2022年11月16日

【自キ】コトコト感と質量

高級キーボードのコトコト感の正体は、
大きな質量で、余計な細かい振動がないこと、
だと仮定する。
実験でそれを確かめる。


スイッチ+キーキャップ単体の裏部分、
ステム受け部分を、
大きな質量、小さな質量のものに接触させて、
打鍵感の変化を見る。

接触させたもの:
ゴム、プラ板1mm、同3mm積層、
アクリル5mm、木材ブロック、アルミ、スチール

結果:
大きいもの、硬いものほど、
コトコト感が出る。

考察:
ゴムのような変形して反発する材料では、
打鍵したものが「帰ってくる」感覚がある。
この力を使って次に打鍵できるというメリットと、
単純に指にダメージを与えるというデメリットがある。

バネのようにゆっくり返せればダメージがないかもだが、
短い時間で打鍵が返ってくるため、
これが指へのダメージ、疲労に直結する。
最近流行りの、PCBが5ミリぐらいたわむやつ
(スリット入りPCBやリーフマウントで実現)は、
これを意図して作られているはず。

硬くて質量の大きめなものが、
ボトムの下に接触しているほど、
打った力は、大きな質量の中に吸収されて、
抜けていくような感覚がある。



ということで、
重たくて硬い金属を、
スイッチとボトムプレートの間に挟むのが、
一番よいと思われる。

…色々検索すると、
真鍮のスペーサーが安くて取り回しも良さそうだ。

中空でない円柱型で、
径4.7mm高さ3mmのものを発見したので発注。
MiniAxeのPCB-ボトムプレート間は3.5mmだが、
PCBの下にスイッチのボトムが0.5mmはみ出しているので、
ちょうど3mmがハマると思われる。

ついでに3mm角で14mm長さの真鍮スペーサー(手芸用)を、
中国で見つけたのでそれも発注。10日かかる。
何個か横に重ねて接着すればブラスウエイトにもなるかもしれない。

理想は金属一体型ということ?
どれくらいの質量がいいのかでいうと、
高級キーボードのゴツいケースぐらいあるのがいいんだろうが、
これくらいの金属塊でどれくらい効果があるか、
実験だ。


柔らかみのほうは、
シリコンシートでなんとかなる?
もっとたわませるのは原理上無理なので、
まあこの辺で妥協かな。

もっと凝るならば、
アクリル3Dプリントで、
ボトムプレートとPCBの間を完全に埋まるような立体モデルをつくる、
という手もある。

アクリル切削の積層も考えたが、
遊舎のレーザーカット対応の厚みが、
1mm、1.5mm、2mm、3mmなんだよね。
スイッチソケットの厚みが1.7mmと微妙に中途半端なので、
積層ではうまくいかないかも。

あるいは今使ってるボトムプレートは、
もとのMiniAxeの2mmのアクリルなのだが、
これも新調する手もあるな。

金属切削だと絶縁も必要だし、
あとなんだろ。ガラス?


などなど、
高級なコトコト感には、
おそらく硬くて大きなものが下にあり、
それと手で挟んでいる、
という感覚が大事なような気がする。

真鍮プレートでも出来るかもしれないが、
上は透明にしたいので、
下で工夫するしかないか。


こうした「打鍵感」が、
キースイッチとキーキャップだけでなく、
ケースでかなり違ってくるというのは、
イベントなどでたくさん触ってようやく理解できる。
時々触る高級キーボードの秘密、
だいぶわかってきたかも。
(自作界隈ではまだ整理されてなくて、
なんもわからん状態だな)
posted by おおおかとしひこ at 11:55| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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