2023年02月06日

【薙刀式】脱力打鍵

昨日バネをオール30sに変えた。
これはアクチュエーション20g、ボトム30gという、
オール30gリアルフォースより更に軽い(2/3)の重さだ。

何のためかというと、脱力のためだ。


そもそも軽いバネにすると、
底打ちがモワッとしてしまい、
曖昧に感じられ、気持ち良くない。
自作系高級スイッチは全般にそうで、
耐えられるのは底打ち37g程度であった。

それを一気に減らせたのは、
スイッチ下に真鍮ブロックを挟むことで、
鋭く、はっきりした打鍵感にしたことが大きい。

このことで、
底打ちの感覚がとても分かりやすくなり、
結果底打ちギリしない、みたいな、
半ば打ちが可能になる。

そうすると、
無理に叩かずに、
脱力しながら打てる。


脱力のイメージは、
腰からリラックスして座る(背筋をピンとしない。
なんならダラっと座っても良い。今のところ)、
肩甲骨を自由にする、
腕の振りも自由にする、
手首も自由にする、
ただ脇は軽く絞める、
くらいの感じ。

ここから指を始動させて、
指がキーに触れた時がトップスピードで、
あとは気持ちとしては引き始める。
減速した結果、
底打ちギリで指が戻りはじめる、みたいなこと。
原理的には鞭っぽい。

指が底打ちでトップスピードになるのは、
力が抜けてない証拠だと思う。
動きが硬いと思う。
これは力が入り、よくない使い方だ。
(ピアノのような、上から突き刺して打つものは、
こうやって打つだろう。
しかしピアノは押下圧がそのまま音色や音量に直結するから、
こうしてトップスピードが底打ちになるのだろう。
デジタルキーボードにそれは不要だ)

指がキーに接触した瞬間がトップスピードで、
あとは減速区間のように考えると、
引きの意識でキーを打つことになると思う。

日本刀は引き切りだから、
日本刀が先端についてる薙刀も同様だろう。

「(引き切りの)薙刀のように打て」
という言葉に圧縮しておくか。


もちろん、全ての打鍵をこうすることは、
今のところできていない。

しかしこれを意識せずとも、
物理キーボードが自ずからそれを要求するように、
ビルドできたような気がする。

キー部3%ではまだ人差し指中指が35gぐらいだったが、
それがオール軽くなった。

これの方が疲れないし、
脱力がうまく行くように思える。


メンブレンやパンタグラフってさ、
アクチュエーション55g〜65gらしいじゃない。
赤軸とHHKBとリアルフォースが45g、
NiZが35g、
リアルフォース30gモデルでようやく30g。

そして僕は自作キーボードで、
やっとオール20gの世界で、
満足できる打鍵感をつくることができた。

今のところエンドゲームで、
やっと理想の文房具の範囲に入ったと思う。






僕はずっとキーボードが嫌いだった。
ペンや筆や鉛筆(2B派)に比べて、全く自分にあってなかった。
そりゃ20gの感性の指なんだからさ、
65とか45とか使ったら壊れるよな。

やっと自分に合うキーボードになったよ。
これで脱力して書くことができる。

ボールペンではとっくに大学時代に達成してたことが、
30年越しにキーボードで実現したよ。

この30年間、
無能なキーボードづくりをしてきた全てのメーカーと、
すべてのキーボードを殺したい。
この役立たず。
posted by おおおかとしひこ at 22:35| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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