2022年11月06日

【薙刀式】成長曲線と、その先

学び始めの時期は、倍速で成長すると思う。
(たとえば薙刀式を学習中のととさんは、
5日目で毎日倍速くなっているようだ)

その楽しさは、いずれ詰まってくる。


tomisuke配列のdiscordをウォッチしてるのだが、
バズってみんな始めた初期の頃より、
タイピング速度の成長度は落ちてきていて、
熱が落ち着いている気がする。

タイプウェルに夢中だったかつての頃を思い出すと、
やればやるだけ伸びたから、
面白いんだよね。
毎回新記録みたいなことだからね。
「自分はどこまで行けるのだろう」と、
可能性に満ちた若者の気分になる。

だけどそのうち、
「何回やっても伸びない」
「ミスは分かるがそれをコントロールしきれない」
「偶然拾うしか記録にならない」
「集中して行けたと思ったが届いてない」
なんかの時期がやってくる。

それでも一週間に一回くらい記録が出れば楽しいが、
一ヶ月に一回とかになると、
その報酬の少なさにモチベがなくなってくる。

たぶん、そのあたりが、
「今の指での限界値」だと思われる。
現在の肉体での上限値だ。


タイパーになるには、
ここから「自分の肉体の上限値を上げていく」
というアスリートのような鍛え方をしていくのだろう。
半年に一回、数年に一回、
くらいの記録更新でも、
それをモチベに続ける人もいる。
ストイックな世界だ。

超上級者ともなれば、
本気で打つと手指を痛めるから、
打たない日を決めたり、
流す日を作ったりするという。
完全にスポーツマンの肉体コントロールだ。
大会に調子を合わせていくようなやり方だ。

競技者にならない限りは、
おそらく、
「その配列での、その肉体での上限値」
というのが決まってる気がする。

肉体の上限値は今変わらないとすると、
配列を変えたことでタイムが良くなるなら、
その差分がその配列の優位性だろう。

あるいは、
同タイムになるまでにかかる時間でもよい。
効率的な配列ならば、
qwertyで何年も鍛えたものに対して、
最短一ヶ月、よくあるパターンでは三ヶ月や半年で、
追いつくことが知られている。

僕は速度競争はその辺で終わりでいいと思う。

「速くなることだけ」が目的ではないからだ。


自分の肉体の限界値をあげずに、
満足いくまでの速さを手に入れられるなら、
それが「楽して速くなる」だと思うんだよね。
メソッドとしての優秀さは、
どれだけ楽して、どれだけスコアを上げられるかの、
コストパフォーマンスで測られると思う。

そのコストをどれくらいと見るかは、
人によって異なるだろう。

親指シフトなんて一年くらい練習するらしい。
これはコストかかりすぎだと思う。
新下駄や飛鳥はもうちょいマシで、
しかもパフォーマンスは保証されているから、
優秀なメソッドだ。
薙刀式はパフォーマンスはそこまですごくはないが、
まあまあ優秀で、
かけるコストが安いのが特徴。
つまり門戸が広い。


ローマ字系は、さらにコストが安く済む。
だからtomisukeは、1〜3ヶ月くらいで天井に至るんだろうね。
ただローマ字は打鍵数が多いのが宿命的で、
長い書き物には向かないと思う。
そして思考の邪魔をしていると思う。

これはローマ字しか使ったことのない人は分からない感覚で、
カナ配列を自分のものに一旦すると、
ローマ字を2回打つのが思考の邪魔をするようになるんだよね。
なぜかそこには不可逆性がある。

漢直はどうなんだろう。
漢直で描けるようになると、
かな漢字変換は思考の邪魔になるんだろうか。
やっぱなるだろうな。
ただ漢直のコストは年単位だろうしなあ。



学習初期の成長の喜びがなくなったとき、
そもそものタイピングの目的を、
思い出す日が来ると思う。
なぜ自分は配列を変えようと思ったのか。

旧配列が窮屈だったから、
というのが多くの目的だろうし、
なんとなく効率化に興味があったから、
の人もいるだろう。

僕は旧配列qwertyに恨みすらある。
それが動機だと思う。

でも、復讐はどうでもいい。
qwerty時代に出来なかったことを、
やればそれが答えだと思う。

その後実戦で少しずつ伸びていき、
いつの間にか生まれ故郷のqwertyが、
ちっぽけに見えることに気づくのだ。


tomisuke配列をマスターした若者たちは、
やはり自分の文章を書くべきだろうな。
それが第二の爆発になることを期待する。


新配列アドベントカレンダーやれるほど、
新配列使いはいるのかしら?
posted by おおおかとしひこ at 11:36| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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