2022年11月10日

人月はただしいのか

次の問題で爆笑してしまった。
https://twitter.com/hirayamax0323/status/1590312836584329216?s=20&t=-S3mg1WF9twsHR8u_kMN_A


テキストに起こしておくか。

5人ですると12日かかる仕事があります。
1. この仕事を6人ですると何日かかりますか。
2. この仕事を、7人で始めて4日してから、残りを4人で仕上げます。
 仕事を終えるまでに何日かかかりますか。

小学生の回答は以下だろう。

仕事総量は5×12=60.
1. 60÷6=10日。
2. 7×4=28.残りは60-28=32.
 32÷4=8.
 4+8=12日。

大人の答え。

1.
新メンバーが仕事を覚えるのにかかる時間が3日。
その間チューターの仕事量は減り、ノルマが残る。
その人がダウンして一人減る。
途中から追加メンバーが来るが同じことが起こり、
チーム内は大混乱。
倒れてた人が復帰してその人が無理をしてやる。
答え: 10日で終わらせましたが二度とやめてください。

2.
7人のうち2人が仕事を覚え始めるまで3日。
やっと覚えて遅れを取り戻せると思ったら、
ベテランがプロジェクトから抜かれたため、
新人2人と元いた2人で回さないといけない。
結果、ベテラン2人に圧がかかりすぎる。
答え: 12日で終わらせましたが、最初のメンバーで12日で出来たことです。
 このような混乱を避けるために、二度とやめてください。


もしプロジェクトマネージャーという仕事が、
この程度の算数を駆使して、
現場を最適化してるつもりになってるとしたら、
お前は現場に来いって感じだよな。

人月が読めるのは、
単純労働のときだけだ。
これはオペレーションズリサーチといって、
発達したのはアメリカだが、
差別的にいうと黒人労働者の管理用だからね。
農場とか工場とかの肉体労働が想定だ。

もしプロジェクトマネージャーが、
このように考えているのなら、
我々をかつての黒人扱いしてるってことさ。

小学生の算数で大人のやることを測れるわけねえよな。



という皮肉を込めてこの問題をつくってるところまで、
読めたので大爆笑せざるを得ないのだ。乾いた爆笑だが。

IT土方の世界には、
人月といって、作業をそれで附割する方法がある。
プログラミングを単純労働扱いしてるってことだよね。
頭脳労働ならば、そんなうまいこといくわけないだろうに。

たとえば、10人でリレー小説やってみるといい。
かならずめちゃくちゃになる。
プロがやれば協調してうまく整えるかもだが、
それすら統合者が別に必要だろうな。

こうしたチームを編み、仕事をうまく回せる人は、
特別な学問が必要なのではなく、
現場を知ってることだけが必要だと思うが。
posted by おおおかとしひこ at 12:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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