1カナを打つための総打鍵数を打鍵効率とよび、
ローマ字は1.7、薙刀式は1.3程度。
多くのカナ配列は1.2〜1.4あたり。
JISカナは4段のくせにシフトキーのため1.2くらい。
打鍵効率を上げるために、
小指薬指を多用するべきか、という話を。
月配列系の中には、
打鍵効率1.2を達成したものがある。
それは単打率を上げれば達成可能だ。
だけどただ単打率を上げたければ、
小指薬指の単打に、
頻度が高いカナを配置すればいいわけ。
それは使いやすさの数値を下げると思うんだよね。
親指シフトで納得がいかないのは、
小指と薬指の負荷の大きさである。
ところが、その負荷の批判をした人はあまりいないのが不思議。
みんな小指薬指が強いのか、
それともそんなに打たないかのどちらかかなあ。
親指シフト推奨派の勝間さんは、
昔ピアノをやっていたという。
ピアノ経験者と非経験者で、
もっとも大きな違いは、
薬指小指の訓練度合いじゃないかな?
分解だけじゃなく、
単純に筋肉も強いんじゃなかろうか。
最近たくさん打ってて、
手のマッサージをしてて気づいたんだけど、
俺の右小指は「れ」の多用かだいぶ鍛えられてきてて?
左小指の筋肉に比べて1.5倍は大きい気がする。
おそらくピアニストの指は、
左右でそんな差はないんじゃなかろうか。
左小指も右小指並みになるんだろう。
こうしたフィジカルの差が、
親指シフトを苦でなくするのではないだろうか?
いや、
そもそも、
「ブラインドタッチでキーボードを打つこと」
そのものが、
10本の指の使用を要求するわけで、
それがそもそも普通の人には困難なのではなかろうか?
仮に、「足の指を10本バラバラに動かして打つキーボード」
があったとしたら、
ほとんどの人は親指とその他の指の4本打ちになると思う。
我々文明人は、
靴によって、足の指の分解は退化が始まっているとさえ言える。
かつてはこの指で枝を掴んでいたというのにね。
同様に、
手の指を、10本とも意思通りに動かせる人は、
現代人には少ないと考える。
両方の人差し指、中指、親指と、
利き手の薬指くらいが限界じゃない?
だからカタナ式はこの指しか使わない入力法にした。
薙刀式もほんとうはそうしたいが、
まだうまい方法を思い付いてないため、
10本指を使うしかない。
(センターシフトから左右親指シフトになれば、
たぶん可能だけど、打鍵感が変わりすぎてねえ)
こんな「指の体たらく」で、
親指シフトを自在に打てる人は、
僕はとても少ないと思うんだよね。
挫折した人は結構多いし、
小指薬指がネックだった、とまで言語化出来てない人のほうが、
多いような気がしている。
逆に、親指シフトから薙刀式に流入した人は、
多分このことは実感できてそう。
薙刀式は打鍵効率を1.3からどうしても下げられない。
弱い指の使用率を下げたいからだ。
左小指2%、左薬指4%、右小指3%は、
死守したいからね。
他のカナ配列なんて、小指8%とか、
左薬指10%とかあったりする。
僕にはとても使えそうにない。
そうした配列の使い手は、
僕みたいな長文はあまり書かないんだと思う。
ほとんど聞いたことがないもの。
配列に関する長文は書いてただろうけど、
それ以外に大量の長文とか書いてたのかなあ。
そうは思えないんだよなあ。
探しても出てこないし。
飛鳥や新下駄で小説を書いてる人はたまに出てくるが、
月で、という人はほぼ見たことがない。
月配列は便利だが、長文を書くには、
弱い指の使用率が高い気がする。
親指シフトで執筆してた人たちは、
一日何文字書いてたのかしら。
そこを知りたいんだよな。
一日5000字ぐらいが限界じゃないかなあと。
親指シフトは打鍵効率もそんなによくないし、
弱い指の使用率も高い。
その負荷で5000はしんどいと思う。
怪我しない範囲なら3000くらいじゃないかと思う。
これは普通の指の感覚による見積もりで、
ピアノ経験者なら倍くらいいけそう。
大人になってピアニストのようにはなれないから、
幼少期で、
キーボードに親和性があるないが決まる。
それはせつないな。
そんな道具をデジタルの読み書きの基準にしてることが、
そもそも根本的な間違いでは?
とはいえ、現実これでやるしかないのか。
人類は自らの発明に振り回されている。
運用法(論理配列)と、
物理形状の工夫で、
どうにかするしかないんだよな。
薬指とか小指を10%くらい使う配列の、
打鍵動画耐久二時間とか見てみたい。
文字数稼げないと予想する。
弱い指は弱い指のままで、強くなれないと思うんだよなあ。
2023年03月11日
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