2022年06月18日

【自キ】DMM.makeのレジン素材

透明のレジンT1でつくってみた、
オールコンベックスキーキャップ。
レジンの中で精度が一番高く、結果もなかなかよい。
FF14B6EF-360D-4BBC-B962-0BC739558692.jpeg

(右手部分の親指以外3×5キーがレジン。
ステム部分を太く改修したのでステムの太さで区別がつく。
それ以外はクリアアクリル)


苦労してクリアアクリルを磨いた、
その工程が必要がないのがむかつく……。
そしてその透明度は、磨いたクリアアクリルと同程度かそれ以上。

クリアアクリルとの比較でいうと、

・コストが馬鹿安(アクリルの1/5)
・プリントに時間がかかる(アクリルの2〜3倍)

・透明度はアクリル並
・表面の柔らかさがよい
・表面はややペタペタしているが不快ではない程度
・アクリルより柔らかいため、ぐらつきをあまり感じない
 (全体的にソフビの感触に近い)

・なぜか打鍵音がはっきり、高く、強くなる
 (凝集度や剛性が強い?)
・アクリルよりプリント精度が悪い

ざっくりアクリルとレジンの違い、
みたいなことで予想できる範囲にはあるものの、
最後のふたつは気になる部分だ。

打鍵音が強くなるのは、原因は分からない。
1・5倍くらいに響くような感覚がある。
固い素材が響くのは想像できるが、
表面的には柔らかくなっているのに、
打鍵音は素材内で吸収されないのだろうか。

設計者的に気になるのは精度の問題で、
設計よりもやや太る傾向にある。
実際、ステムがはまらなかったものが出てきた。
親指はとくによくなくて、
ステムは同じデータを使っているが、
表面の張力のせいでステムが影響を受けたのかもしれない。

精度はアクリルが圧倒的だが、
コストが圧倒的に違うため、
PDCAが回せることが有効かもしれない。
このオールコンベックスのプロファイルを少し改良したい
(同指連接のときに指がひっかかることがある)
ので、
もう少しいじっていきたいと考えている。

精度が気になっていて、
毎回不良品が出るレベルならば、
量産はできないのかなあ。どうなんだろうか。

ただこのオールコンベックスというプロファイルは、
なかなか良いので、
頒布したくなってきているんだよね。
透明で美しいし、
次世代親指キーとしてもいいしね。
37グラム程度の軽いバネで、
撫で打ちするととても良いと思った。
posted by おおおかとしひこ at 20:19| Comment(4) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
オールコンベックスの透明キーキャップ、美しくて打ちやすそうで、とても気になっています。
手が届く価格ならぜひ購入したいです。
ぜひ、ご検討を!
Posted by マスナリジュン at 2022年06月18日 23:29
>マスナリジュンさん

耐久性がどれくらいあるのか、しばらく打ちまくってやるつもりです。
既に一個、差し込む時の角度を間違えて割ってるので、
脆性破壊があるかもです。
(その組成が打鍵音が良くなってることと関係?)

ついでにchoc版も作ってテストもしたいです。
3Dキーボード「静」をコンベックスにしたらどうなるか、
テストしてみたいので。
自キ情報では家庭用レジンでは脚がもげることが報告されていて、
DMMのレジンがどれくらい耐えるかも興味のひとつ。
プリント時間がネックで、
ナイロン系の1.5倍くらいかかってるかな。
月3回試作できればいいくらいなので、
時間はかかりそうです…

36個セットで7000〜6000円くらいで出せるといいなあ。
アクリルなら3万いくのでレジンのスペックに期待。
Posted by おおおかとしひこ at 2022年06月19日 01:15
> 36個セットで7000〜6000円くらい

手が出せそうな予定価格で安心しました。
アクリルの3万円は、ちょっと手が出ないので。

choc版も予定とのこと。
コンベックスキーキャップが新しいスタンダードになる予感がします。
撫で打ち派として、とても楽しみな未来です。

開発、ありがとうございます!
Posted by マスナリジュン at 2022年06月19日 17:34
>マスナリジュンさん

chocは足が折れることとの闘いなので、
プリントしてみないと分かんないんですよね…
安い白レジンだと精度的にダメなので、
透明レジンの粘りに期待…
次のプリントまで10日ほどかかります。
Posted by おおおかとしひこ at 2022年06月19日 18:23
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