2023年04月23日

【薙刀式】KeyboardInputHackathon行ってきました

タイパーと配列屋とエンジニアたちが混じり合う、
同じものを違う側から見る人々の集い。

打鍵動画が作りたくて参加したけど、
次回、俺に作るものあるかな?
大変刺激のある会でした。

そこで少し考えた、タイパーの打鍵の特別性。


タイパーの考えていることと、
配列屋さんの考えていることは真逆のベクトルで。

配列屋さんは、
「なるべく手間を減らすために、
悪運指は極力封印して、
良運指のみで生きていきたい」人々。

タイパーは、
「理想は全組み合わせ運指が均等になるように、
鍛えること。
しかし現実には無理なので、
ベースをあげつつ、
悪運指と良運指を咄嗟に見分けて、
最速かつノーミスでルートを見つけたい」人々。

そんな違いがあるなあと。

そもそもTiNというランダム文字を打つタイピングゲームを嬉々としてやることは、
悪運指がある前提で、
この凸凹道をいかにして最速でクリアできるのか?
という冒険をしてる人々がタイパーで、
配列屋さんは、
この凸凹道は通らない、
美味しいところだけ打っていたい、
と思うのではないかなあ。

「この無駄は改善できる」
「この無駄が放置されてることが許せない」
「ほらこんなに楽になった。
次の問題はなんだ?」
と言う人々が配列屋さんなんじゃないかな。
これは自作キーボードの人々でも同じかもだ。
(もちろん、自作勢は、
エルゴノミクスに興味ある人はだいぶ少ないが)

タイパーにとっては、
凸凹道は当然あるものとして、
それを乗り越える自分ないしメソッド(最適化、チャンク化など)に、
興味があるんじゃないか。

だからタイパーにとって必要な配列は、
競技を1ミリ秒でも縮められる配列であり、
10万字書いた時に疲れないとかは、
第一の優先事項じゃないんだなあってこと。

JISカナタイパーのテルさんの話で印象的だったのは、
JISカナがダメな配列であるのはわかってるんだと。
ただ競技がある以上、
普段使いをなるべくして、
JISカナをダメだなあと思いながら使ってるのだそうだ。

そこには競技人生としての生き方があり、
競技の良し悪しではなく、
一人の選手なんだなあ、
ととても興味深かった。

最近自作キーボードに触れたことで、
キーキャップの表面の手の滑りについて、
興味が出てきたのだそうだ。
つまり、すべての要素は、
競技の役に立つか?という目線で生きてるらしい。

面白い。

そんなダメだとわかってるくせに、
文章の速度は、
薙刀式より速かったと思う。
おそらくどんな新配列の人よりも、
10分速で速かったのでは?

体感1800字(変換後)/10分は超えてた気がする。
詳しくは動画を編集するのでおまちを。



これじゃ新配列勢ボロ負けなのだが、
そもそも勝負の土俵が違うので、
勝ち負けはないよなあ。

新配列は、
タイパーがより速くなるための道具ではない。
ブラインドタッチすら出来ない人、
つまりタイピング技能で下の方の人を、
並の人(以上)にしてくれる、
下駄なのだ。
(下駄配列の由来の一つはまさにそう)

悪運指を使わずに、
美味しい所だけで書いてるから、
化け物みたいな人の足元くらいに、
遥か下から辿り着けるだけのことなんだよね。

「労力の省略」には二種類ある。

トップレベルのレベルアップ。
ボトムレベルのボトムアップ。


うちの新配列は違うよ、もあるかもだけど、
競技レベルじゃない、実用配列は、
日本の70%の、ブラインドタッチできない人を救うことが、
一番価値があるのかなあ、
などと考えた。


「薙刀式は、
はじめてのカナ配列におすすめで、
記憶負荷が最小クラスなのに、
それでいて出来が良く、一生使えるほど楽ですよ」
みたいなスタンスになるんだろうなあ。



あと雑感。

新下駄が手が滑らかすぎてすごかった。
飛鳥がすごく静かだった。
(同じtomoemonさんのAZIKと、
全然音が違うんですよ…)
漢直の、変換がいらないとは頭でわかってるのに、
スペース変換やエンター確定を一切使わない、
日本語母国語入力みたいな感じ。
月の、見た目ローマ字的なジャラジャラ打ってる感じ。
それでいて文はどんどん進む感じ。
Tomisuke改のUruzumisukeの左右交互でほとんど混乱のない感じ。
(これは打ち手とも関係ある?)
大西配列の、全体的に無駄のない感じ。
ブリ中トロはぱっと見複雑だけど、
打ってるのを見るとなんとなく掴める感じ。

文や写真では伝わりにくい、
「ほんとにそれでそれができるんだ」は、
やって見せてる様が一番おもしろい。


ということで、GWは編集三昧だな…

posted by おおおかとしひこ at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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