カナのほうが打鍵数少ないだろ、
といういつもの論点がなぜかバズっている。
それはいつものことなのだが、
このツリーにいるローマ字派閥の人たちが、
現状維持バイアス(酸っぱい葡萄)に陥ってて、
これがqwertyのデッドロックを招いてる原因だと可視化されてるのが、
とても興味深い。
https://twitter.com/rootport/status/1595922036261781507?s=20&t=SA40V_mZ1a_pCzBa-KYH2w
ほとんどの現状維持バイアスを持っている人は、
「現状を変えて別のものに移行することが怖いから、
現状は最高であるという嘘をついて、
自分を騙してまで、その恐怖から逃れようとする」
があると思う。
「現状打てているから、敢えて変える必要はない」
という論調がそれだ。
あなたを今から変えるぞと言っているわけではないのに、
「私は変えられてたまるものか」
という恐怖が動機の反論がたくさんあるのだ。
多くの人がそんな不合理なものに縛られてるのがおかしくないか、
JISカナとqwertyローマ字との、
少なくとも両方を冷静に比較した上で、
やりやすい方を選べばいいのではないか、
あるいは容易にコンバートできるように、
柔軟にできればいいのに、
という前向きな議論はほとんどない。
(もっとも、本気で議論すれば、
親指シフトが合理的だ、
いや親指シフトより飛鳥でしょ、
最近は薙刀式というシンプルで早いやつがあってね、
そういえば新下駄とかわせみがGoogle日本語入力で、
使えるようになったらしいぞ、
なんて話になるべきなのだが、
誰もいないのは、
単にこの議論をしらないからだ)
客観的な打鍵効率=1カナを出すために必要な平均打鍵数
で比較しても、
q1.7:J1.2で、
JISカナを全然使うべきなのはあきらかだ。
にも関わらず、
「私はいまこれに慣れているから変えたくない」
しか言ってないんだよね。
じゃあほんとにJISカナは優秀な、
コンバート先に相応しい配列か?
というのがフラットに議論されるべきなのに、
4段のブラインドタッチは無理やろとか、
小指の@の濁点を10%使うってアホやろとか、
ホームポジションから良く使う、いうんが遠すぎるとか、
右小指外にいっぱいあるし、「ー」とか無理やろとか、
そんな話が一つも出てこない。
つまり、
「qwerty以外は知らないし、
知らないものは怖い」
しか言ってないんだよね。
怖いって言いたくないから、
「qwertyの優秀さ」をなるべくあげて、
「私は変えません、なぜなら優秀な配列だから」
と、感情のために論理を使う。
これを詭弁という。
速いよ、楽だよ、合理的だよ、腱鞘炎を避けられるよ、
といくらアピールしたって、
知らないものは怖いから、
いや別に俺はそこまで求めてないし、
と避けられてしまうんだよね。
街中のティッシュ配りは避けられる。そんな感じ。
(コロナになってティッシュ配りは絶滅したなあ)
あなたはわるい。あなたをかえてやる。
新配列運動は、ともすればそのような攻撃に見える。
かつてシフターの啓蒙活動も、
そのように見られたこともあったろう。
(リアタイじゃないので詳しくは知らないが)
だから僕は、
時々親の仇のように旧配列を攻撃するものの、
基本的には、
「薙刀式を使うとこんなパラダイスがあります」
を、実地で見せることしかやってない。
もちろん、
パラダイスには理由があって、
その理屈は旧を批判することになるんだが、
それは攻撃ではなく批評というものだろう。
qwertyの人は、批評を攻撃だとうけとめる。
批評されるだけの広い見識をもってなくて、
現状しか知らないからだ。
現状は、こうして意固地に維持される。
あなたはあなたで幸せでしょう、
僕は僕でこんなに幸せなんですよ、
ほら見て、がひとつの解だと思う。
百聞は一見にしかず。
新配列になって幸せになってる人は、
もっと動画をあげて、
殻に閉じこもる人々を「おもしろそうだな」と、
天の岩戸を開けさせるべきだ。
押し付けるのではなく引き込むことが、
広告のコツだよね。
2022年11月26日
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