エミュレータの機能をIMEに組み込めば解決なのだろうが、
どういう機能がいるんだっけ?
列挙してみよう。
1 単打キーを交換(文字だけでなく、機能キー含めてすべて)
2 あるキーをシフトキーとみなして、
そのシフト面をつくる(n面可能)
シフトの方式は後述
3 出力するのは文字、機能キーだけでなく、
マクロや記号類、漢字も含む
ローマ字テーブルだけでは、各配列を定義しきれないだろう。
まず1が文字だけに限られているから、
これが機能キーまで開放されたら、
結構な配列が実装できそうだ。
3を先に議論しておくと、
記号類や漢字が出力できるようになるならば、
いろんな記号配列や漢直すら視野に入る。
機能キーやマクロがあれば、
機能配列(薙刀式の編集モードなど)も実装可能になるだろう。
最悪辞書登録で、
ある文字列を出力したら、辞書側にマクロを登録できるような、
二段構えでもいいと思う。
あとは2だろう。
シフト方式がたくさんありすぎて、
ここがネックになるだろう。
全部列挙出来るかな。
1 通常シフト
そのキーを押しながら別のキーを押すと別の機能になる。
そのキーを単独で押したときは、何もなしまたは別の機能。
これは以下ですべて同じ。
2 前置シフト
そのキーのあとに一回だけ何かを打つと別の機能になる。
3 後置シフト
あるキーを押したあとにシフト相当キーを打つと、
BSして別のものになる機能。
4 同時シフト
あるキーと同時に押したときに、シフト機能になるもの。
「同時」には判定法がいろいろあり、
・押した瞬間が〇ミリ秒以内
・押して離したときの重なりの%
・相互シフト(互いに通常シフトキーだと思って判定する。薙刀式の方式)
などが代表的だろうか。
5 同時連続シフト
同時シフトで、かつ押しっぱなしで通常シフトを継続するもの。
1は、シフトキーがShiftのものにJISカナ。
スペースキーのものに、新JIS、薙刀式。あるいはSKKの方式でもある。
2は、シフトキーがDKのものに、月配列。
SLのものに、月配列のバリエーション。
3は、実装例が少ないが、いろは坂がある。
4は、親指キーでの同時打鍵に、親指シフト、シン蜂蜜小梅。
DKSLIOでの同時打鍵に、新下駄。その他文字部分との同時打鍵に下駄。
文字部分の同時押しによだか、かわせみ。
相互シフトによる同時押しに、薙刀式。
5は、飛鳥、かえであすか、あまのあすか、TRONかな配列。
などか。
2キー同時までしかない配列がほとんどだが、
薙刀式は3キーまでを認めている。
また、薙刀式は2キーをシフトキーとして、
編集モードを実装している。
なんだ、薙刀式だけ変態シフト方式だな……
シフト方式は新配列の特徴のようなもので、
何故これがあるかというと、
ブラインドタッチが容易な30キー(または40)の範囲に、
それ以上にたくさんある文字(カナ50、
モーラならば130程度、漢字ならば2000以上)
を、収めたいからだね。
そもそもJISカナだって、
シフトに小書き、撥音、句読点、「を」を置いてて、
全部入ってへんやん、ってことになっている。
1キー1文字は、かな配列ではすでに壊れている。
実は英語でも同様で、?!や、”や:はシフトが必要なんだよな。
ローマ字テーブルを用いる方法論では、
搭載できる配列には限界があるため、
うまく拡張できるといいなあ。
少なくとも文字キー意外もいじれたり、
機能キーや記号やマクロがいけるようになれば、
カタナ式や親指シフトがいけるようになるので、
そうなるとデカいインパクトがあると思う。
(漢直や薙刀式は最後だろうな……)
2022年11月23日
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>1 通常シフト
>2 前置シフト
>3 後置シフト
>4 同時シフト
>5 同時連続シフト
大岡さんが(4)(5)で例に挙げられたものは一つのシフト方式ですが、
シフトを複数組み合わせた配列は意外にありますね。
JISかなは(1)通常シフトのほか、濁点をつける(3)後置シフトの組み合わせ。
そうすると月配列は(2)前置シフト(3)後置シフト。
薙刀配列は(1)通常シフト(5)同時連続シフト。
新JISは本来(1)通常シフト(2)前置シフト(3)後置シフトの組み合わせなので、薙刀式以上に実現は面倒なんですよ。
ニュースティックニーかな配列を作ったエスリルさんのスクリプトで、私はとても勉強させてもらいました。
https://github.com/esrille/new-stickney
IMEで配列実装してくれたらうれしいけど、大変な新JISは後回しでいいと思います。
ローマ字入力よりましかと思い、親指シフトを調べているうちに大岡さんのブログにたどり着き、3キー同時押しの薙刀式とキーボードの相性がよくないことで新JISを選んだ私ですが、新JISがカラムスタッガード(横ずれ配列)のキーボードでも使えるように作られていたならば、今も使っていたかもしれません。
それで腱鞘炎になったので、薙刀式に乗り換えようとMacへの実装作業を始めて10日後には、すでに新JISは忘れて薙刀式の方が打ちやすくなっていたんですが。
1本指だけで英語も日本語もすべて書けるという新JISの仕様は、ときどき怪我をして数日間ブラインドタッチができなくなる私に向いているので、いつかシフトロック付きの完全実装版を作ろうと考えています。
薙刀式のv15新候補版はなかなかいいですね。左右が逆になったカナはとても新鮮な感じです。
ああそうか、濁点半濁点のあとづけって、IMEの段階なのか。
なんとなくシステムの側と思ってたけど、
そこで吸収しないと次に渡せないのか。
結構厄介ですね。
まあJISカナからの仕様だから、宿命のようなもんですね…
僕が新JISをやったときは、小指外の「な」が一番納得しなかったんですよね。
Qの「そ」はまだ耐えるとしても、外来語も弱いし、
うーむ、と思ってやめた経緯があります。
でももし新JISとqwertyの世界線だったら、僕はやむをえず新JISを選んでただろうなあ。
両手を使わない薙刀式は、小書きはQ前置シフトとして、
TYをカーソル捨てて濁音半濁音前置シフトにすれば
(あるいは変換無変換でも可)、一応成立するかも。
v15新候補版ですが、昔「せ」は/で、「ふ」はA裏だったんですよ。
なので大昔に先祖返りした感じ。
その時も「全然」がいまいち、って思って左右交換したんだよなあ…