単語によるんだろうけど、
今回観察してみてびっくりしたこと。
3キー前から手は準備しているね。
配列をマスターしつつあるときとかは、
1キー前に指が準備できればいい方だ。
たいていは、
今次に必要なキーが発生して、
わたわたと指が動いて、ようやくそれを押すことになる。
慣れてくると自動化されて、
こういう時は先に指が動いていたほうがよい、
なんてことが分かってきて、
慣れた言葉ほど、
何キーも前から準備が始まる。
で、自分の場合、
慣れている言葉ならば、
3キー前から指が動き始めていることが分かった。
たとえば
「かかるよねえ」と言葉を打とうとしたときに、
今「ね」の位置で悩んでいるので、
よくよく観察していた。
【】をセンターシフトとして、
FFI【IRO】
という運指で、
左手のFFが終わったあと、I【I】の2キーはお休みで、
3キー後のRで出番があるんだけど、
その休んでいる間に左手は動き始めることがわかった。
3キー後の未来を知っているかのように、
FFからすぐにRに左手が動いている。
で、右手のI【I】を待ってから、
【R】を打っているようだ。
【R】の出番をいつ感知するか、というと、
出番直前の1キー前ではなく、
3キー前、
ということだ。
この、先行する手の動きが、
単純な運指理論では計れないものになっていると思う。
他方の手が動いているときに、
未来の位置へ先回りできているときに、
楽に早くなると思う。
しかもその運指が楽な運指になっていることが、
楽な配列の条件のような気がする。
そこでへんな動線だったら、
先回りが出来ないからだ。
運指の良さを、
アルペジオとか左右交互とか評価するのは、
アクティブなキーについてだけだ。
しかし、
アクティブなキーの裏で、
先行して先回りしている手のことも、
評価に入れるべきじゃない?
と思ってしまった。
僕が、「手がねじれているなあ」と最近思う、
「ね」や「め」の移動で感じる感覚というのは、
どうやらアクティブな出番の時ではなくて、
裏の先行移動のときの運指について、
感じているようなんだよね。
で、それが気になって、
色々と観察してみたら、
左手は最大3キー前から(出番がないときでも)
先回りして動いているらしいことが明らかになった。
(タイパーのような人ならばもっと前から準備しているかも知れない)
数学的にどう評価していいか分らないし、
評価するための分かりやすいモデルをどうつくればいいかは良く分らない。
しかし、
こういうことも考慮にいれるべきでは?
という観察結果だけ報告しておく。
出番が来ていきなり動き出すよりも、
出番が分っていれば先行して待っている方が、
全体時間は短くなるだろう。
その運指を自分はやっていることが分かった。
薙刀式は手による評価をたくさんしているから、
そういう無意識での評価が多数入っていることが期待される。
このへんが手ごねのいい所だろうね。
従来のモデルにない要素まで、
手は感じて評価しているから、
「こっちのほうが心地よい/不快」という感覚は、
理論化されていない分野も勝手に拾う。
2023年05月29日
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