2023年05月14日

【薙刀式】あらためて、速さとはなにか

KIH2023での打鍵動画収録は、
かねてからの僕の念願であった。
速さや楽さについての言葉だけの議論で実態がタイプウェル記録しかないまま、
ほんまのところはどないやねん、
というのをリアルで見たかったのだ。


「速さ」というときに、
単純な見た目の「指の速さ」がある。

これはまずkpsで測ることが可能だ。

タイパーたちのこの速さは凄まじい。
どれだけの才能と努力が、
ここに至るまであったのか、
想像もつかない。
まるでプロスポーツ選手が、
軽々と中学生部活を相手にしてるような、
余裕の凄みを僕は見た。

たとえば三倍僕より足の速い人がいたら、
凄いとしか言いようがないよね。
赤い彗星だよな。

kpsだけではない。
見た目の速さは、「距離を進む時間」としても視覚化される。
指がその場で打鍵するよりも、
指が「動いてる速さ」を人は目で追う。
JISカナの跳躍するような距離を、
まるでqwertyの乱打のように打てるテルさんは、
移動距離に対して時間がかかっていないため、
ものすごく「速く」見えた。


この、
運動としての速さを楽しむのが、
タイパーというものだと考えると、
配列勢のアプローチは真逆である。

生産性や効率性ってのは、
指をどれだけ速く動かしたかという、
微分的な速さではなく、
結果としての文章量、その生産速度効率でしょ?
と。

どれだけ足を早く動かしても、
ゴールに先に着く方が「速い」でしょ?と。


この実験をする前までは、
配列勢はタイパー勢と勝負になるかなと思っていた。
だけどさすがタイパー勢、
少なくとも薙刀式より15%速い。

だけど、「高々15%?」と思ったんだよね。

その速さに対する、
「楽さ」という指標があるからね。

その排気量を使わずとも、
87%の速度でいいなら、
全然排気量の少ないやり方がある。

その省エネを極めるのが、
そもそも配列勢のいう「速さ」、
つまり、「結果に対するアプローチの速さ」
なんじゃないかな、
って思ったわけ。

「親指シフトは爆速ゥ!」っていうけれど、
Zタイパーも1500字(変換後)/10分の文章も、
出てこない。
でも使用者は確実に爆速を出している実感があって、
それって、
「結果に対するアプローチの速さ」
のことを言ってるな、
と思った。


指にGPSをつけて、
総移動距離を測定すれば、
その実感がもっと出るかもね。
総移動距離の少なさは、
薙刀式の手と、qwertyの手の、
忙しさの違いでわかると思う。


僕は速く文章を書きたい。
それはせっかく脳から出てきた素晴らしいアイデアを、
蒸発する前に書き留めたいからだ。

自分のqwertyサイトメソッド530字/10分にイライラして、
ブラインドタッチをマスターしようとして、
qwertyの指の運動が合理的なわけないだろと思って調べ始め、
タイピング界隈や配列界隈があることを知り、
ここまできた。

速くなりたいとは、どういうことか。
楽したいとはどういうことか。

僕は、

 速さ=文章完成速度(kpsや、指の移動距離/時間ではなく)
 楽さ=文章完成速度/指の平均速さ

で、定義できるのではないか?

と、感じた。


たしかにRTCのような、
「うおおおおはえええええ!」は、
見てて面白いしすごいしマウント取れるけど、
「無駄なことを速くやって自慢してる人」だよね。

タイパーの運動能力を活かせる、
最速配列の設計誰かやらないかな?

上で定義した「楽さ」を最大化するような、
とてつもない理論上最速配列って、
出来るんじゃないかなあって思ったんだよね。

人類最速みたいなことに、ロマンがあるもんね。
そのためには競技タイパーからの引退が必要で、
いつか引退パーさんたちがやり始めないかな。

あるいは、大きな大会が「なんでもあり」部門を創設すれば、
タイパー用の新配列が、
新下駄や親指シフトを軽々と叩きのめすんじゃないか。


一方、僕が驚いたのは、
月光とれんかの効率の良さがあった。

動画で見る限り、全然大した速度(距離/時間)じゃないけれど、
結果的に楽して速くなってる、
指負荷の低い優秀な配列なんだなあ、
と感じた。

あと漢直ね。
現場でも「すげえ!」って思ったのは、
その楽さを生で感じたからだろう。

しかしT-Codeの動線が最適には見えない。
ひらがなカタカナ数字記号が別置、4段はキツすぎる。
岡さんが「のにいると」を開発したくなる気持ちもよくわかる。



速くなるには二種類ある。

指の速度を上げること。
動線効率を良くすること。

配列勢のやってきたことは、自分の指では正しかったし、
タイパー勢のやってきたことも、自分の指では正しかった。

今回の交わりにより、
何か別の入り口が開いたかもしれないね。


想定指速度によって、
あるいは手の力(それがどういう要素か分からないが)によって、
最適な配列は異なる可能性は示唆しておく。

薙刀式は最高5.5kpsにとって最適で、
14kpsでは同時打鍵など不可能だろう。

いろは坂配列が、順次打鍵×タイパーの手用として、
実は人類最速候補かも知れない。

めんめんつさんはしばらく活動停止中だが、
引退パーさんがいろは坂配列やってみたら、
何か起こるかも知れないな。




速さとはロマンである。
我々は、ロマンチストである。
posted by おおおかとしひこ at 14:14| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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