2023年06月25日

浮いているシーン

というのがある。

シナリオ上、どこに入れてもいいシーンだ。
どこに入れると適切だろう?


どこに入れてもいいなら、
どこに入れてもいいんじゃないか?
と思うかもしれない。

ところが実は決まっている。
尺調整として使うべきだ。


たとえば一幕がぎちぎち30分の時に、
浮いてるシーンをそこに入れるわけにはいかない。
第一ターニングポイントが遅くなり、
すなわち、
センタークエスチョンの提示が遅れて、
全体が見えるのが遅れて、
同時にそれ以降が短く感じ、
食い足りない印象になってしまう。

だから、
入れるならば、短くて物足りないパートのどこか、
が正解になる。


その浮いてるシーンを入れなくても、
全体がスッキリするならばそれもよい。

それがあることで、
全体のテンポが整い、心のオアシスになったりするなら、
ある方が良い。

浮いてるシーンは、いわば埋め草だ。
いい位置に入れられると賑わいになるし、
不要ならば捨てるべきだ。

そんなシーンがいくつある?

沢山あるならストーリーが薄い可能性がある。
一つもないなら、息をもつかせすぎず、
箸休めがない可能性がある。

浮いてるシーンは、心拍数を落とすシーンだ、
と考えても良い。
たるくない所に置くと良い。
その基準が、全体の尺感できまる。
posted by おおおかとしひこ at 01:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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