2022年08月07日

【薙刀式】FJトリル法、正しいモデル化なのか?

2連接運指の速度を、総当たりで測定するために、
標準化された方法「FJトリル法」を提案してみた。

だが、一部をテスト測定してみたら、
「これ正しいのかな?」と思える部分が出てきた。
とはいえ、おおむね正しいような気もする部分もある。


今のところ、
右手2連接のジャンルのうち、

中段5キー→中段5キーの25通り、
中段5キー→上段5キーの25通り、
中段5キー→下段5キーの25通り、

の計75パターンについて調べた。
右手全部をやりたかったが、中段からの2連接であることに注意。
まだ予備調査である。

【FJ○○】を10回繰り返し、
そこから【FJ10回分】=1秒16F分を引いている。
「ホームから2連接を打ち、戻ってくる」
を計測するためだ。
「JKJK...」と「UIUI..」が同タイムになることを防げる、
と思ったのだ。

動画のコマ送りによる時間測定のため、
○.○○の表記は、○秒○○フレームのこと。
小数点以下はフレーム(1F=1/30秒)なので、
「小数点以下は30進数」であることに注意されたし。

とりあえず結果の表を。10回繰り返し分の秒数で。
fjtril.jpg



大体平均が4秒くらいで、
10回分だから、1回の2連接にかかる時間が0.4秒。
1カナあたり0.2秒で、
これは僕のタイプウェルの限界、秒5カナに、
大体合っている。

で、打鍵の調子、測定誤差はあるとしても、
以下にトップ10、ワースト10を並べてみる。

最速10:

JJ まずこれが解せないのが、この方法に疑問を持った理由。
HI え、そこなの?JIじゃないの?
K, まさかの中指縦連。これ普通ダメ運指に数えられるよね?
JI 最強と思われたものがなぜここに?
J/ まさかのものがランクイン。たしかに薙刀式の「あれ」に当たるが?
JO JIに継ぐとは驚き。
HO ということは、JIJO、HIHOは等価に扱える?
JP まさかのP(薬指で取ってます)。JOの二番みたいな?
JK アルペジオの代表と言われているが。
LI 短い指→長い指の上段の例だね。

最遅10:

;P P薬指なので、順当。
;L ホーム段アルペジオ、外→内のはずだがワースト2。僕個人は苦手。
LK これもアルペジオ理論ではいいんじゃなかったっけ。
HJ 人差し指二連打だからわかるが、JJとの差よ。
KU 中指をたたみ、人差し指を伸ばさないといけない。
;K 薬指を挟んだアルペジオは最も遅いと自分で調査したので、わかる。
JH 人差し指二連。
L; 薬指小指のアルペジオのはずだが。個人的には苦手。
;H まあ一番遠いしね。


これだけ頑張って調べたのだが、
JJが最速という結果に、
そもそも測定方法に問題があるのでは?
と考えた。

予測はJIが最速になりそうなものだが、
この差ができたのは、
「ホームポジションへの戻りが遅い」
が影響しているとしか考えられない。

あるいは、
「一本の指の方が、
二本指を連動させるよりも確実で速い」
ということ?
「複数指で連動させて、
一本指よりも速く打つ」
ことがタイピング技能だとしたら、
それが右人差し指一本に負けているという結果。
まあ最速ホームポジションだから、
「どんなアルペジオもJJに勝てない」
という可能性もなくもない。


この疑問点は拡張される。
中段→中段を打つときに、
同鍵連打のほうが、異指異鍵よりも、
必ず良いスコアなんだよね。

アルペジオとはなんだったのか、
の勢いになっている。
qwertyの促音、子音二連打は批判されがちだけど、
理にかなってるのか?
それともここだけリズムが壊れるからなのか?


で、測定方法に問題があるのか、
それとも新発見なのかで悩んでいるわけだ。

で、単純に、
JJJJ...と同鍵連打と、
JIJI....のアルペジオ連打を、同じく動画で測定してみた。
20連打して2で割り、10回分の数字。

JJ 2.24
JI 1.21
IJ 2.08
KK 2.28
JK 1.24
KJ 2.08
これらに関しては、
人差し指中指アルペジオ>中指人差し指アルペジオ>同鍵2連打
と出て、
直感的、経験的なものと一致する。
(どちらも、人差し指中指>中指人差し指
となってるところがポイント?
外→内アルペジオばかりではないという根拠)

ただこれらはホームポジションに戻さずに連打するだけなので、
ホームポジションからの移動と戻りを考慮していない。

となると、
「ホームポジションからの移動がない同鍵連打が最速で、
ホームポジション同士の連接よりは速い」
という結果が導かれる。
うーん、まあそうなのか?

もともと中段が最速という説には疑問が呈されていて、
中指薬指のホームポジションはIOでは?
という説はよく聞かれる。

このデータを見る限り、
JI>JK、JO>JL
KO>KL、LK>LI
となっていて、
ホームポジション同士の連接は、
長い指を含む場合は最速ではないことが示唆されている。


はたしてこのデータは妥当なのか。
この取り方でいいのか。
よく分からなくなってきた。


仮に、
この測定法が妥当だとして、
ホームポジションからの移動、戻りを加味したモデル、
であってるとしよう。

だとすると、以下のような先入観は覆されるかも?

・隣り合った同段アルペジオは速い
 →長い指が絡むとそうでもなく、戻りまで考えると同鍵連打に負ける?

・外→内のアルペジオの方が早い
 →中段に関して言えば、すべて内→外の方が速かった

・Pは遅くて打ちにくい
 →薬指で取ればO並のいい運指に?

・小指は遅く、/なんてもってのほか
 →J/など特定の組み合わせでものすごく速い時がある

・最速のアルペジオはJK
 →JJ、HI、K,、JI、J/、JO、HO、JPのほうが速い

同鍵連打以外は、妥当な感じのするこの調査方法。
どうなんだろう。


逆に、もっといい測定方法があるのだろうか。
全部のデータを取る前に一考を要する気がする。



(追記)
ホーム段全部打つ→○○ならどうかしら。
ASDFJKL;(順番問わず同時押し)→○○
の繰り返しで測定し、
ホーム段全押し10回分のタイムを等しく引くと、
「ホームから移動して○○を打ち、
またホームまで戻ってくるタイム」
が測定できるのでは?
それとFJからとが、そんなに変わらない可能性もあるけど。

そもそも「ホームポジションからの行き来」の時間が必要?
単純なトリルタイム(ABAB...)も計測して差分を取ると、
行き来の時間が出るのかな?

たとえば、トリルタイム+行き来の時間/2
とかにすると実感に近くなるだろうか?
posted by おおおかとしひこ at 15:36| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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