2022年07月26日

【自キ】DMMのレジンの材質の違い

DMMの新素材、エコノミーレジンと、透明レジンC1を、
使ってみた感想。

手慣れた素材、ナイロンと、MJF、アクリルについても比較。


レジンは光造形タイプらしいが、
作られ方はどうでもよくて、
上がりがどういう感じになるかのほうが、
僕らにとっては大事だ。

両方に共通するのは、
表面がとても滑らかになること。
積層方式ではないから、ツルッとしてくれる。
これがレジンを使う最大のメリットだ。

つまり、キーキャップにとてもいいわけだ。

エコノミーレジンと透明レジンの比較をすると、
だいぶ違う素材だということがわかる。


【表面の滑らかさ】
透明レジンは、レジン製のアルチザンキーキャップのような手触り。
ツルツルだけどちょっとペタペタする感じ。
透明で美しいことのトレードオフかな。

ちなみに研磨(#400, #1000)すると、
白濁するがサラサラになる。
これをコンパウンドで磨くとほぼ元に戻り、ペタペタする。
表面の凹凸がないとペタペタ感が強まるのかな?

エコノミーレジンは、磨きナイロン程度の感じで、
かもなく不可もなくなのだが、
#400,#2000で磨くとサラサラに化ける。
このサラサラ感はかなり良い。
透明レジンよりサラサラに感じて、
MJFPA12GBに匹敵する。
原理上穿孔はないはずだから、
水油は染み込まないはず。追試したい。

【材質の柔らかさ】
エコノミーレジン>透明レジン。
エコノミーレジンはたわむ。透明レジンは硬くたわまない。
キーキャップ程度では感じないかと思いきや、
打鍵衝撃の吸収性能が違う。

【色】
エコノミーレジン: 生成りの白、
透明レジン: 透明度高い透明。
ただし一ヶ月程度で、青系の透明からやや黄色を感じるので、
黄変はするかもしれない。

【造形精度】
エコノミーレジン>透明レジン。

透明レジンは表面張力があるのか、
モデルより膨らむ傾向にある。
0.1mm程度は誤差あり。
これはステムの十字穴には致命的なので、
何回かプリントしてテストしないといけない。

エコノミーレジンは良好。
MJFより下、ナイロンより上。


で、色んなスペックを比較してみると。

エ エコノミーレジン
透 透明レジン
ナ ナイロン(磨きオプション)
M MJFPA12GB(磨きオプション)
ア クリアアクリル

      エ 透 ナ M ア
造形精度  B C D A S
硬さ    B A A S A
対吸湿   S?S?D D S (Mは蜜蝋でAに)
表面滑らか A S C B D (工場出荷)
表面滑らか S S C A SS(自力研磨)
価格    D B A A S
納期    D D A A S (3日と2週間の差)


かなあ。

アクリルはめっちゃ高くて精度がよいが、
研磨しないとその威力が出ない。
自分用はいいけど、頒布はどうかな。

MJFとナイロンは今回の値上げで、
選択肢から外れそう。
ナイロンの染色は綺麗だし、
白で出して自力染色もできるが、
いかせんせん造形精度がなあ。

MJFのGBは磨いて蜜蝋コーティングの手間をかければ、
なかなかにしっとりしてサラサラになるが、
ちょっと飽きたかな。こればっかりもね、って感じ。

レジン系が油分や水分、
つまり手汗に対してどうなるかは、
これから試験するしかない。
透明レジンは行けそう。
エコノミーはこれからやります。

値段的にも、
ナイロン、MJFは廃盤方向かなあ。
レジン系で薙刀式キーキャップなどを、
作り直すかもしれないです。

ステムのデータが変わるから、
全部テストプリントしないといけない…
posted by おおおかとしひこ at 22:27| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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