なるべく短い言葉で各配列の特徴の違いをわかるやつはないだろうか?
「っていうか、」がいいのでは説。
って てい いう うか
は連接上位100に入るやつだし、
そこから「、」につなぐことで、
文章的にどうなんだというのも見られる。
ということで、各配列の運指比較。
【】を左シフトないしセンターシフト、
〈〉を右シフト、
()を同時打鍵とする。
【薙刀式】
GEKLF【V】
左アルペジオ→右アルペジオ→左とリズミカルにいき、
最後にシフトで「、」を打って一拍置く感じ。
【新下駄】
GNKJDR
左→右アルペジオ3→左アルペジオ。
隙のない単打の高速さだ。
【飛鳥】
MFKDL〈,〉
右左右左右、からの右シフト右。
徹底した左右交互の典型。
最後に一拍置くのは薙刀式に似ている。
【親指シフト】
〈;〉DLAW@
右左右→左アルペジオ(打ちにくい)→右
小指、薬指が多く、気持ちいいとはいえまい。
「っていうか、」の言葉の気軽さにあっていない運指だ。
「っ」がシフト小指にあるのが重たい印象。
【シン蜂蜜小梅】
NEKMD@
右左→右アルペジオ→左右
と、左右交互メインに打ちやすいアルペジオを挟む。
普段使いに取り回しが良い配列、
というイメージに違わない好運指。
【TRON】
/FJKD,
右左→右アルペジオ→左右
「っ」が/なのがユニークだ。
「ていうか」が全てホーム人差し指中指なんだね。
【新JIS】
NRKJS,
へえ、全部単打なのか。
右左→右アルペジオ→左右
「か」という大事なものが薬指Sというのが、
僕は苦手。
【月配列】
NRIJS,
DKをシフトに使う関係で、「い」がIなのが特徴的だが、
新JISの運指をそのまま引き継いでいる。
【英月配列】
KMRIJS,
小書き同置の英月は、「っ」をKMというアルペジオで打つ。
あとは同じ。
【月光2021/6/22版】
@RIJS,
一年更新せずに普段使いしてるから、
そろそろ確定ではと思われる月光は、
「っ」を@に置くユニークさがある。
あとは同じ。
【New Stickney】
NGKJS,
右左→右アルペジオ→左右
新JISに似ている。
「て」という重要カナがGなのに初めて気づく。
運用上ずっとこれはしんどいのでは。
S「か」も僕個人は好きじゃない。
格助詞「が」を打つ感覚がSLなのは新JISと同じで、
薬指に任せる格ではない気がするんだよなあ。
【qwerty】
TTEIUKA
左同→左アルペジオ→右アルペジオ3→左
「TTE」の打ちづらい運指からのアルペジオという、
飴と鞭みたいなドM配列。
これを見るとタイパーはドMなのでは、
という気がしてきた。
日本人の我慢する体質に合ってるんだな。
その性癖に合わない人が、新配列に転ぶのだろう。
【JISカナ】
〈Z〉WE4T
全部左手で、なんとなく左から右へ流れる、
これもアルペジオなのだろうか。
「っ」はJISカナの鬼門で、
右小指シフトで取るか、
左小指シフト左薬指Zの最適化で取るか、
文脈で変えるらしい。
この場合右小指シフトかなあ。
まあとにかく手が疲れそう。
簡単なフレーズなので、
沢山の配列を並列で比較できたぞ。
新配列では、たいてい「っていうか、」は、
大事な所に置いてるから見つけやすいし、
「自分に向いてるのはどれ?」
「どこまでなら妥協できる?」
を体感しやすいフレーズではないだろうか?
新下駄、飛鳥、シン蜂蜜小梅、TRON、薙刀式あたりが、
僕はいいと思った。
新JIS系列とまとめられる感じの運指も、
次善かな。
親指シフトは流石にもう旧配列って感じがする。
qwertyとJISカナは、
これを普段使いの道具として認めるレベルには来ていない。
だったらフリックで十分でしょ。
みなさんの感覚はどうだろう。
自分で指を動かすと理解できると思う。
一秒ちょいで打ってみれば、
普段使いがイメージしやすいと思う。
配列ベンチマークに、
「っていうか、」が使える説。
2022年06月06日
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親指シフトで小指に割と重要なかなが割り振られているのは、
次のような目的からだそうです。
「小指は動かしにくい指なので、小指はホームポジションのみとして、
小指で手全体をホールドできるようにする。
その代わり、頻度の高い文字を割り当てる。」
出典は↓です。
「コンピュータ ― 知的『道具』考」、神田泰典、昭和60年、日本放送出版協会、p166
なお、私には「小指で手全体をホールドする」の意味が分かりませんでした。
一通り触った時にそれは感じました。
小指は動かないようにして、人差し指を動かす配分であるのは感じます。
ただ薬指も多いし、結局小指の頻度も高く感じたので、
僕は親指シフトの配字はいまいちだと感じます。
>なお、私には「小指で手全体をホールドする」の意味が分かりませんでした。
昔の親指シフトキーボードには、
小指にもホームポジションのポッチがあったんです。
(Accessで実物を確認)
小指をアンカーキーにして中指や人差し指を自由に動かす、
という思想の現れと思います。
つまりホームキーをFJとA;で時に応じて使い分けていたのでしょう。
僕がブラインドタッチを学ぶ時、
この考え方がわりと助けになり、
標準運指が打てるようになりましたね。
ただqwertyで両小指の痛みを覚えた身からは、
親指シフトの小指負担、薬指負担は多すぎると考えます。