面白いか面白くないかは才能の問題として、
技能としての「シナリオが書ける」とは、
どのレベルのことかを考える。
つまり、運転免許みたいな、
最低限の技能はなにか、ということだ。
僕は以下だと思う。
・事件が書ける。
・展開が書ける。
・解決が書けて、全体に落ちがつけられる。
たったこの三つだ。
面白いシチュエーションが書けるとか、
面白いキャラクターが書けるとか、
セリフがうまいとか、
共感できるとかは、
才能の問題であり、
シナリオの技能とは関係がない。
(もっとも、ある程度技術で補うことはできるよ)
シナリオの、根本的な技能とは、
この三つじゃないかなと僕は思う。
この三つを揃えられない人は、
シナリオを書く技能がない、と言って良い。
運転免許にたとえれば、
事故を起こしたり、目的地にたどり着けなかったりするだろう。
パートの解説はこれまでにしてきてるから、
詳しくは解説しない。
出来不出来はおいといて、
まず客観的にこれらを揃えられるか、
がシナリオライターの技能じゃないかな。
メアリースーに取り憑かれてるかとか、
これで有名になったろとか、
承認欲求の為に書いてるとかは、
心持ちの問題として問わないことにしよう。
客観的に必要なものだけを書く。
事件、展開、結末かつ落ち。
これだけできればシナリオライター。
ひとつでも出来なければ、
シナリオライターの入り口に立っていない。
多くのシナリオ志望者は、
事件と展開の最初までは書けるだろうが、
展開の中盤や後半が書けない。
短編ならば中盤をある程度短くできるが、
こんどは結末が書けず、
書けたとしても落ちていないことがとても多く、
そもそもその落ちにするくらいなら、
その最初からのいらなくない?
ってことがとても多い。
全部きちんと揃えられる人は、
それだけで入り口に立っている。
あとは才能だ。
どんなに面白そうなキャラやシーンやどんでん返しを思いついても、
まだシナリオが書けたわけではない。
事件と展開と結末と落ちの、
一つでも欠けていたら、
それは書いたことにはなっていない。
2022年09月23日
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