論は、
これまでほぼなかった。
岡さんの資料によって、
薙刀式の得意なカナ、繋ぎの語(助詞、語尾など)が、
かなり多く含まれていることが大体わかったため、
薙刀式と漢直は、融合しやすいのではと予想する。
対抗馬は新下駄で、親指を使わないからより相性がいいだろう。
【各方式の設計思想比較】
漢直WSの収録配列を見る限り、
T-code、TUT-code、G-code、phoenixが四大流派なのかな?
このへんの歴史を知らないし、
多くのリンクが消滅しているため、
もし歴史を俯瞰できるものがwiki以外にあったら教えてください。
(風、超絶技巧入力、超漢字、TRONの漢字部分など、
名前は聞いたことがあるもののどういうものかはわからない)
T-code
40範囲、2ストローク(=1600、うち1300<常用漢字)
ひらがな 独自2打
カタカナ 独自2打、別置
-派生
TT-code: 多ストロークで拡張したもの
Try-code: スペースをプリフィックスとした3打鍵拡張
TUT-code
30範囲、3ストローク(=27000、うち2打725、3打1800)
ひらがな 左右分離行段2打
カタカナ なし
-派生
TUT-code改: 拗音などの短縮入力、鏡像反転サポート
G-code
40範囲、2ストローク(=1600、うち1000<常用漢字)
ひらがな 左右分離行段2打、ただし母音先
カタカナ 同置で、子音先と逆順打ち
-派生
G-code拡張: 3ストローク拡張870字
phoenix
40範囲、3ストローク(=64000、うち3000>常用漢字)
ひらがな 左右分離行段2打、逆順も許容の同時打鍵
カタカナ なし
とりあえずこんな俯瞰でいいのかな。
たしかqwertyローマ字と共存したやつなかったっけ。
30範囲に入るのはTUTか。
スペースの両脇に漢字キー(無変換、変換。どちらでも可とするか、
別キーとするか)をもうけて、
これを通常シフトのように使えば、
薙刀式と相性がよいはず。
でも各方式にはひらがなとカタカナが含まれてて、
そこを空けて漢字を効率的に並べた方がいいよな…
ふむ…
一旦TUTと軽く融合させたうえで、
独自漢直を作る必要があるかを検討することになるのか…?
それが最強の槍式だろうか…
その他の漢直ももう少し調べるか…
2022年05月02日
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