2022年12月01日

【薙刀式】フレーズ先回り現象

そこそこスピードが出てから、僕はこの現象に気づいたのだが、
練習10日でこの現象に遭遇した人がいる。

> TK_vr@OculusquestTk
> 薙刀式の練習10日目くらい。 まだまだ頭でキーを考えてしまうことも多いが、ときどき頭の考えを追い越して5~8文字一気に入力できることがある。 自分でも何で打てたかわからないけど、指がちゃんと動いている。気持ちいい


やはり薙刀式の特徴であるところの、
「よく使うフレーズ単位で運指が仕込まれている」
ことが効果を発揮すると、
こうした現象になるのだろう。

たとえば上の文でも、
「であるところの、」「まれている」
「すると、」「こうした」「になるのだろう。」
あたりだね。

「で」「の、」「ま」「、」「に」「だ」
以外はすべて単打であり、
オール単打、
ないし文節の頭か尻にしかシフト文字がないパターンで、
こうした現象を起こしやすいと考えられる。
薙刀式は、他の配列では頻度の問題からシフト文字になりがちな、
「ろ」「れ」などが小指ではあるが単打になっていて、
このためこうしたフレーズを一気に打ちやすい。

【】をセンターシフト、()を同時打鍵で表記すると、
上のフレーズはこうなっている。

(で)あるところの【、】
【ま】れている
すると【、】
こうした
【に】なるの(だ)ろう【。】

文節の頭ないし尻以外が単打なのが分かりやすいかな。



頭で考えていること(概念状態)

言語変換

音声?
つまり「現在時点を持つシークエンス」のようなもの

の経路を、
指がフレーズを打つ際に、
概念状態ないし言語変換状態で打ち始めて、
先に指が終えてしまう、というモデルかしら。

指の方が、「ああ、知ってる知ってるこれでしょ」
と勝手にやってくれる状態になるということ。


これはつまり、
「考えるよりも先に体が動く」状態のことで、
武術やスポーツのような状態ということだ。

これが常態化すると、
言語になる前の状態で考えるだけで、
指がある程度言語化してくれる、
不思議な状態になる。

言語だと訳がわからないが、
ピアニストが作曲をするようなイメージかな。
なんかふわーっとしたイメージがあって、
指がそれをフレーズとして紡ぐ、
みたいなこと。


薙刀式はコピー打鍵ではなく、
創作文で力を発揮すると僕がよくいうのは、
このような頭と指の連動があるからだと考えているが、
自分以外にも、マスナリさんなど何人か、
この現象を報告していて興味深い。

これは薙刀式の専売特許かな?

たぶん他にもあると思うんだけど、
どうだろう?
配列界隈では、意外と聞いたことないんだけど?

qwertyローマ字でもあまり聞いたことがないのは、
タイパー(コピー打鍵)の話題しかないからだろうか?


この、
「創作打鍵で、
頭の中の言語化シークエンス完了よりも、
指の方が先に終えてしまう現象、
つまりあるフレーズを考え始めて考え終わるよりも、
先に指が書く文字が完成している現象」
を、
「フレーズ先回り現象」と名付けよう。

これはどんな文字配列でも、
あり得るのかしら?

フレーズ単位で運指記憶がないと、
起こらないと思われる。

qwertyタイパーはワードの話しかしないが、
英語ならワード単位でなんとかなっても、
日本語はそうはならない。
繋ぎの言葉がたくさんあるからね。
(英語でも活用形や複数形くらいは変化するが)

となると、得意ワードが来た時だけ、
指が先に終える現象に出くわすのかな?
それって確率低そう。ワードガチャだからね。


タイパーでない人でも、
実用文において、
フレーズ先回り現象を経験してる人は、
どれくらいいるんだろう?

qwertyのような指の動線繋がりが悪い配列では、
滅多にないだろうけど、
飛鳥や新下駄や月やシン蜂蜜小梅などでは、
そうしたことは起こるのかな?
あるいは漢直ならたとえば熟語単位で起こるだろうか?

これらの配列では、
新下駄やかえであすかが、
実用文入力動画がある。
それを見る限りは、
文末部分のよく使うフレーズがとても速く加速していたから、
この現象が起こっているかもしれない。

なにぶん他人の頭の中と手のことなので、
本人の証言がないと確定ではないが。


qwertyでのフレーズ先回り現象は、
いわゆる加速ワードでしか起こらなさそうだ。
たとえば「上々」か。
でもこれって、日本語の自然文でよく使うフレーズではないから、
フレーズ先回り現象というほど、
よく出くわすものではないだろう。

これがよく使う言い回し、
繋ぎの言葉で頻出するのが、
薙刀式の特徴であるといえる。

上の文で言えば、
「これが」「よくつかう」
「のことばで」「するのが、」
「であるといえる。」あたり。

最初に示した記号でこれを書き直すとこんな。

これ(が)
【よ】く【つ】かう
【の】こと(ば)(で)
する【の】(が)【、】
(で)あるとい【え】る【。】


薙刀式は、
フレーズを組み合わせて文を書くような、
文章書きに向いているといえる。
posted by おおおかとしひこ at 10:25| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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