2023年07月13日

事件

物語のはじまりは事件だ。
しかし事件と言ってもいろいろある。

新聞ニュースに載るレベルから、
日常がふと姿を変えるまで。


色々な物語の、
事件を収集してみよう。

どんなタイプがあるだろう?
ベタなやつから変わったものまで、
大きなものから小さなものまで、
物語の数だけあるものだ。

まず100個くらいすぐ集められるよね。
それを、
ベタな事件から変わったものまでを横軸に、
大きなものから小さなものまでを縦軸にして、
分類してみたまえ。

ベタな事件だと、
「転校生に恋しちゃう」で、
変わった事件だと、
「自販機に毒入りジュースが置かれる」とかかな。
もっと変なのも思いつけるだろう。

大きなものは、
「宇宙人が地球侵略してくる」から、
小さなものは、
「アイスの棒が当たった」とかでもいいよね。

まあなんでもいい。
4つの象限に分類したまえ。

まず二時間映画をそうしなさい。

そして別の尺のものも作ってみなさい。
大長編の場合、
短編の場合などである。


長編であればあるほど、
「なかなか解決しなさそうな事件」であり、
短編であればあるほど、
「すぐ解決しそうな事件」だろう。

でもそれだとベタだから、
大長編がすぐ解決する事件からはじめて、
実はものすごいデカいヤマの尻尾だったのだ、
みたいな引き込み方もあるだろうし、
短編が解決しなさそうなやつからはじめて、
実はそれは関係ないみたいなうっちゃりもあり得る。


まあどんなものでもいい。
分類してみることだ。


さて次。

今度は解決を並べる。

同様に、ベタな解決から、意外な解決の横軸と、
大きな解決から小さな解決の縦軸に、
分類してみよう。

ベタな解決は幸せなキスをして終了とかだろうし、
変化的な解決は「犯人はまだ捕まっていない」もありえるし、
大きな解決は大団円だろうし、
小さな解決はほんの少しの勝利で終わるやつだろう。


事件が始点で、解決が終点だ。

あなたのピックアップした話は、
どこからどこへ至る話だろうか?

分類してみたまえ。

そして時間があれば、
別のところスタートから同じゴールへ行けるかを考える。
あるいは、同じゴールに向かう別のスタートを考える。

その道筋こそがストーリーである。

あなたのストーリーはどこからどこへ行く?

ひょっとして、
別のスタート地点や、別のゴール地点はあり得る?

小さくて変な事件から始まらず、
小さくてベタな事件から始められる?

あるいは大きくてベタな解決にせず、
小さくて変な解決にできる?

一番王道は、
小さくて変な事件からはじまり、
大きくてベタな解決に至るものだ。

そういう風にしてもよいし、
違うことをやってもよい。


おそらくそのベクトルの感じが、
ジャンル分けよりも、
ストーリーの種類を示してるんじゃないかと僕は考えている。

おおむね、4×4=16パターンあり得るのか。

あなたの書いてるストーリーはどれだ。
似た種類のやつは参考になるだろうか?
posted by おおおかとしひこ at 06:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック