2022年12月09日

【薙刀式】Google日本語入力+親指シフトの可能性

親指キーとの同時押しはGoogle日本語入力には含まれていないよう。
文字部分のみしか組み合わせを定義できないっぽい。
https://twitter.com/kirameister_ja/status/1600953094149382145?s=20&t=3Xy2NrUd2qRYRlpipc2hOA

しかしそれでも、
全キーを一段上に上げて、
VMを親指キーに使う「VMニコラ」というのを、
昔僕が思いついたことがありまして。


数字段は全部潰す。
JISカナだってIMEオフにしなきゃ数字打てないんだからヨシとする。

数字段に上段カナ、
上段に中段カナ、
中段に下段カナを置き、
下段を親指キーに見立てる。
ホームポジションはもとRUにしてもらう。

僕は親指シフト使いではないから、
正確な判断はできないが、

Vを左親指キー、Mを右親指キー
CVBのどれでも左親指キー、NM,のどれでも右親指キー
Z〜Bのどれでも左親指キー、N〜/のどれでも右親指キー

の、どれかが使いやすそうだ。
親指キー以外に使わない下段キーはとりあえず未定義としよう。

:位置のBSは諦める。


「全く出来ない」ものが、
「多少目を瞑れば出来る」ようになる。

それを中途半端な実装と見るか、
いやそれでもないよりマシかは、
親指シフターに聞かないとわからない。

左ロウスタッガードでは、
上中下段の関係が、1/4ズレ-1/2ズレだが、
一段上にあげることで、
1/2ズレ-1/4ズレになってしまう。
それによってブラインドタッチの感覚は変わってしまうだろうが、
それでもないよりマシかは、以下同。


これで、
NICOLA配列(富士通の親指シフト)
だけでなく、
民間開発の親指シフト配列、
小梅配列、さら配列、蜂鳥配列
などが実装可能になる。
ただ小梅配列以外は使用例を聞かないから、
オミットしてもいいかもだ。

また、小梅配列は廃盤になり、
小梅配列+左右文字同時押しの、シン蜂蜜小梅配列へと発展した。
かなり定義を書くのがややこしいはずだが、
原理上実装可能なはず。
(この場合も:位置のBSが使えないが)

蜂蜜小梅使用者は、
作者の141Fさん以外にもたまに見かけるので、
実装すると面白いかもしれない。



さて、
一段全部上あげ+VM(など)を親指キーに使う方式、
親指シフターはどう思うだろう?

原理主義者のことはほっといて、
「Google日本語入力が使える環境ならばどこでも、
VMニコラなら使える」は、
嬉しいだろうか?

IMEさえインストールすれば、
WindowsでもMacでもlinuxでも、
同じように使えるんだぜ。
うまくいけば将来的には1クリックで、
親指シフトとノーマルキーボードと切り替えられるようになるかも知れない。

現状でのテスターを名乗り出たいなら、
Akira Kさんにこの記事のリンクと共にどうぞ。


残念ながら、
連続シフトには対応しないため、
飛鳥、TRONは乗せられない。
親指1キーだが連続シフトを使う薙刀式、新JISもだ。

そこだけなにかを走らせるという手もあるが、
「Google日本語入力のみで」からは外れるのが残念。


もしこの新配列運動のことをGoogleが認知すれば、
親指キーすらコントロール可能になるように、
Google日本語入力がバージョンアップする可能性だってある。
人を動かすのは人である。
シフターが徐々に死ぬのを待つか、
次代への運動になるかの境目は、いまだ。
posted by おおおかとしひこ at 09:15| Comment(12) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
情報ありがとうございます。中指ニコラというのは知っていたのですが、段を一段上げて打つという発想はありませんでした。

…というわけでどれほど潜在的な需要があるか質問してみたのですが…正直あんまりなさそう…という印象です (親指シフトグループなので、既に何らかの動作環境を持っていて、新たに別のソリューションを試す必要がないからとか?)。

https://www.facebook.com/groups/oyayubishift/posts/6313990918628774/

私自身親指シフトのあるべき振る舞いが分かっていないので、暇のあるときにチマチマとテーブルを書いていくぐらいで良いのかなと考えてます。
Posted by Akira K. at 2022年12月21日 10:30
>Akira K.さん

自分PCで環境が整ってれば、
共有PCで使えるくらいしかメリットないかもですね。

ただセキュリティの厳しい会社では、
Google日本語入力使用禁止もあるのでねえ。
(デフォルト以外使用禁止。なんのためのPCなんだろ)

これが、無変換、スペース、変換をジャックできるようになれば、
彼らの顔色も変わるかもな。
無変換と変換はJIS用キーだから特別にジャックさせてよ、
という風になるといいんですが。
LANG1と2をローマ字定義に入れられればあるのかしら。

アクセント記号やウムラウト記号みたいなのを、
ローマ字定義にかませる方法みたいなのが諸外国にあれば、
それを応用できるかもしれないと思って調べたら、
https://www.solac.kobe-u.ac.jp/france/2014/01/フランス語のアクセント記号の入力方法について/
によればフランス語キーボードでは@前置っぽいですね。
他にも複合的に定義されてるっぽい。
これがフランス国語省が「qwertyはフランス語を書けない」
と怒った理由だな。

で策定した配列BEPOは、
https://en.m.wikipedia.org/wiki/BÉPO#:~:text=The%20BÉPO%20layout%20is%20an,Dvorak%20and%20other%20ergonomic%20layouts.
にはレイアウトはあるんだけど、打ち方の説明がなく、
altGRやシフトと組み合わせるのかと想像されますが詳細不明。
GoogleIMEにBEPOが入ってればそれを流用できないかな。
Posted by おおおかとしひこ at 2022年12月21日 11:29
段を一段上げて試しにタイプしてみましたが、やはり駄目です。親指は1UのVMをぴったりタイプできるほど解像度が良くないようです。

他に、スベース・コントロール・シフトキーも一段ずれるのが辛いところです。
Posted by Ken'ichiro Ayaki at 2022年12月21日 12:15
>Ken'ichiro Ayakiさん

テストしていただいてありがとうございます。

3キーずつ親指キーにしたとしても、
間に指を挟むこともあるだろうし、
実用というよりは緊急避難用かなあ。
たしかにその他のキーが遠くなるのは想像してなかったです。

そこまで手と合わせたいなら、
自作キーボードという手が今はあるし。
(当時はまだなかった)
実際、親指部に2.5Uと2Uがあるキットが多いので、
そこに僕の設計した背の高い親指用キーキャップをかませるだけで、
親指シフトキーボードになるしなあ…
Posted by おおおかとしひこ at 2022年12月21日 12:25
IME も選べない (企業により署名がされているのもダメ) というのは厳しいですね。勿論そんな環境で独自のキーボードを持ち込めるとも思えず…。

確かに Tab や Enter といったキーの位置も相対的にズレてしまうのでした。

これは中指ニコラのテーブルを余裕があるときに作るぐらいが現実的な落とし所ですかねぇ。
Posted by Akira K. at 2022年12月21日 19:00
>Akira K.さん

配列を変えることの大きな障害が実はこれだったりします。
といっても大企業の担当が何も知らないから、
責任を取るのが嫌で全部禁止にしてるだけのケースが殆どだと思いますが。
たぶん多くのふつうの企業では自作キーボード接続禁止でしょう。
ファームウェア見せるよ、といっても読めないから禁止一点ばりになるのが見えてるな…

でもGoogleブランドなら、と許可する可能性はあるので、
民間開発エミュレータよりは希望がありそうですが。


実は文字領域同時押しの配列って少ないんですよね。
「使ってない親指を有効活用しようぜ」
がそもそもだからなあ。

たとえば文字配列はそのままにして、
数字段の38と逆手の同時押しで同手シフトと同等、
29ないし47と逆手の同時押しで逆手シフトと同等、
という数字段シフトニコラを今思いつきました。
これも打鍵感は変わるけど、ないよりマシかどうかレベルですかね。
Posted by おおおかとしひこ at 2022年12月21日 19:36
> 実は文字領域同時押しの配列って少ないんですよね。

はい、新下駄配列以外にどのような配列があるのか調べていて同じことを思いました。私個人は新下駄配列を使っているので問題ないのですが、将来的にもっと文字領域同時打鍵配列が増えてくれると嬉しいですね (そう、例えば大西さんがそのへん悩み抜いて考案してくれるとか…)。
Posted by Akira K. at 2022年12月21日 21:24
>Akira K.さん

大西さんはまず大西配列使いこなさないと次の課題に行かなさそう。笑
僕はローマ字配列は日本語をマジでやるなら足りないと考えてるけど、
そこまで自分の中にモチベがないとなあ…

ためしに薙刀式の文字領域同時打鍵化が可能かどうか考えたんですが、
連続シフトが無しになるのが地味に痛い。

中段中指シフト化はたまにどなたかが考えるんですけど、
運指が全然変わるのでそれをしないとすると、
中指下段シフトになるんですが、
そうすると中指の負荷が上がりすぎる。
その辺で頭を抱えています。

文字領域シフトは、シフトキーの負荷を何指に分散するか、
からの設計になるんだな…
Posted by おおおかとしひこ at 2022年12月21日 21:50
> 大西さんはまず大西配列使いこなさないと次の課題に行かなさそう

まぁそうですよねー (とか言いつつ彼なら飽きるまでの時間も早そうとか考えていたりします…)。

Google IME の方は、もう既に技術的にできることはある程度できていて、あと残っているのはマスへの啓蒙と新たな配列ができくるのを待つぐらいかな、と考えていたりします。個人的に次にやるべきことはオレオレ IME の開発再開なのですが、そこでも…

> 文字領域シフト

は (日本語のかな配列という文脈で) 個人的に譲れないんですよねぇ。これは私自身が ANSI US 物理配列を使っているというのも多分に関係していると思います。
Posted by Akira K. at 2022年12月21日 22:40
>Akira K.さん

そこでSandS(Space and Shift)をお勧めしておきますか。
もともとUS配列のアイデアだったように思います。
新JIS、薙刀式はこれを利用しています。

しかも同時は必要ないので打つ方も簡単という。
親指に2キーある必要はなく、USでも実装できるのが利点です。
SKKもこれを利用して漢字と送り仮名の区別をしてますね。
個人的には親指にも負荷を分散するべきと思うので、
SandSの搭載はかなりいいと思うんだけどなあ。

あとは出力側に機能キーやマクロ(BS、エンター、^zなど)を入れられたら、
ほぼ薙刀式がいけそう…


US配列の記号部とJIS配列の親指部が最強、
とよく言われますが、
自作キーボードならもっと自由になってしまうので…笑
Posted by おおおかとしひこ at 2022年12月21日 23:02
> SandS

HaHaHa... 何を隠そうそれは今考えている (開発している?) オレオレ IME の特徴の一つだったりします (既にどこかで書いたかも知れませんが…)。SKK ベースでありながら…

* SandS
* 同時打鍵配列
* 漢直をそのまま使う以外にも、漢字変換前のエントリーの一部として使用できる

という特徴を IME だけでサポートするという構想なのですが、そうすると SandS を漢直のトリガー (と変換) に使用することになるのです。漢直を忘れて薙刀式や新 JIS 配列を使うというのもできるとは思いますが、それはまぁ、一旦何らかの形で IME が完成してから考えても良いかなと。

# どうでも良いですが、上の 3 つの特徴にかけて SKK の逆三角を 3 つ集めた (丁度ゼルダシリーズのロゴが逆向きになったような) ものを IME のロゴにしたいなと考えていたりします ;-)
Posted by Akira K. at 2022年12月21日 23:29
>Akira K.さん

お、期せずして当ててしまったか。
ていうかUSキーボード使う以上は、
スペーキーをなんらかに使わざるを得ないというべきか。

JISキーボードの無変換、変換、ひらがなカタカナが、
もはや何に使うキーだったのか分からなくなり、
使ってる人いるのか状態になってるのがもったいないので、
「そもそもこのキー何のために使うものだったの?」
を調べようと思っています。

その上で改めて、日本語入力はこうあるべき(ひとつの解答)では?
というのを提案できれば、
あの長いだけのスペーキーを分割の刑にできるはず…
Posted by おおおかとしひこ at 2022年12月22日 01:03
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