2022年06月28日

【薙刀式】qwertyの難しさについて

僕はqwertyは難しいと思う。
それは秒5カナ程度、秒8.5打程度の、
普通からしたら速い速度の領域においての話だ。


左小指で一番使うAを打たされるし、
ホームキーFJは使わないし、
打ちにくいTYはかなり使うし、
縦連も結構あるし、
そもそもIO終わりからの句読点は段越えだし、
数カナの連接で、
指があちこちに飛び、
日本語でよく使うフレーズの指のつながらなさはひどい。


以下のようなツイートを見た。

> なんか皆Qwertyが結構難しいと言っていてなんだか変な感じがする
> 新下駄よりQwertyの方が難しいって事あるか?
> Qwertyローマ字なんて中学生の頃に2ちゃんやってたら自然に覚えたけどなあ…
> ああ、でもホームポジションは覚えてないからそんなもんかもな
> 適当に触るところから来てるから小指ぜんぜん使ってないし

qwertyは我流運指サイトメソッドならば、
使いやすいかもしれない。
なにせ覚えるキーは30より少ない。

新下駄の配列図を丸暗記したり、
サイトメソッドで打つよりは全然楽だろう。

だけど、
ブラインドタッチになると、
急に事情が変わる。
秒5カナは、サイトメソッドでは無理だが、
ブラインドタッチなら可能な領域だ。

だがqwertyで秒5カナを出すのと、
新下駄で秒5カナ出すのでは、
新下駄の方が簡単だ。

僕はどっちも出来ないが、
両方中途半端にはできる。
そのうえで、動線の合理性は、
新下駄が圧倒的によいと知っている。

僕は合理的な動線の薙刀式でそれに達したため、
今更新下駄にコンバートする気はないが、
いずれにせよ、
qwertyを秒5カナに乗せるのは、
はるかに困難だと思う。


ブラインドタッチで快適に書けるには、
秒3〜4カナは必要だと思う。
qwertyでは秒5.1〜6.8打必要。
そのペースで書き続けられるqwerty使いは、
現実にはほとんどいないのでは?

親指シフト、新下駄、薙刀式では、
それくらいで書ける人のほうが多いだろう。
(ただ、それをマスターする努力を惜しまないほどの、
ガチ勢だから、という説もなくもない)

親指シフトはどうかな。もうちょっと低いかもしれない。
(動画があまり存在しないので都市伝説レベル)


ちなみにここまでの話は、
すでにある文章を写すコピー打鍵ではなくて、
自由に自分の思うことを書いていく自由文での話だ。
昨日紹介したフリックvsキーボード(qwerty)では、
qwertyでの自由文作業がフリックに比べて手間が多くモッタリしていることが、
動画で確認できる。
https://news.mynavi.jp/article/20220624-2378262/

あの遅さでも平均より速いほうだから、
qwertyは「ゆっくりならすぐマスターできるが、
実用的に速くなるのは難しい配列」
であることは確実だ。

で、
実用的に速くなりたいなら、
qwertyやるくらいなら新下駄やったほうが楽に到達できる、
という話だ。

マスターの難易度でいえば、
新下駄より薙刀式のほうが簡単だとは思うが、
最終到達点は新下駄のほうが速いんじゃないか、
という予測はしている。

ただ、世の中にいる文字書きで新下駄使いの人が、
自由文の動画を上げてくれないので、
どれくらい実戦で使えるかの証拠がないのが残念だ。
もちろん幾人かは動画を上げてくれていて、
僕がまとめたリンクから見れるけど、
もっと速くてサラサラと書けるスペックが、
新下駄にはあると僕は考えている。

(新配列系の動画リンクは、
http://oookaworks.seesaa.net/article/475004852.html?1656374097
にまとめてある)

薙刀式は定期的に動画を上げていて、
最近は1500字(変換後)/10分前後のペースで安定している。

ここに至る道は、
qwertyはキツイと思うんだよね。
実際手元付きで自由文を書いてるqwertyの動画はない。
もしqwertyで出来る人がいたら是非上げて欲しい。
それが万人に可能なレベルかを見極めたいので。


経験的に、あるいは見聞した範囲では、
薙刀式では、
秒3〜4カナに至るには、
数週間から半年で可能(人による)だ。
秒5カナは、1〜2年かかるかも知れない。

新下駄だとどうなんだろ。
みんなそこまで測定してないか。


結局、qwertyが秒5カナに至らないのは、
多くの人に「そこまでたくさん書きたいことがない」
ことも大きいと思う。
だから、「たくさん書きたいことがあるのに、
qwertyでは指が動かないし、
動くようになるには難易度の高すぎる運指ネットワーク」
だということが認識されていないのだろう。

そこを改善して、
誰でも、たくさん、速く、楽に、ずっと書けるようにする運動が、
新配列の運動だとぼくは認識している。

つまり、
qwertyの難易度の壁の前で倒れた人を、
救うための手段であると思うわけだ。


ざっくり、qwertyと新配列の、
習熟度曲線を描くとこんな感じでは?

↑速度

5        ●●●新配列
4      ●●     ○○○○○○○○○qwerty
3   ○○○○○○○○○○
2 ○○ ●
1○●●●
→習得期間

秒5カナより先は僕は未到達なのでわからない。
qwertyは浅瀬でパチャパチャやるには最適かもしれないが、
本格的使用になると急に深くなって死ぬ人が増える、
川のようなものではないか。


上のツイートをした人も、
ブラインドタッチが出来ない前提で話している。
人は、自分の指基準にものごとを考えがちで、
広くどのような事情があり、
自分がどの位置にいるのかを知ることは難しい。


なお、
秒10カナの世界(コピー打鍵では到達できるが、
自由文ではおそらく無理)では、
また事情は変わってきて、
qwertyが逆転することが知られている。

ただその世界に行けるのは、
日本でも高々1000人のオーダーで、
そのことを論じてもあまり意味はないと僕は考える。
まあトップレベルの話はなんでも面白いから、
面白いは面白いんだけど。



qwertyが簡単で楽だという人は、
たいした量も速度も出てないのではないか。
そんな人は本格的に文章を書いてないのではないか。
反論を求む。

僕は、
「本格的にたくさん書きたいのだが、
qwertyしか知らないがために指を壊す悲劇」を、
出来るだけ減らしたいと考える。

だから薙刀式を普及させたい。

もちろん新下駄、飛鳥、シン蜂蜜小梅、TRON、
月、新JIS、その他その他…の、
新配列が合う人もいるかも知れないから、
それは自分で試してね、としかいいようがないが。

新配列の総覧はなかなか難しいが、
代表的な配列のマッピングは、
以下が整理されていると思う。
https://hiyokoya6.hateblo.jp/entry/2019/06/12/183431


qwertyはだから、
初心者用かつ超上級者用の配列だと考える。
僕は中級者なので、qwertyは唾棄する。
posted by おおおかとしひこ at 09:10| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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