初めて買ったスイッチは、Gateron Silent Redだった。
サイレント以外のリニアは大変な進歩をしてると思うのだが、
サイレントスイッチってそれほど進化してない気がする。
TTC frozenを入手したのだが、
うーむ、これもカサつくのか。
このカサつきはどこから来るんだろ。
ステムについてるゴムダンパーが、
水平方向にはみ出したぶん、
ステムレールと擦れて生まれている気がする。
ゴムダンパーを外してカサつかなくなるなら、
それが犯人だろう。
とくに僕は撫で打ちのため、
水平方向に力を入れがちだから、
余計ゴムダンパーが側面に押しつけられるのかも知れない。
Gateron Silent Clear以外であれば、
実はそんなに大差ないのでは、
という気すらする、
サイレントリニアの世界。
僕がもってるのは以下。
Gateron Silent Red
Gateron Silent Clear…この中で一番カサつく
Gateron Silent Black…バネを軽くするとカサつく
Gazzew Boba Gum…異常に柔らかくて分厚いステム
Kailh Box Silent Pink…ぐらつきがなく、バネが軽い(35g)
Durock Silent Alpaca
Durock Day Break
Kailh Midnight…ゴムダンパーがハウジング側に
JWK Semi Silent…底打ちは音があり、戻りだけ静音
TTC Silent Frozen
結構持ってた。
この中で変わり種は、
Gazzew Boba Gumで、
ステムのゴムの柔らかさと分厚さはおもしろい。
このステムをGateron ClearやAqua Kingに入れるキメラは、
なかなかのオススメだ。
ただカサつきに関してはルブをしても取りきれないのがなあ。
Silent Alpacaはステムレールにゴムが接触しないような、
ステムの構造をしてるのだが、
それでもどこかでカサつくのは、
どこかでゴムが擦れてるのだと思う。
で、いっそステムでなくハウジング側にゴムはどうか、
となったのが評判のMidnightで、
悪くないがゴムが硬い。Boba Gum並みになればいいのに。
で、いっそ底打ちは爽快に音が鳴り、
戻りだけ静音にするのはどうか、
と提案するのがSemi Silentで、
これはこれで悪くない。
結局、下にゴムがゴツっとある感じが、
いつまでたっても「おもしろくない」感じなんだよね。
カラカラ打てる方がまだ気持ち良いから、
上の戻りだけを静音化するというSemi Silentは、
なかなかいいアイデアだと思った。
でもまだカサつく。
おそらくは、
ゴムをステムに使う以上、
どこかでカサつくのだと思う。
僕の静音改造レシピは、
ハウジング側の改造だ
(ステムが小さすぎて出来ないだけだが)から、
ステムはなるべくゴムを避けたい。
ただ僕のレシピですら、
Aqua Kingのようなはめあいがキツイスイッチでやると、
ステムレールにはみ出してカサつくようになるから、
完全ではないんだよな。
トップハウジングの、
ステムの両肩が当たる部分に、
シリコン系接着剤(手芸用)を爪楊枝で塗布する、
というのがトップ側の静音法、
ボトムハウジングは、
中敷きにシリコンシート0.5mmを、
同じくシリコン系接着剤で貼る方法。
ただ底打ちが柔らかめとはいえ、
ゴムっぽくなるのが気に入らなくて、
最近はあまりやっていない。
だったらカラカラ鳴る方が気持ち良かったりするので。
なのでSemi Silentの思想には共鳴するのだが、
だからといってこのスイッチの完成度は高くない。
要は、
底打ちはゴムであるべきでない、
カサつきはなくしたい、
という二つの要求に最大限答えているのが、
Semi Silentなだけなんだよなあ。
ただし底打ちはもっと何かあるやろ、
でしかない。
底打ちに板バネを仕込めないか、
というアイデアはある。
ただあの中に入る板バネはあるのかな。
電池用のとかで合うものを探すしかないのかしら。
金属3Dプリントを試したが、
最小厚み0.5mmでは板バネになるほどたわまなかった。
もっと薄く、0.2mmくらいじゃないとダメなのかも。
今のところ、
完全サイレントではないが、
3Dプリントアクリル板(1mm)を仕込むのが、
かなり底打ち感が気持ち良くなるのでお気に入り。
Pearlioの欠点、底打ちの安っぽいカラカラ感が、
急に高級になる。
(ていうか、体験したことのない打鍵感になる)
これをトップハウジングをシリコン接着剤で静音化するか、
悩み中。
どうしてもカサつくから、ウムピエの滑りを殺す可能性が高い。
僕は打鍵音にはほとんど興味がなく、
触覚としての打鍵感にしか興味がない。
理想は万年筆のペン先のような感触で、
なので静音ゴムよりも板バネ的な何かを求めてるのかもだ。
あと、
バネを軽くすると、
重たいバネの時には感じなかった、
カサつき感が増える現象に納得がいかない。
どうしてもそこでそのスイッチを諦めてしまう。
Pearlioだけが軽いバネでもカサつかなかったんだよなあ。
オススメ静音リニアは?と聞かれたら、
Durock Silent Alpaca
Durock Day Break
TTC Silent Frozen
の三つを挙げるが、
どれもカサつかないわけではない。
そして納得のいかぬ顔をして、
改造アイデアを考えることになる…
でめんどくさいから、
「音が鳴ってもいいから、Pearlioの滑らかさは捨てがたい」
となって、現在Pearlioがエンドゲーム。
とはいえまだ真のゲームエンドではなさそうだ。
リニアスイッチのエンドゲームはいくつかある。
滑らかさ…Zeal PC Pearlio(飛び抜けて一強)
総合性能…Durock Alpaca、Durock L1
直進性 …Gateron Pro Silver、Durock Speed Silver
Gateron CJ
軽めで完成度…Akko Jelly White、Gateron Clear
静音リニアはこの領域に来てないんだよね。
2022年11月10日
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薙刀式を初めて2ヶ月くらいですが、kinesis advantage2と薙刀式の相性がよくないと思い始めました。私もMagic Keyboardで育ったのでどうも凹型が自分には合ってないという竜馬あるのかもしれません。
そこで次のキーボードとしてkeyball39を購入しました。組み立てサービスをお願いしたのでまだ手元にはないのですが、キースイッチとキーキャップを今検討中です。
まずは改造をしなくても完成度が高いと大岡さんかおすすめしているAkko Jerry Whiteを使ってみようかと思うのですが、これは「ルブあり」のほうがおすすめですか?(私も疲れにくさと同時打鍵の打ちやすさ重視です)。
また、この軸は指をキーキャップに置く(待機)だけでキーが沈んでしまうくらい軽いですか?
もしよろしければ教えていただければ幸いです。
とくに改造をしないのであればルブありで良いと思います。
バネ交換したりルブの油を変えるときは邪魔なので。
(超音波洗浄機がないとファクトリールブを取れない)
バネの重さは個人によるのでなんともいえないですが、
60gないと手を置いた時に沈むと言う人もいるし、
45gでもOKという人もいるし、
30gでも全然という人もいます。
手の力加減や構えによっても変わるだろうし。
(自作キーボードで重い軸が人気なのも、
手を置いて考えるエンジニアが多いからだそうで)
なので、
何個かバラで買ってみて試すのが無難な策かと。
Akkoは確かセット売りだったので、
Gateron Clear(35g)、Red(45g)、Black(60g)を4個ずつくらい買い、
ホームポジションにセットして試してからでも遅くないと思います。
Gateron Clear(35g)、Red(45g)、Black(60g)を4個ずつくらい買い、
ホームポジションにセットして試してからでも遅くないと思います。
ありがとうございます。その方法で一度試してみたいと思います。