マカロンキーキャップなるパステル調のキーキャップがfilcoから出たのだが、
配色が標準運指になってて、
・中指薬指使わなすぎ
・小指働かせすぎ
ってパッと見で思うよね。
https://www.diatec.co.jp/shop/macaronkeycapset/
最下段はかなり怪しい。
スペースの左右を親指はまあいいとして、
右alt中指なの?とか、
他の最下段(ctrlやwin)って小指で取るの?とか、
かなり変だね。
実際のところ、これ全部小指で取ってたら死ぬ。
ということは、
標準運指ってやっぱ何も考えてないし、
こんなんでヨシって言ってるブラインドタッチ業界?
は、頭おかしいと思うんだよな。
せめて、
小指の範囲を一列にとどめて、
残りは空白の色にして「自由に」と定めるだけで、
ずいぶん変わると思うがね。
左一列のtabやshiftは、僕は人差し指や中指で、
サイトメソッドで取る。
多用する時小指じゃ無理だからだ。
薬指でも心許ない。
右の記号部は、サイトメソッドで人差し指。
場所を覚えてないので。
「」は人差し指か中指で、中指エンターで確定させて、
カーソルで戻って中を書いてた。
この動線がクソ悪いと思ってて、
小説や脚本の、会話劇を書く時のテンポの邪魔にすごくなってて、
丁々発止の切り返しが書きたいのに手がついてこなくて、
とてもイライラしていたなあ。
(薙刀式では、ホームポジションで、
ワンボタンでできるマクロが多数あるよ。
しかも大体Fの近く)
これを全部右小指でやれってのに無理がある。
なんなら間違い訂正や、よりよき書き直しのBSも、
全部右小指経由だぜ。
絶対この標準運指決めた人は、
キーボードでものを書いたことがない人だ。
filco的には、カワイイ配色優先で、
標準運指を強制するものではないと主張するだろうが。
人類に可能なブラインドタッチは、
僕は30キー+親指4キーの、計34だと思っている。
それでもQTYは遠すぎる(P薬指で慣れた)から、
ほんとのところは30くらいかもしれない。
標準運指は、もともと英文タイプライターで生まれたものだから、
訂正なし(BSはなかった、あるとしてもウムラウトやアクサンなどの記号を、
一文字戻って打つためのキーだった。
にしても右上だと使いにくい。あからさまな追加機能だったのだ)、
エンターは段落改行のみ、
カーソルキーなし、
機能キーなし、
という条件下のものだったはず。
これを左右に拡張しすぎたから、
マカロンはおかしくなっているのだな。
そもそも、
標準運指もタイプライターも、
「作家本人がその文を最初に書くための道具」ではなく、
「すでに原稿があり、専門オペレーターが清書するための道具」で、
「その専門オペレーターは使い捨ての女」
という使い方のはずだ。
奴隷の小指なんて知ったことか(補償はしない。
多少の退職金は出す)、
程度の考え方の中で、
標準運指は自衛策のようにして生まれたのではないか。
だけどタイプライターの構造にまで入れないから、
ユーザーの声は届かぬまま、
現在に至り、この愚かなマカロンキーキャップによって、
可視化されたのだと思う。
それらを、自作キーボードとキーマッピングで、
ようやく解放される時が来たんだな。
100年前の死屍累々が、喜んでいるだろう。
もし「」を好きなところに動かして良い、
となったらどこにする?
レイヤーに積んでFJでもいいよ。?!はどうしようか。
;:\+*とかはどこにする?
別にノーマルとシフトをペアにしなくてよくて、
もし自由に配置できたら?
そして、
真の標準運指をしやすい、
真のキーボードはどんな形をしてるべき?
そして、
その標準運指で、
ずっと使ってられる、文字配列は?
標準運指そのものは、
我々の手の形が変わらない限り変わらない。
だけど、
その手が使う、キーボードの形、範囲、
そこに乗ってるキーの位置、
文字の出し方、
などは、
今やいかようにも変えられる時代となった。
(半田付けと多少のプログラミングがあれば。
最近は半田済みやwebからキー入れ替えを出来る、
などのように初心者配慮したものもあるが、
結局半田付けをやり、cプログラミングをしたほうが、
根底から理解できる)
その目から見ると、
マカロンキーキャップの標準運指は、
100年前の愚かさを見るようで心が痛い。
お前らまだこの段階なのかとね。
さっさとこの呪縛を捨てて、次のステージに行けよな。
キーボードは誕生から100年以上がたち、
その合理性に疑問が突きつけられている。
新しい形に、
新しい配置に、
新しい文字配列になるべきだ。
ならないなら、作るしかなくて、
僕個人用はそれが完成しつつある。
そこに至る議論を共有すれば、
集合知になるはずで、
だけどそれらは全て個人カスタマイズかもしれない。
キーボードに共通の形があるのか、
個人によって変わるべきか、
という議論もこれは含む。
そんな議論すら、このマカロンキーキャップは封じているわけだね。
2022年08月13日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック